記事の概要
SIerとは、顧客から依頼を受けてシステムの開発・運用を一括して請け負う企業のことだ。
文系・理系を問わず多くの学生が志望する人気業界だが、「きつい」「やめとけ」といった噂もあり、実態が気になっている人も多い。
この記事では、SIerの基本的な仕事内容や5つの分類、多重下請け構造といった業界の仕組みをわかりやすく解説する。さらに、新卒でSIerに入社するメリットや向いている人の特徴、人気企業ランキングまで紹介していく!
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1.IT企業とは?業種とビジネスモデル
「IT企業」という大きな括りを理解するために、内側にある「業種」と「ビジネスモデル」について見ていこう!
これらは企業の性質を決定づける重要な要素であり、働き方にも直結する。自分がどんな環境で働きたいかを考える上で、この分類は非常に重要な指針となる。
1-1.IT業界の業種と企業の構造分類
IT業界の企業は、提供するサービスや製品によっていくつかの…
1.SIerとはどんな企業?
SIerは、企業の課題を解決するためにITシステムを提供する「課題解決のプロ」だ。
銀行のATMシステムやコンビニのPOSレジ、企業の給与計算システムなど、社会を支えるあらゆるシステムの裏側にはSIerの存在がある。
ここでは、SIerの基本から年収事情まで、就活生が知っておくべきポイントを4つに絞って解説していく。
- 顧客のシステム開発を行う
- SIerは5種類に分かれる
- 多重下請け構造が存在する
- SIerの平均年収と初任給
1-1.顧客のシステム開発を行う
SIerの最大の特徴は、自社で使うシステムではなく、顧客のシステムの開発を行うことだ。
これを「受託開発」と呼び、顧客から「業務を効率化したい」「新しいサービスを作りたい」といった要望を受けて、オーダーメイドのシステムを作り上げる。
例えば、銀行から依頼を受けて新しいインターネットバンキングのシステムを作ったり、物流会社から依頼を受けて配送管理システムを作ったりしていく。
顧客はITの専門家ではないことが多いため、SIerが技術的なパートナーとして伴走し、企画から設計、開発、運用までを一貫してサポートする。
様々な業界の顧客と関わることができるため、幅広い業界知識が身につくのも魅力の一つだ。
さらに、自分が作ったシステムが社会のインフラとして機能しているのを見た時、大きなやりがいを感じられるだろう。
ITを使って顧客のビジネスを成功に導く、黒子のような存在といえる。
1-2.SIerは5種類に分かれる
SIerと一口に言っても、その成り立ちや得意分野によって大きく5つの種類に分類される。
「メーカー系」「ユーザー系」「独立系」「外資系」「コンサル系」の5つであり、それぞれ企業文化や強みが異なる。
自分に合った企業タイプを選ぶために、まずは以下の表でそれぞれの特徴を把握しておこう。
| 種類 | 特徴 |
|---|
| メーカー系 | ハードウェアメーカーのシステム部門が独立。親会社の製品と組み合わせた提案が得意。 |
| ユーザー系 | 商社や金融などのシステム部門が独立。親会社の安定した案件基盤を持つ。 |
| 独立系 | 親会社を持たず独自に経営。しがらみなく最適な技術を提案できる自由度がある。 |
| 外資系 | グローバルに展開する企業。実力主義の傾向が強く、給与水準も高い。 |
| コンサル系 | 経営戦略の立案からシステム導入までを一貫して行う。上流工程に強みを持つ。 |
親会社の有無や成り立ちは、企業の文化や働き方に大きく影響する要素だ。
例えば、安定を求めるならユーザー系、実力主義で稼ぎたいなら外資系といった選び方ができるだろう。
自分の性格や目指すキャリアに合わせて、最適な環境を見極めることが重要だ。
1-3.多重下請け構造が存在する
SIer業界を理解する上で避けて通れないのが、「多重下請け構造」という仕組みだ。
建設業界のゼネコンと同じように、元請け(プライム)となる大手SIerが顧客から案件を一括で受注し、その一部を下請け企業(2次請け、3次請け)に発注するという構造になっている。
元請け企業は、要件定義や設計といった上流工程やプロジェクト管理をメインに行い、下請け企業はプログラミングやテストといった下流工程を担当することが多い。
この構造により、元請け企業は大規模な案件を効率よく進めることができる一方、下請け企業はマージンが抜かれるため利益率が低くなりやすく、給与水準も低くなる。
就活で企業を選ぶ際は、その企業が元請けなのか下請けなのかを確認しておきたい。
上流工程に関わりたいなら元請けに近い企業を、開発スキルを磨きたいなら技術力のある下請け企業を選ぶなど、戦略的な視点を持とう。
自分の市場価値を高めるためには、どのポジションで経験を積むかが鍵となる。
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1.多重下請け構造とは?
