新卒でIT業界に就職するための基礎知識完全ガイド！業界知識や就活動向をプロが解説

1.新卒・未経験が入りたいIT業界の全貌

IT業界は、今や社会に欠かせない成長分野だけど、少し複雑なイメージがあるかもしれない。

まずは、この業界がどんな世界なのか、その大きな特徴を掴んでおこう。IT業界の主な特徴は、以下のとおりだ。

君が普段使っているスマホアプリから、社会インフラを支える大規模なシステムまで、ITの技術はあらゆる場所で活躍している。

多くの企業がDXを進める中で、ITの力はビジネスに不可欠となり、業界全体が成長し続けている。だからこそ、エンジニアの需要は高く、未経験からでも挑戦しやすいように研修制度を整えている企業が多い。

学歴や文系・理系といった枠で判断されるのではなく、学びたいという意欲が評価されるのが、この業界の特徴だ。

2.新卒が覚えておきたいIT業界の基礎知識

IT業界は非常に幅広く、様々な分野の企業で成り立っている。

業界の全体像を理解するために、まずは基本的な分類や企業のタイプを知っておきたい。

ここでは、IT業界を理解するための基礎知識として、以下の5つのポイントを解説していく。

2-1.IT業界は5つの業界に分類できる

IT業界は、提供するサービスや製品の種類によって大きく5つの分野に分類できる。

就職活動で企業を選ぶ際、どの分野に自分が興味を持つか考えるために、この分類を知っておきたい。

業界全体は、それぞれの分野が互いに関連し合いながら形作られている。 具体的には、以下の5つの分類に分けられる。

これらの分類を理解すると、各企業がどのような事業を行っているのか把握しやすくなる。

この業界の分類が頭に入っていると、自分の関心と企業の事業内容を結びつけて考える上で役立つ。

2-2.IT業界の企業の業態は3つのタイプ

IT業界の会社は、主に3つの種類に分類される。会社の種類は、以下の3つを指す。

自社開発は、自社のサービスやアプリを企画から運営まで行う。SIerは、他の会社から依頼を受けてシステム開発を受託する。SESは、エンジニアの技術力を会社に提供し、客先での勤務が基本になる。

この3つの業態の違いは、君がエンジニアとしてどう働くか、どんな経験を積めるかに影響してしまう。

入社後のミスマッチを防ぐために、それぞれの特徴を正しく理解しておく。どの業態が一番良いという訳ではない。

それぞれに働きがいやキャリアの築き方が異なる。 君が何を重視するかで、選ぶべき会社は変わってくる。

2-3.IT業界の平均年収は全体より高い

IT業界が就活生に人気な理由の一つに、年収の高さが挙げられる。

この背景には、業界の成長性やスキルの専門性がある。社会のデジタル化が進むにつれて、エンジニアの価値が高まり、それが給与に反映されている。

もちろん、これは業界全体の平均だ。スキルを磨けば年齢に関係なく高い給与を目指せるのは、この業界の魅力といえる。

努力が収入に結びつく環境は、働く上でのモチベーションになるはずだ。

参照：令和5年分民間給与実態統計調査

2-4.人手不足が深刻で引く手あまた

IT業界は、華やかなイメージとは裏腹に、深刻な人手不足という課題を抱えている。

経済産業省の調査では、IT人材は2030年に最大で約79万人も不足すると予測されている。

これは、社会のあらゆる場面でITの活用が進み、需要の伸びに人材の供給が追いついていないことが原因だ。

この状況は、これからIT業界を目指す君たち新卒にとっては、大きなチャンスといえる。多くの企業が、将来を担う若手人材の採用と育成に力を入れている。

だから、現時点でのスキルや経験よりも、学習意欲や成長のポテンシャルを重視する「ポテンシャル採用」が主流になっている。

人手不足だからこそ、未経験からでも挑戦しやすく、入社後にしっかりと育ててくれる環境が整っている企業が多い。

参照：ＩＴ人材育成の状況等について

2-5.政府がDX推進で需要増加が継続

IT業界の将来性を語る上で欠かせないのが、国を挙げた「DX」の推進だ。DXとは、デジタル技術を活用して、ビジネスや社会、生活の形を根本から変革していく取り組みのことだ。