多重下請け構造とは、クライアントから仕事を受け、企画した会社が、その仕事を別の会社に頼み、さらにその会社が別の会社に頼む…というように、仕事が何段階も下の会社へと流れていく産業の仕組みを指す。
ちょうどピラミッドのような形になる。
IT業界では特にこの仕組みが当たり前になっており、一番上にはクライアントと直接契約を結ぶ「元請け」の会社がいる。
一見する…
1-4.SIerの平均年収と初任給
SIerの平均年収は、業界全体で見ると高水準にあり、安定した収入が得られる。
特に大手SIerや外資系SIerでは、平均年収が800万円〜1,000万円を超える企業も珍しくなく、30代で年収1,000万円に到達することも十分に可能だ。
一方で、中小規模の下請けSIerでは、平均年収が400万円〜500万円程度にとどまる場合もあり、企業規模や立ち位置によって格差があるのが現実だ。
新卒の初任給については、大卒で22万円〜25万円程度が相場だが、近年はIT人材不足を背景に、優秀な人材を確保するために初任給を引き上げる企業が増えている。
さらに、資格手当や住宅手当などの福利厚生が充実している企業も多いため、額面以上の待遇を受けられるケースも多い。
実力をつければ昇給のスピードも速く、経済的な安定を手に入れやすい業界であることは間違いない。
若いうちから高収入を目指したい人にとって、SIerは有力な選択肢の一つとなるだろう!
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はくこ08:28 16 Jun 25
担当される方にもよると思いますので、こういう人もいるんだなと参考程度に読んでください。(HSP持ち、軽度うつ寛解状態の人間の意見なので参考にならないかもしれませんが。)
【良い点】
IT業界の説明や面接対策など丁寧に行ってもらえる。企業を紹介していただく時もどういう会社なのかをしっかり説明をしてくれる。無料でここまで手厚くしていただけるのは凄く有難かった。
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エージェントの態度や物言いが高圧的だなと感じる場面がたまにあった。別エージェント経由で紹介いただいた企業からの内定を承諾しようと思いますと言った時、まだ紹介できる企業があるからそっちを受けてから考えて欲しいと言われた時が1番高圧的に感じた(自身が紹介の企業へ転職が決まれば評価にも繋がるのでしょうから必死になる気持ちは分かるが)。絶対通りますよ!と余裕そうに言われた企業を受けて落ちた後だったのでその後に紹介する企業ならきっと受かりますよ!と言われても受かるビジョンが正直見えなかった。所々連絡不足だなと感じる場面があり、応募した企業からの返事がどうなったのか教えて貰えなかったり、最後上記の内定いただいた企業にします今までありがとうございましたの旨の連絡をしても既読無視されたり。前者はどうなったんだろうと不安になったし、後者はどうぞ勝手にやれよと思われたのかなという印象。自分の会社から入社してくれない人の事は心底どうでもいいんだろうなぁと思った(まあ無料なので当たり前かもしれないけど)。最終的には不信感が残る結末になってしまった。
悪い点が強く残ってしまったが、面接対策などは本当にしっかり行ってくれます。面接で落とされ続けている人は1度利用してみるのも手だと思います。
湯浅烈生23:36 12 Jun 25
経験や経歴を見つつどのような分野の仕事に興味があるかヒアリングや、エージェントの実体験を踏まえた話を聞くことで未経験でもIT業界への理解を深める事ができました。
また、こちら側の急な面談依頼なども臨機応変に対応してくれるなど、とても質の高いサービスを提供していただけたと感じます。
G Takamura15:30 12 Jun 25
全くの異業種、異業界からの転職で、右も左も分からない状態からのスタートでしたが、高成田さんのおかげで複数の内定をいただき、自分自身で納得のいく企業選びをすることができました。
特に企業研究や面接対策で手厚くサポートしていただき、感謝しております。
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また、最後の決断をする際には、自分の将来を見据えて、力強い言葉で後押しをしていただいたことが印象に残っています。
ありがとうございました!
Chiune Suzuki10:35 06 Jun 25
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水野貴仁09:51 04 Jun 25
キャリアアドバイザーが、親身になってくださって、IT業界や企業さんの理解も深く、とても良い転職活動ができました。
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F T00:22 01 Jun 25
とてもスムーズに転職活動を進めることができました。
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何より、私の意思を尊重してくれて、無理に全ての企業を受けさせようとしない点がとても好印象でした。
これからも何か相談事や、将来のキャリアプランに迷った時は相談させてもらいたいと思えるエージェントさんでした。
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2.SIerの仕事は大きく4工程に分かれる
SIerの仕事は、システムを作る最初から最後までの一連の流れに沿って進められる。
この工程は一般的に「V字モデル」や「ウォーターフォールモデル」と呼ばれ、大きく4つのフェーズに分かれている。
それぞれの工程でやるべきことや求められるスキルが異なるため、具体的にイメージできるようにしておこう。主な工程は、以下のとおりだ。
- 顧客から要望を聞く「要件定義」
- 要望を設計図にする「設計」
- 設計図をもとに作る「開発・テスト」
- サポート業務を行う「運用・保守」
2-1.顧客から要望を聞く「要件定義」
システム開発の出発点であり、最も重要な工程が「要件定義」だ。
顧客に対して「現状どのような課題があるのか」「システムで何を実現したいのか」「予算や納期はどれくらいか」などをヒアリングし、システムの全体像を決めていく。
顧客自身も具体的な解決策を持っていないことが多いため、対話を重ねながら潜在的なニーズを引き出し、実現可能な形に落とし込むコンサルティング能力が求められる。
ここで認識のズレが生じると、後工程で手戻りが発生し、プロジェクトが大炎上する原因になってしまうため、慎重かつ丁寧に進める必要がある。
ドキュメント作成能力やコミュニケーション能力が最大限に発揮される場面であり、文系出身者が活躍しやすい工程でもある。
顧客と合意形成を図り、プロジェクトのゴールを明確にする、まさに「システムの設計図の原案」を作っていく。
その上で、顧客のビジネスを理解し、最適な提案を行うことがプロジェクト成功の鍵を握る。
技術力だけでなく、ビジネススキルも同時に磨かれる重要なフェーズといえる。
2-2.要望を設計図にする「設計」
要件定義で決まった内容をもとに、プログラマーが実際にシステムを作れるように詳細な仕様を決めていくのが「設計」だ。
設計には、画面のレイアウトや操作性を決める「基本設計(外部設計)」と、プログラムの内部処理やデータベースの構造を決める「詳細設計(内部設計)」の2段階がある。
基本設計では、ユーザーにとって使いやすい画面かどうかを顧客に見せて確認しながら進めていくため、わかりやすく説明するスキルが必要になる。
一方、詳細設計では、プログラマーが迷わずにコードを書けるように、処理の流れを論理的に組み立てる技術的な知識が必要とされる。
建築士が図面を引くように、システムの完成形を頭の中でシミュレーションし、それを誰が見てもわかる資料(設計書)としてアウトプットする仕事だ。
この設計書の品質が、システムの品質を左右するといっても過言ではない。
2-3.設計図をもとに作る「開発・テスト」
設計書ができあがったら、いよいよ実際にモノを作る「開発(実装)」のフェーズに入る。
プログラミング言語(Java、Python、C#など)を使ってコードを書き、システムを構築していく、エンジニアとしての腕の見せ所だ。
SIerの場合、この工程は協力会社(下請け企業)に依頼することが多く、元請け企業の社員は進捗管理や品質チェックを担当するケースが一般的だ。
プログラムが完成したら、設計通りに動くかを確認する「テスト」を行う。
単体テスト、結合テスト、総合テストと段階を踏んで検証し、バグ(不具合)が見つかれば修正して品質を高めていく。
地道な作業だが、リリース後のトラブルを防ぐための最後の砦となる重要な工程であり、忍耐力と几帳面さが求められる。
2-4.サポート業務を行う「運用・保守」
システムは完成して納品したら終わりではなく、その後も安定して使い続けられるようにサポートするのが「運用・保守」だ。
「運用」の業務は、日々のシステム監視やデータのバックアップ、ユーザーアカウントの管理などを行い、システムを正常な状態に保つこと。
「保守」は、トラブルが発生した際の復旧作業や、機能追加、法改正に伴うシステムの改修などを行う業務を指す。
顧客が安心してビジネスを継続できるように支える「縁の下の力持ち」的な役割であり、長期間にわたって顧客と信頼関係を築くことができる。
突発的なトラブルにも冷静に対処する判断力や、顧客の業務を理解する姿勢が求められる。
さらに、運用中に得られたデータを分析し、次のシステム改善につなげる提案を行う。
顧客のビジネスパートナーとして、長く寄り添い続けることができるやりがいのある仕事だ。
3.新卒ならSIerへの入社がメリットが多い