政府も、日本の国際競争力を高めるためにDXを強力に後押ししており、これがIT業界の需要をさらに押し上げている。

例えば、以下のような場面でITの活用が不可欠となっている。

この大きな流れは、今後も加速していくことは間違いない。つまり、ITエンジニアの活躍の場は、従来のIT業界だけでなく、あらゆる産業に広がっていくことを意味する。

社会を支え、変革していく中心的な役割を担えることは、IT業界で働く大きなやりがいになるはずだ。

3.【最新版】新卒のIT業界への就活動向

IT業界の成長性や将来性は分かったけれど、実際の就活の状況は気になるところだ。

ここでは、最新のデータをもとに、新卒のIT業界への就活動向について解説する。

ライバルたちの動きや、企業が何を求めているかを知ることは、君の就活を有利に進める上で欠かせない。

3-1.就活生の中でも人気の業界の一つ

IT業界は、数ある業界の中でも就活生から圧倒的な人気を集めている。

大手就活サイトのマイナビによる調査では、「ソフトウエア・情報処理・ネット関連」が、2025年卒の学生がエントリーした業界で堂々の1位になっていた。

これまでの解説で触れた将来性や年収の高さはもちろん、人気の理由は他にもある。

例えば、以下のような点が学生の心を掴んでいる。

かつて人気だった業界以上に、成長しながら自分らしい働き方をしたいと考える学生が増えている。

もちろん、人気が高いということは、それだけライバルも多い。しかし、業界全体で採用意欲はとても高いから、しっかり準備すればチャンスは十分にある。

参照：2025年卒 大学生業界イメージ調査

3-2.文系からの就職が増加傾向

IT業界では今、文系からの就職がすごく増えている。「エンジニアは理系」というイメージは、もう過去のものになっている。

ヒューマンリソシアの調査では、2023年にエンジニアになった新卒のうち、なんと61.8%が文系を含む理系以外の出身者だった。

なぜなら、企業が技術力と同じくらい、コミュニケーション能力や課題を考える力を重視するようになったからだ。

こうした力は、文系の君が大学で培ってきたものと、とても相性が良い。それに、多くの企業が入社後にゼロから学べる手厚い研修を用意している。

だから、プログラミング経験がなくても心配いらない。

大切なのは学部よりも「ITの世界で頑張りたい」という君の意欲だ。文系だからといって諦める必要は全くないから、自信を持って挑戦してほしい。

参照：ITエンジニアへの就職動向レポート

3-3.未経験・資格なしでも就職可能

プログラミング経験も資格もないけどIT業界に入れるのか、こんな不安を抱えている就活生は多いかもしれない。

結論から言うと、未経験・資格なしでもIT業界への就職は十分に可能だ。その最大の理由は、多くの企業が新卒採用を「ポテンシャル採用」と位置づけているからだ。

ただし、学生時代にITについて学んでいなければ、選考に通らないわけではない。

面接では、なぜIT業界に興味を持ったのか、入社後にどうなりたいのか、といった君自身の考えや熱意がより重要視される。

未経験であることを恐れずに、挑戦したいという気持ちを素直に伝えることが大切だ。

3-4.IT業界は中途より新卒が有利

IT業界は、未経験で入るなら新卒の方が有利になる。

中途採用の場合、会社は実務経験を持つ人を優先する傾向が強い。会社はすぐに現場で働ける技術力を中途採用者に期待する。 そのため、未経験者が中途で採用される枠はとても少なく、競争も激しい。