SIerは新卒にとって非常に魅力的な就職先であり、ファーストキャリアとして選ぶメリットは数多く存在する。
教育体制が整っており、文系未経験からでもプロを目指せる環境があるからだ。
ここでは、特に注目すべき4つのメリットを紹介していく。
- 研修制度が手厚い
- リモートワークができる
- 平均年収が高い企業が多い
- 未経験なら新卒が一番有利
3-1.研修制度が手厚い
SIer、特に大手や中堅企業は、新卒社員をゼロから育てるための研修制度が充実している。
入社後3ヶ月〜半年間は、プログラミングの基礎からシステム開発の流れ、ビジネスマナーに至るまで、みっちりと研修を受けることができる企業が多い。
文系出身者やプログラミング未経験者であっても、この期間に基礎をしっかりと固めることができるため、安心して現場に配属されることができる。
また、配属後もOJT(実務を通じた教育)担当の先輩がつき、マンツーマンで指導してくれるメンター制度を導入している企業も一般的だ。
「未経験だから不安」という人こそ、教育にコストをかけられるSIerを選ぶべきであり、これは自力で学ぶ必要があるITベンチャーなどとは違う。
さらに、資格取得支援制度なども整っていることが多く、働きながらスキルアップできる。
自分の成長を会社がバックアップしてくれる安心感は、長く働き続ける上で支えとなる。
3-2.リモートワークができる
SIerの仕事はパソコンとネット環境があればできるため、リモートワークとの相性が良い。
コロナ禍以降、多くのSIerがリモートワークを定着させており、週数回の出社やフルリモートでの勤務が可能になっている。
通勤時間を削減できることで、プライベートの時間を確保しやすくなり、満員電車のストレスからも解放されるため、QOL(生活の質)が向上していく。
また、育児や介護などのライフイベントがあっても、在宅勤務を活用することでキャリアを継続しやすい。
場所にとらわれずに働けることは、これからの時代のキャリアにおいて大きなアドバンテージとなり、柔軟な働き方を実現できる。
その上で、出社が必要な時はオフィスに行き、集中したい時は自宅で作業するといったハイブリッドな働き方も選べる。
3-3.平均年収が高い企業が多い
前述のとおり、SIer業界は平均年収が比較的高く、経済的な安定を手に入れやすい。
特に元請けとなる大手SIerに入社できれば、20代のうちから年収600万円〜800万円を目指すことも夢ではなく、同世代と比べて高い水準の生活を送ることができる。
また、資格取得に対する報奨金や手当、住宅手当などの福利厚生も充実しており、額面の給与以上に実質的な手取りが多くなるのも魅力だ。
成果を出せば昇給・昇進もしやすく、マネジメント職になれば年収1,000万円を超えていく。
「若いうちから稼ぎたい」「将来のために貯金したい」という人にとって、SIerは魅力的な選択肢となる。
しかも、業績が安定している企業が多いため、賞与もしっかりと支給される。
経済的な余裕を持つことで、自己投資や趣味にお金を使うことができ、人生の充実度が上がっていく。
3-4.未経験なら新卒が一番有利
IT業界は中途採用では即戦力が求められる傾向が強いが、新卒採用においては「ポテンシャル採用」が基本だ。
現時点でのスキルよりも、学習意欲やコミュニケーション能力、論理的思考力といった素養が重視されるため、未経験者でも大手企業に入れるチャンスが十分にある。
一度社会人になってから未経験でIT業界に転職しようとすると、どうしても中小規模の企業やSESからのスタートになりがちで、大手SIerへのハードルは高くなってしまう。
新卒という「プラチナチケット」を使えば、教育体制の整った優良企業に入社し、エンジニアとしてのキャリアを最高の環境でスタートさせることができる。
このチャンスを逃さず、積極的に挑戦することが、将来のキャリアを左右することになる。
未経験だからと諦めず、新卒の特権を活かして、理想のキャリアを掴み取ってほしい!
4.どんな就活生がSIerに向いている?向いていない?
SIerは魅力的な業界だが、誰にでも向いているわけではない。
仕事の特性や働き方を理解し、自分の適性と合致しているかを見極めることが、入社後のミスマッチを防ぐ鍵となる。
ここでは、SIerに向いている人と向いていない人の特徴を解説していく。
4-1.こんな就活生ならSIerが向いている
SIerの仕事は、一人で完結するものではなく、多くの関係者と協力して進めていく
顧客の抱える複雑な課題を解決するためには、技術力だけでなく、周囲を巻き込む人間力が必要とされる。
そのため、自分のスキルを高めること以上に、チーム全体で成果を出すことに喜びを感じられる人には最適な環境だ。向いている人の特徴は、以下の5つが挙げられる。
- チームで協力して成し遂げたい
- 論理的に物事を考えられる
- コミュ力が高く調整が得意
- 新しいことを学ぶのが好き
- 責任感が強く最後までやり抜く
これらの特徴に当てはまる人は、SIerで活躍できる可能性が高く、仕事を通じて大きな成長を得られるだろう。
特に文系出身者でリーダーシップ経験がある人は、将来的にプロジェクトマネージャーとしての適性が高い。
周囲と信頼関係を築きながらプロジェクトを推進する力は、SIerにおいても重宝される。
4-2.こんな就活生ならSIerをやめとけ
一方で、自分の志向とSIerの働き方が合わず、入社後にストレスを感じてしまうケースも少なくない。