数ヶ月から1年におよぶ手厚い研修は、新卒採用ならではのメリットといえる。

社会人になってから未経験でIT業界を目指すよりも、新卒の立場を使える今が有利なのは間違いない。

3-5.AIの進化で職種によっては需要減

近年、AI技術は目覚ましい進化を遂げている。この変化はIT業界にも大きな影響を与え始めており、一部の職種では将来的に需要が減少する可能性が指摘されている。

でも、これを過度に恐れる必要はない。むしろ、AIの進化は新たな仕事を生み出すチャンスでもある。

AIを使いこなし、より創造的な仕事、例えば新しいシステムの企画や設計といった、人間にしかできない業務の価値はますます高まっていく。

これからのエンジニアには、単にコードを書くだけでなく、AIという強力なツールをいかに活用して課題を解決できるか、という視点が求められるようになる。

4.IT業界で求められる人物像とスキル

IT業界の企業が新卒者に求めているのは、現時点での技術力だけではない。

むしろ、入社後に大きく成長できる資質を持っているかを重視している。

どのような人がIT業界に向いているのか、ここで知っておきたい。君がIT業界で活躍できるか判断するために、求められる人物像を3つの観点から解説していく。

4-1.コミュニケーション能力

エンジニアの仕事は、一人で作業するイメージとは違い、チームプレーが基本だ。

だから、周りと円滑に意思疎通できるコミュニケーション能力がとても大切になる。システム開発は、他のエンジニアやクライアントなど、多くの人と連携しながら進めていくからだ。

円滑に仕事を進めるには、特に以下の3つの力が求められる。

相手が本当に求めていることを聞き出す力や、技術的な内容を分かりやすく説明する力もこれに含まれる。

どんなに技術力が高くても、周りとスムーズに対話ができなければ、良いシステムは作れない。この能力は、文系・理系を問わず、すべてのエンジニアにとっての基本スキルといえる。

4-2.ITに関する学習意欲と好奇心

IT業界は、技術の進化が非常に速い世界だ。昨日まで主流だった技術が、今日にはもう古くなっている、なんてことも日常茶飯事。

だからこそ、この業界で長く活躍するためには、常に新しい知識や技術を学び続ける意欲と、それ自体を楽しめる好奇心が欠かせない。

学生時代の勉強のように「やらされる」のではなく、自ら進んで情報をキャッチアップし、スキルを磨いていく姿勢が求められる。

面接官は、君が今持っている知識の量よりも、「ITの世界でこれから何を学び、どう成長していきたいか」という未来への意欲を見ている。

「最近気になっている技術は何か」「どんなサービスを作ってみたいか」といった質問を通して、君の好奇心のアンテナがどこに向いているかを確認しようとするはずだ。

常に新しいことにワクワクできる人こそ、IT業界で輝ける人材といる。

4-3.柔軟性があり変化に適応できる

IT業界のプロジェクトでは、予期せぬトラブルや仕様の変更はつきものだ。

最初に立てた計画通りにすべてが進むことの方が少ないかもしれない。

リモートワークやフレックスタイム制など、新しい働き方が次々と導入されている。こうした環境の変化に素早く適応し、自律的に仕事を進められる能力も重要になる。

変化を恐れるのではなく、むしろチャンスと捉えて楽しむことができる人、そんなしなやかな思考を持つ人が、IT業界では高く評価される。

5.IT業界で就職できる主な職種5選

IT業界には、実に多様な職種が存在する。それぞれに役割や求められるスキルが異なり、キャリアパスも様々だ。

君がIT業界で何をしたいのかを具体的にイメージするために、まずは代表的な職種について知っておこう。ここでは、新卒で目指せる主な職種を5つ紹介する。

5-1.システムエンジニア

システムエンジニアは、顧客の要望をヒアリングし、それを実現するためのシステムの設計図を作る仕事だ。

家づくりに例えるなら、顧客の「こんな家に住みたい」という夢を聞き、それを具体的な設計図に落とし込む建築家のような役割といえる。

開発プロジェクトの上流工程を担うことが多く、高いコミュニケーション能力と論理的思考力が求められる。

多くの企業で新卒採用が行われており、文系出身者も多く活躍している職種の一つだ。社会や企業の課題解決に直接貢献したい人に向いている。

5-2.Webエンジニア

Webエンジニアは、君が普段使うWebサイトやスマホアプリなど、インターネット上で動くサービスを開発する。

仕事内容は大きく分けて、以下の2種類がある。

Web業界は、使われる技術の移り変わりが速い。 今まで主流だった技術が、すぐに新しいものに置き換わる場合もある。

そのため、入社後も自分から新しい技術を学び続ける姿勢が求められる。

5-3.プログラマー

プログラマーは、システムエンジニアが作成した設計書にもとづいて、実際にプログラミング言語を使ってコードを書き、システムやソフトウェアを作り上げていく。

新卒でIT業界に入社した場合、まずはプログラマーとしてキャリアをスタートし、テストやコーディングの経験を積むことが多い。

ここでプログラミングの基礎を徹底的に学ぶことが、将来システムエンジニアや他の職種に進む上での重要な土台となる。

論理的に物事を考え、コツコツと作業に集中するのが得意な人に向いている職種といえる。

5-4.インフラエンジニア

インフラエンジニアは、ITシステムの基盤となるサーバーやネットワークの設計、構築、運用、保守を行う仕事だ。

この仕事がなければ、どんなに優れたアプリやシステムも動かすことができない。具体的には、サーバーを設置して設定を行ったり、ネットワーク機器を接続して通信ができるようにしたりする。

最近では、AWSなどのクラウドサービスを利用してインフラを構築するケースも増えている。

障害が発生した際には、迅速に原因を特定し、復旧させる対応も求められるため、強い責任感が不可欠だ。社会を根底から支える仕事に魅力を感じる人におすすめ。

5-5.ITコンサルタント

ITコンサルタントは、企業の経営課題に対して、ITを活用した解決策を提案する仕事だ。

経営者の視点に立ち、IT戦略の立案からシステムの導入支援まで、幅広くコンサルティングを行う。

単にITの知識だけでなく、経営や業務に関する深い理解が求められるため、非常に難易度の高い。

プロジェクトの最上流工程に関わることができ、大きな裁量と責任を持って仕事を進めることができるのが特徴だ。

高い論理的思考力とコミュニケーション能力が必須であり、新卒採用では高い学歴が求められる。企業の経営に深く関わりたいと考える人にとって、挑戦しがいのある仕事だ。

6.新卒でIT業界に進むのをおすすめしたい理由

ここまでIT業界の様々な側面を見てきたけど、改めて新卒でこの業界に飛び込むことのメリットを整理してみよう。

高い将来性や需要だけでなく、君自身の働き方やキャリア形成においても、多くの魅力がある。ここでは、特におすすめしたい理由を6つ挙げて解説する。

6-1.就職先とスキル次第で在宅勤務が可能

IT業界は、他の業界に比べて在宅勤務（リモートワーク）の導入が非常に進んでいる。

もちろん、新人のうちは出社して先輩から直接指導を受けた方が効率的な場合も多い。

でも、一人で業務を遂行できるスキルが身につけば、週の数日あるいはフルリモートで働くといった柔軟な働き方も可能になる。

通勤時間から解放され、プライベートの時間を確保しやすくなるのは、大きなメリットだ。働き方の自由度を重視する君にとって、IT業界は魅力的な選択肢になるはずだ。

参照：令和５年通信利用動向調査の結果

6-2.努力が正当に評価されて給料が上がる

日本の多くの伝統的な企業では、今でも年功序列の風土が根強く残っている。

でも、IT業界は比較的新しい産業であり、年齢や社歴に関わらず、個人のスキルや成果が正当に評価される実力主義の傾向が強い。

つまり、君が努力してスキルを身につけ、プロジェクトで成果を出せば、それが昇進や給与アップに直結しやすい環境だ。若いうちから責任のある仕事を任せてもらえたり、20代で高い年収を得たりすることも夢ではない。

もちろん、常に学び続ける姿勢は不可欠だけど、自分の頑張りが目に見える形で報われることは、大きなモチベーションになるはずだ。

学歴や年齢の壁を感じることなく、自分の力でキャリアを築いていきたいと考える人にとって、IT業界は最適なフィールドといえる。

6-3.資格取得で給料が上がる仕組みがある

IT業界では、社員のスキルアップを支援するために、資格取得奨励制度を設けている企業が多い。

これは、特定の資格を取得すると、報奨金が支給されたり、毎月の給与に資格手当が上乗せされたりする仕組みだ。

会社が推奨する資格は、その企業で働く上で役立つ知識やスキルが体系的にまとまっていることが多い。君にとっては、次に何を学ぶべきかの目標設定がしやすくなるというメリットがある。