特に大手企業では、コーディングよりも設計や管理業務の比重が高くなる傾向があるからだ。
さらに、チームでの規律やルールが重視されるため、マイペースに仕事を進めたい人には窮屈に感じる可能性がある。
実際に、SIerが向いていない人の特徴は、以下の5つが挙げれる。
- プログラミングだけしたい
- 一人で自由に仕事をしたい
- 変化を嫌いルーチンを好む
- 年功序列で安定昇進したい
- 感性だけで勝負したい
もし「技術を極めたい」「自由にサービスを作りたい」という思いが強いなら、SIerではなくITベンチャーのエンジニアを目指すほうが幸せになれるかもしれない。
自分の価値観と企業文化が合っているかを見極めることが、長く働き続けるためには重要だ。
無理に自分を曲げてまでSIerに合わせる必要はないので、自分らしく働ける場所を探そう。
5.SIer企業が新卒採用で募集する職種一覧
SIerでは「システムエンジニア」として一括採用されることもあるが、実際には役割ごとに様々な職種が存在する。
職種別採用を行っている企業もあるため、それぞれの職種が何をするのかを知っておくことは重要だ。代表的な職種は、以下のとおり。
- システムエンジニア
- アプリケーションエンジニア
- インフラエンジニア
- データサイエンティスト
- ITコンサルタント
- 営業や事務などの職種
5-1.システムエンジニア
最も一般的で募集人数も多いのがシステムエンジニア(SE)だ。
要件定義から設計、テスト、運用まで、システム開発の全般に関わる職種であり、ジェネラリストとしての役割を求められる。
入社後はプログラミング研修を経て、まずは詳細設計やテストなどの下流工程からスタートし、徐々に上流工程へとステップアップしていく。
顧客との折衝やチームマネジメントなど、技術力以外のビジネススキルも幅広く身につくため、将来の選択肢が広い。
そのため、文系理系問わず、まずはこの職種を目指すのが一般的といえる。
さらに、プロジェクト全体を見渡す広い視野を養うことができ、将来的にはプロジェクトマネージャーとしての活躍も期待される。
幅広い経験を積むことで、自分自身の適性を見極め、専門性を深めていくことも可能だ。
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1.システムエンジニアとは何か?
システムエンジニアとは、顧客の要望を聞き出し、それを実現するための最適なシステムの設計図を作る職種だ。
プログラミングを行うこともあるが、それ以上に顧客とのコミュニケーションや、プロジェクト全体の進行管理を行うことが多い。
また、顧客の要望が曖昧な場合、実際にプログラミングを行う開発者が正確に理解できる仕様書を作成することが求められる。
そのた…
5-2.アプリケーションエンジニア
スマホアプリやWebアプリ、業務システムなどの開発に特化したエンジニアだ。
Java、Python、Rubyなどのプログラミング言語を使って実際にコードを書き、機能を作り上げていく仕事がメインとなる。
システムエンジニアと比べて、より「モノづくり」に近いポジションであり、技術力を高めたい人に人気がある。
UI/UX(使いやすさ)を意識した画面設計や、効率的なプログラムの実装など、専門的なスキルが欠かせない。
Web系企業に近い働き方ができる部署もあり、新しい技術に触れる機会も多い。
その上で、ユーザーの反応をダイレクトに感じられることが多く、自分が作ったものが使われている喜びを味わいやすい職種だ。
5-3.インフラエンジニア
インフラエンジニアは、システムが動くための土台となるシステムを構築・運用していく。
システムエンジニアが「建物」を作る仕事なら、インフラエンジニアは「土地や水道、電気」を整備する。
24時間365日止まらないシステムを作るための設計や、サイバー攻撃から守るセキュリティ対策などを行う、縁の下の力持ちだ。
近年はクラウド(AWSなど)の利用が急増しており、クラウド構築スキルを持つインフラエンジニアの需要が高まっている。
文系未経験からでもマニュアルに沿った運用業務から入りやすく、専門性を磨けば食いっぱぐれない。
しかも、一度身につけたインフラの知識は陳腐化しにくく、長く活躍できるキャリアを築くことができる。社会インフラを支えるという責任感と誇りを持って働ける仕事だ。
5-4.データサイエンティスト
データサイエンティストはビッグデータを分析し、ビジネスに役立つ知見を導き出す。
統計学やAI(機械学習)の知識を駆使して、売上予測や顧客行動の分析、業務効率化のためのアルゴリズム開発などを行う。
DX推進の核となる職種であり、近年急速に採用ニーズが高まっているが、高度な専門知識が必要とされるため、理系大学院卒などが優遇される。
コンサルティング要素も強く、データに基づいた経営戦略の提案を行っていく。
しかも、データ分析の結果がビジネスの意思決定に直結するため、大きなインパクトを与えることができる。
論理的思考力と数理的なセンスを活かして、企業の未来を切り拓く役割を担う。
5-5.ITコンサルタント
ITコンサルタントは顧客の経営課題を解決するために、IT戦略の立案やシステム導入の提案を行う。
システム開発の実装作業は行わず、顧客の業務分析や課題抽出、解決策の選定といった超上流工程を担当する。
論理的思考力やプレゼンテーション能力、業界知識など、高いビジネススキルが求められるため、新卒での採用ハードルは高い。
しかし、若いうちから経営層と対話する機会があり、圧倒的なスピードで成長できる。
その上で、顧客のビジネスを成功に導くパートナーとして、深い信頼関係を築くことができるやりがいのある仕事だ。
激務になりがちだが、それに見合うだけの報酬と達成感を得られるポジションといえる。
5-6.営業や事務などの職種
SIerにはエンジニア以外にも、システムを売る「営業職」や、会社を支える「事務職」などのコーポレート職がある。
営業職は「ソリューション営業」と呼ばれ、単にモノを売るのではなく、顧客の課題を聞き出して解決策(システム)を提案するコンサルティング営業に近いスタイルだ。
エンジニアとペアを組んで動くことが多く、文系出身者が強み(コミュニケーション力)を活かして活躍している。
事務職は、契約管理やプロジェクトの収支管理などを行い、エンジニアが開発に専念できる環境を整える重要な役割を担う。
「ITに関わりたいけど、エンジニアはハードルが高い」という人にとって、選択肢となる。
さらに、IT業界の知識を身につけることで、将来的にITコンサルタントやプロジェクトマネージャーへのキャリアパスが開けることもある。
6.新卒でSIer企業を目指す際の就職難易度
「SIerは人気だから入るのが難しそう」と不安に思うかもしれないが、実際は企業や職種によって難易度は大きく異なる。
戦略的に就活を進めれば、内定を獲得することは決して不可能ではない。
ここでは、新卒就活におけるSIerの難易度について、3つの視点から解説する。
- 新卒なら文系・未経験でも難しくない
- 大企業でも選考の対策次第で内定獲得
- 高度なスキルが必要な一部職種は難しい
6-1.新卒なら文系・未経験でも難しくない
SIer業界は慢性的な人手不足であり、採用意欲が高いため、新卒であれば文系・未経験でも入社難易度はそれほど高くない。
多くの企業が学部学科不問で募集しており、入社後の教育でエンジニアに育てることを前提としているからだ。
実際に、大手SIerの内定者の半数以上が文系というケースも珍しくなく、「ITへの興味」と「学習意欲」さえ伝えられれば、十分に勝負できる。
特別なスキルがなくても、サークルやアルバイトでのリーダー経験や、チームで何かを成し遂げた経験があれば、ポテンシャルとして高く評価される。
さらに、入社前にITパスポートなどの資格を取得しておけば、意欲のアピールになり、選考を有利に進められるだろう。
未経験であることを引け目に感じず、これからの成長性を武器に戦おう。
6-2.大企業でも選考の対策次第で内定獲得
NTTデータや富士通といった誰もが知る大手SIerは、応募者が多く倍率が高くなる傾向にあるが、決して手の届かない存在ではない。
大手企業は採用人数も数百人規模と多いため、しっかりと対策を行えば内定を獲得できるチャンスは十分にある。
重要なのは、自己分析を深めて「なぜITなのか」「なぜその会社なのか」を論理的に語れるようにすることと、Webテスト対策を早めに済ませておくことだ。
また、インターンシップに参加することで早期選考のルートに乗れたり、企業理解を深めたりすることができるため、積極的に活用しよう。
その上で、OB訪問を通じて社員の生の声を聞き、面接で説得力のある志望動機を話せるようにしておけば、内定率は格段に上がる。
そのため、「大手企業は無理だから…」と最初から諦めず、挑戦する価値はある。
6-3.高度なスキルが必要な一部職種は難しい
専門性が高い職種は、新卒であっても採用のハードルが非常に高い。
データサイエンティストやAIエンジニア、研究開発職といった職種は、即戦力に近い知識を求められることが多いからだ。
これらの職種は採用人数が極めて少なく、理系の大学院で専門的な研究をしてきた学生や、学生時代からハイレベルな開発経験がある学生がライバルになる。
そのため、文系未経験からいきなり目指すのは、現実的にかなり厳しい戦いになるだろう。
しかし、入り口で諦める必要はなく、まずはシステムエンジニアとして入社し、実務経験を積みながらスキルを磨くというルートがある。
社内異動制度やキャリアチャレンジ制度を活用して、数年後に希望の部署へ異動するケースも珍しくない。
まずは入りやすい職種で業界に潜り込み、そこで実績を作ってから希望のポジションを目指すという長期的な視点を持とう。
7.新卒が入りたいSIer企業ランキングTOP10
SIer業界には数多くの企業が存在するが、その中でも新卒から特に人気があり、待遇や働きやすさが優れている企業を紹介する。ぜひ、企業選びの参考にしてみてほしい。
なお、このランキングは「就職人気」「ホワイト度(働きやすさ)」「平均年収」の3つの観点から総合的に選出したものだ。
- 就職人気ランキング
- ホワイト企業ランキング
- 平均年収ランキング
7-1.就職人気ランキング
学生からの知名度が高く、大規模なプロジェクトに関われる大手SIerが上位を占めている。
| 順位 | 企業名 | 特徴 |
|---|
| 1位 | NTTデータ | 官公庁や金融など、日本の重要インフラを支える最大手。 |
| 2位 | 富士通 | ハードウェアからソフトウェアまで手掛ける総合ITベンダー。 |
| 3位 | 日立製作所 | 社会イノベーション事業に注力し、グローバルに展開。 |