対象となる主な資格は以下のとおりだ。

資格取得という明確なゴールに向かって勉強することで、モチベーションを維持しながら効率的にスキルアップできる。

さらに、それが直接給与に反映されるとなれば、学習意欲も一層高まるだろう。

6-4.入社後の研修で必要なスキル習得可能

多くの就活生が不安に思うのが、入社までにどれくらいのスキルが必要なのかという点だ。でも、心配する必要はない。

ほとんどのIT企業では、新入社員向けに手厚い研修制度を用意している。

期間は企業によって様々だけど、3ヶ月から半年、長いところでは1年かけてじっくりと育てるケースもある。

未経験者でも、この研修期間でエンジニアとしての土台をしっかりと築くことが可能だ。企業側も君が未経験であることを前提としている。

だから、入社前のスキルよりも、研修に真摯に取り組み、スポンジのように知識を吸収する姿勢の方がよほど大切だ。

6-5.学歴よりもポテンシャルが評価される

IT業界は、他の業界に比べて学歴フィルターが少ないといわれている。もちろん、一部の大手企業や研究開発職では、高い学歴が求められることもある。

でも、多くの企業では、大学名だけで合否を決めるのではなく、君自身のポテンシャルやITへの熱意を重視してくれる。

その理由は、この業界が成果主義であり、変化が速いからだ。良い大学を出ていることと、良いエンジニアになれることはイコールではない。

大学で何を学んだかよりも、入社後に自ら学び、成長し続けられるかの方がはるかに重要だと、企業は理解している。

だから、面接では「なぜIT業界なのか」「どんなエンジニアになりたいのか」といった君自身の言葉で語ることが求められる。

学歴に自信がなくても、熱意と行動で十分に勝負できる業界だ。

6-6.手に職がついて転職がいつでもできる

ITスキルは、一度身につければ、どこの会社でも通用するポータブルなものだ。

つまり「手に職がつく」状態になる。これは、君のキャリアにとって大きな安心材料になるはずだ。深刻な人手不足が続いているため、スキルを持ったエンジニアの市場価値は高い。