| 4位 | SCSK | 住友商事グループ。働き方改革が進んでおり、ホワイト企業として有名。 |
| 5位 | 伊藤忠テクノソリューションズ | 伊藤忠グループ。技術力に定評があり、エンジニアの待遇が良い。 |
| 6位 | 日本電気 | 生体認証技術などで世界トップクラスの技術力を持つ。 |
| 7位 | 野村総合研究所 | コンサルティングからシステム開発まで一貫して行う。高年収で知られる。 |
| 8位 | 大塚商会 | 独立系SIerとして、中堅・中小企業向けに圧倒的な営業力を持つ。 |
| 9位 | TIS | 独立系大手。キャッシュレス決済などの金融システムに強い。 |
| 10位 | BIPROGY | 多様な業界との共創ビジネスを推進している。 |
これらの企業は、大規模なプロジェクトに携わる機会が多く、社会的な影響力を実感しやすい。
さらに、研修制度や福利厚生も充実しているため、安心して長く働ける環境が整っている。
新卒で入社できれば、エンジニアとしてのキャリアの基盤を盤石にできるだろう。
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1.就活生が知るべきSIer業界の基本情報
SIer業界は、社会のITインフラを支える役割を担っている。SIer業界の全体像やビジネスモデルは、複雑で分かりにくい。
ここでは、業界を理解するために不可欠な3つの基本情報を解説していく。これらの知識は、企業研究を進めたり、自分に合う企業を見極めたりするうえで役立つ。
1-1.SIerの中にはSESを含む企業がある
SIerとSESは、契約形態が本質的に異なるビジネ…
7-2.ホワイト企業ランキング
こちらは、残業時間が少なく、有給休暇が取りやすいなど、働きやすい環境が整っている企業のランキングだ。ワークライフバランスを重視したい人におすすめしたい。
| 順位 | 企業名 | 特徴 |
|---|
| 1位 | SCSK | 平均残業時間が月20時間以下と少なく、有給取得率もほぼ100%。 |
| 2位 | NTTデータ | 福利厚生が手厚く、離職率が低い。女性の活躍推進にも積極的。 |
| 3位 | 日立ソリューションズ | テレワークやフレックス制度が浸透しており、柔軟な働き方が可能。 |
| 4位 | NECソリューションイノベータ | NECグループの中核企業。研修制度が充実している。 |
| 5位 | 電通総研 | 電通グループ。高収益体質で、待遇と働きやすさのバランスが良い。 |
| 6位 | 日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ | 外資系の自由な風土と日本企業の安定性を併せ持つ。 |
| 7位 | 新日鉄住金ソリューションズ | 日本製鉄グループ。技術力が高く、落ち着いた社風。 |
| 8位 | アビームコンサルティング | 日本発の総合コンサルファーム。人材育成に熱心。 |
| 9位 | キヤノンITソリューションズ | キヤノングループ。穏やかな社風で長く働きやすい。 |
| 10位 | BIPROGY | 健康経営銘柄に選定されるなど、社員の健康管理に注力している。 |
これらの企業は、社員の働きやすさを第一に考えた制度設計がなされており、離職率も低い。
プライベートの時間もしっかり確保できるため、趣味や自己研鑽に時間を充てることができる。
長く健康的に働き続けたいと考えるなら、これらの企業を第一志望に入れておきたい。
7-3.平均年収ランキング
以下の表は給与水準が高く、稼げるSIerのランキングだ。高いパフォーマンスを求められるが、それに見合った報酬を得たい人に向いている。
| 順位 | 企業名 | 特徴 |
|---|
| 1位 | 野村総合研究所 | 平均年収1,200万円超。業界トップクラスの高待遇。 |
| 2位 | 電通総研 | 平均年収1,000万円超。高い利益率を背景に還元率が高い。 |
| 3位 | オービック | 独立系の雄。営業利益率が高く、年収も高水準。 |
| 4位 | 伊藤忠テクノソリューションズ | 平均年収900万円台。実力主義の評価制度。 |
| 5位 | 新日鉄住金ソリューションズ | 平均年収800万円台後半。安定して高い。 |
| 6位 | 日立製作所 | 平均年収800万円台後半。ジョブ型雇用を導入し、若手でも高年収が可能。 |
| 7位 | NTTデータ | 平均年収800万円台。福利厚生を含めると実質的な年収はさらに高い。 |
| 8位 | 富士通 | 平均年収800万円台。成果主義への移行を進めている。 |
| 9位 | 日本IBM | 外資系のため実力次第で青天井。平均も高い。 |
| 10位 | アクセンチュア | コンサルティング部門は特に高年収。エンジニア職も高水準。 |
これらの企業は、高い利益率を背景に社員への還元率が高く、若手のうちから高収入を得ることができる。
実力主義の評価制度を導入している企業も多く、成果を出せば出すほど年収が上がる仕組みになっている。
経済的な成功を手に入れたいという強い意志があるなら、挑戦する価値のあるフィールドだ。
8.新卒でSIerを目指す人からのよくある質問
SIerへの就活を進める中で、よくある疑問や不安をQ&A形式で解消する。
迷いをなくし、自信を持って選考に臨めるようにしておこう。よくある質問は、以下のとおりだ。
- SIerで働くメリット・デメリットは何ですか?