もし、今の会社が合わないと感じたり、もっと別の分野に挑戦したくなったりした場合でも、スキルさえあれば転職先の選択肢は豊富にある。

また、特定の企業に依存しないスキルを持つことは、将来の働き方の選択肢を広げることにもつながる。

例えば、以下のような働き方も可能だ。

変化の激しい時代において、自分のスキルを頼りに生きていける力は、何物にも代えがたい財産になる。IT業界は、そんな市場価値の高いスキルを身につけられる場所だ。

7.新卒がIT業界で働くデメリットと課題

多くの魅力があるIT業界だけど、もちろん良い面ばかりではない。華やかなイメージだけで就職してしまうと、入社後にギャップを感じてしまう可能性もある。

ここでは、新卒でIT業界で働く上で知っておくべきデメリットや課題について、正直に解説する。

7-1.スキルがないと給料が上がらない

IT業界は実力主義であり、成果を出せば若くして高い給料を得られる可能性がある。

でも、これは裏を返せば、スキルがなければ給料が上がらない、という厳しい現実も意味する。

年功序列ではないため、ただ会社に長く在籍しているだけでは、給与はほとんど変わらない。常に新しい技術を学び、自分の市場価値を高めていく努力が求められる。

受け身の姿勢で、会社が何かをしてくれるのを待っているだけでは、すぐに周りに取り残されてしまう。

自主的に勉強会に参加したり、資格を取得したり、新しい技術をプライベートで触ってみたりと、主体的な学習姿勢が欠かせない。

努力が報われやすい業界であると同時に、努力を怠れば評価されない業界でもある。この点は、入社前に覚悟しておく必要がある。

7-2.技術力が身につかない企業がある

IT業界と一括りにいっても、その中には残念ながら若手が成長しにくい、いわゆる「ハズレ」の企業も存在する。

特に注意が必要なのは、いつまでもテストや監視・運用といった下流工程の仕事しか任せてもらえないケースだ。

これらの仕事もシステムを支える上で重要だけど、何年も同じ業務ばかりでは、市場価値の高いスキルが身につかない。

成長しにくい企業には、以下のような特徴がある。

企業選びの段階で、その会社が若手をどう育てようとしているのか、どんな技術を使っているのかをしっかりと見極めることが重要だ。

説明会や面接で、「若手のうちから上流工程に携わる機会はありますか」といった質問をしてみるのも一つの手だ。

7-3.昇給速度が遅い会社は転職者が多い

IT業界では、昇給ペースが遅い会社から人が離れていきやすい傾向がある。

その理由は、エンジニアのスキルは市場価値が高く、実力さえあれば、より良い条件の会社へ転職することが難しくないからだ。

頑張ってスキルを磨いても、なかなか給料が上がらない環境だと、働くモチベーションを保つのは難しい。

実力のある人ほど、自分の頑張りを正当に評価してくれる会社を求めて、どんどん転職していく。

IT業界でキャリアアップのために転職するのは、ごく当たり前のことになっている。

だからこそ、会社選びの時には、初任給だけでなく、入社後に社員の頑張りがきちんと給料に反映される仕組みがあるかどうかを確認することが、とても大切だ。

8.新卒がIT業界の就活で失敗を防ぐための相談先3選

ここまでIT業界について解説してきたけど、一人で企業研究や選考対策を進めるのは大変だと感じていないだろうか？

特にIT業界は専門性が高く、ネットの情報だけでは実態が分かりにくいことも多い。そんな時は、IT業界の就活に特化したプロの力を借りるのが賢い選択だ。

ここでは、君の就活をサポートしてくれる相談先を3つ紹介する。

8-1.ユニゾンキャリア就活

ユニゾンキャリアは、ITエンジニアの就活に特化した就活エージェントだ。

長年、多くのエンジニアのキャリアをサポートしてきた実績があり、業界との強いつながりを持っている。

一番の強みは、キャリアアドバイザーがIT業界に精通していること。

だから、ネットでは分からない企業のリアルな情報、例えば社風や研修制度、残業時間の実態まで詳しく教えてくれる。

また、君の適性や希望を丁寧にヒアリングした上で、本当に君に合った企業を紹介してくれる。

書類選考や面接対策もマンツーマンで徹底的にサポートしてくれるから、自信を持って選考に臨むことができる。

一人ひとりに寄り添う手厚いサポートが魅力で、「何から始めたらいいか分からない」という君にこそ、最初に相談してほしいサービスだ。

8-2.レバテックルーキー

レバテックルーキーも、ITエンジニアを目指す学生に特化した就活エージェントだ。

IT業界で長く人材紹介をしてきた会社が運営しているから、業界との強いつながりを持っている。このサービスの特徴は、アドバイザーの専門性がとても高いことだ。

例えば、「〇〇技術を学びたいがどの会社がいいか」「自分のスキルに合った会社はどこか」のような質問ができる。

会社を紹介してくれるだけじゃなくて、スキルアップのためのイベントやセミナーもたくさん開催している。

プログラミング学習のサポートも受けられるから、スキルに少し不安がある君にとっては、心強い味方になるはずだ。

8-3.paiza新卒

paiza新卒は、少しユニークな就活サイトだ。

このサイトの最大の特徴は、「プログラミングスキルで就活できる」こと。サイト内でプログラミング問題を解くと、その実力に応じてS、A、B、Cといったランクが与えられる。

そして、企業はそのランクを見て、君に「カジュアル面談」や「選考」のオファーを送ってくる。

つまり、エントリーシートを書かなくても、自分の技術力で企業にアピールできる仕組みになっている。

プログラミング学習に力を入れてきた君にとっては、その努力が直接評価されるうれしいサービスだ。

また、ランクが上がれば、書類選考なしで面接に進める「paizaランク選考」に挑戦できる企業も多い。自分のスキルを試したい、力試しをしたいという君にぴったりのサービスといえる。

9.新卒でIT業界に行きたい就活生のよくある質問

ここでは、新卒でIT業界を目指す就活生からよく寄せられる質問に答えていく。

多くの人が同じような疑問や不安を抱えているはずだから、ここでの回答を読んで、君の悩みを少しでも解消してほしい。

9-1.新卒で避けるべき企業の特徴を教えてください！

新卒で入社する会社は、その後のキャリアの土台を作る上で重要だ。避けるべき企業の特徴として、いくつかポイントがある。まず、若手の育成環境が整っていない企業だ。

具体的な特徴は以下のとおりだ。

このような企業では、スキルが身につかず、市場価値の高い人材に成長するのが難しい。

また、企業のHPや求人情報で、抽象的な言葉ばかりが並んでいる場合も注意が必要だ。「風通しの良い職場」といった言葉だけでなく、制度や働き方について説明されているかを確認しよう。

口コミサイトなどを活用して、実際に働いている人の声を確認することも大切だ。

9-2.資格がないと就職できないですか？

結論から言うと、資格がなくてもIT業界に就職することは可能だ。

多くの企業は、新卒採用において資格の有無よりも、君のポテンシャルや学習意欲を重視している。資格がないからといって、選考で不利になることはほとんどない。

ただし、資格を持っていることが無駄になるわけでは決してない。

ITパスポートや基本情報技術者試験といった資格を取得していれば、ITに関する基礎知識があること、そして自ら学ぶ意欲があることの客観的な証明になる。

特に、志望動機を語る際に、「資格の勉強を通して、〇〇の分野に興味を持ちました」といった具体的なエピソードを交えることができれば、説得力が増す。

資格は必須ではないけど、君の熱意を伝える武器の一つにはなる。

9-3.IT業界の中でも人気企業を教えてください！

IT業界には、多くの有名企業や成長企業が存在する。就活生からの人気が高い企業としては、NTTデータ、野村総合研究所（NRI）、SCSKといった大手SIerが挙げられる。

これらの企業は、大規模な社会インフラを支えるシステム開発に携わることができ、安定性や待遇の良さから人気を集めている。

また、グーグルやアマゾンといった外資系企業や、サイバーエージェント、楽天グループなどのメガベンチャーも、先進的な技術や自由な社風から常に高い人気を誇る。ただし、人気企業は当然ながら競争率も高い。

企業の知名度だけで選ぶのではなく、その企業で何がしたいのか、自分のやりたいことと合っているのかをしっかりと考え、広い視野で企業研究を進めることが大切だ。

9-4.IT企業は残業が少ないですか？

「IT企業＝残業が多い」というイメージを持っている人もいるかもしれない。

確かに、プロジェクトの納期前やシステムトラブルが発生した際には、一時的に残業が増えることもある。

でも、業界全体としては、働き方改革が進んでおり、残業時間は減少傾向にある。

フレックスタイム制やリモートワークを導入し、社員が効率的に働ける環境を整えている。ただし、企業やプロジェクトによって状況は大きく異なるのも事実だ。

企業選びの際には、平均残業時間や有給休暇の取得率といったデータをきちんと確認し、OB/OG訪問などで実態を聞いてみるのがおすすめだ。

9-5.プログラミングの学習は必要ですか？

プログラミングの学習経験がなくても、IT業界に就職することは可能だ。

でも、もし時間に余裕があるなら、少しでも学習を進めておくことを強くおすすめする。なぜなら、学習経験があることで、君のIT業界への本気度や熱意をアピールできるからだ。

「プログラミングを学んでみて、モノを作る楽しさを知った」という経験は、どんな言葉よりも雄弁に君の適性を示す。

ドットインストールやProgateといった無料の学習サイトから始めてみるだけでも十分だ。

実際に手を動かしてみることで、自分が本当にこの世界に向いているのかどうかを見極めることにもつながる。必須ではないけど、やっておいて損は絶対にない。

10.新卒でIT業界に進むならユニゾンキャリアにお任せ！

IT業界への就活は、情報が多く、何が正しいのか分からなくなりがちだ。

どの職種が自分に向いているのか、どんな企業を選べば成長できるのか、一人で悩み続けても答えはなかなか出ないものだ。

そんな時は、IT業界の就活を知り尽くしたプロに相談するのが、成功への近道になる。

10-1.システムエンジニアの就活成功インタビュー

10-2.Webエンジニアの就活成功インタビュー

10-3.インフラエンジニアの就活成功インタビュー

ここまで読んでくれて、本当にありがとう。

IT業界は大きな可能性があるけれど、一番大切なのは、君に合った一社を見つけることだ。就活は不安も多いけど、君は一人じゃない。

ユニゾンキャリアが、納得のいく会社選びを全力でサポートする。君だけのキャリアを一緒に見つけたい。下のボタンから、まずは気軽に君の話を聞かせてほしい。