- SIerとITコンサルティング企業の違いは?
- SIerへの就活で役立つ資格はありますか?
- SIerとSESの違いは何ですか?
- SIerと自社開発の違いは何ですか?
8-1.SIerで働くメリット・デメリットは何ですか?
メリットは、何と言っても「安定性」と「教育体制の充実」だ。
大規模な案件に関われるため、社会貢献度が高く、様々な業界の知識が身につく。
また、チームで動くため、周囲と協力して成果を出す喜びを味わえる。
デメリットは、下請け構造による「マージン搾取」や「下流工程ばかりやらされるリスク」があること。
さらに、客先常駐の場合は帰属意識が薄れたり、労働環境が客先に左右されたりすることもある。
ただ、企業選びを間違えなければ、メリットを享受しつつデメリットを抑えることができる。
自分の価値観に照らし合わせて、メリットがデメリットを上回るかどうかを判断しよう。
8-2.SIerとITコンサルティング企業の違いは?
SIerは「システムの構築・運用」を主眼に置いているのに対し、ITコンサルティング企業は「経営課題の解決」を主眼に置いている点が違う。
SIerはシステムを作って納品することがゴールだが、コンサルはシステム導入によって顧客の利益を上げることがゴールとなる。
ただし、最近はSIerがコンサルティング領域に進出したり、コンサルファームが開発部隊を持ったりと、両者の境界線は曖昧になりつつある。
「モノづくり」にこだわりたいならSIer、「ビジネス変革」にこだわりたいならITコンサルを選ぼう。
自分が「作る側」に回りたいのか、「提案する側」に回りたいのかをよく考えよう。
8-3.SIerへの就活で役立つ資格はありますか?
入社前であれば、「ITパスポート」や「基本情報技術者試験」の取得が役立つ。
これらの資格を持っていると、ITへの関心や学習意欲があることの証明になり、選考で有利に働く。
特に基本情報技術者試験は、エンジニアとしての基礎知識を学べるため、入社後の業務理解を早める助けにもなる。
しかし、新卒採用においては資格の有無が合否の決定打になるわけではなく、あくまで「プラスアルファのアピール材料」として捉えておく。
企業が最も重視するのは、論理的に物事を考える力や、チームで協力して成果を出すためのコミュニケーション能力だ。
したがって、資格勉強に時間を使いすぎて、自己分析や企業研究がおろそかにならないようにバランスを考える必要がある。
まずは就活の基本対策を行い、余裕があれば資格取得に挑戦するというスタンスで問題ない。
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1.ITパスポートは文系の就活を有利にする資格
結論から言うと、ITパスポートがあると文系学生の就活が有利に進む。
IT業界を目指す上で、持っているといないとでは企業に与える印象が変わってくる。なぜなら、ITパスポートの取得は、以下のようなアピールにつながるからだ。
多くの企業は、新卒採用において現時点でのスキルよりもポテンシャルを重視している。
特に文系学生に対しては、「入社後にど…
8-4.SIerとSESの違いは何ですか?
SIerとは、システムの導入や開発を一括して請け負う「システムインテグレーター」を指す。
主に「請負契約」を結び、システムを完成させて納品することに責任を持つのが特徴だ。
一方、SES(システムエンジニアリングサービス)は、エンジニアを顧客に提供するサービスのことを指している。
このサービスを提供する際の実務的な契約として、「準委任契約」が結ばれることが一般的である。
つまり、成果物の完成を約束するのではなく、業務を遂行する労働力や技術そのものに対価が支払う。
SIerと名乗っている企業であっても、プロジェクトの一部でSESを行っているケースは多い。
そのため、企業を選ぶ際は言葉の定義にとらわれすぎないことが重要になる。実際にどのような契約で働き、どのようなスキルが身につく環境なのかをしっかりと見極めてほしい。
8-5.SIerと自社開発の違いは何ですか?
SIerは「顧客のためのシステム」を作るのに対し、自社開発企業は「自社のサービス(Webアプリやゲームなど)」を作る。
SIerは顧客の要望通りに作ることが求められるが、自社開発はユーザーの反応を見て自分たちでサービスを改善していく。
技術力やスピード感を重視するなら自社開発、安定性や幅広い業務知識を重視するならSIerが向いている。
どちらが優れているということではなく、自分の志向に合ったほうを選ぶことが大切だ。
自分が「誰のために」「何を作りたいか」を考え、最適な環境を選び取ろう。
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はくこ08:28 16 Jun 25
担当される方にもよると思いますので、こういう人もいるんだなと参考程度に読んでください。(HSP持ち、軽度うつ寛解状態の人間の意見なので参考にならないかもしれませんが。)
【良い点】
IT業界の説明や面接対策など丁寧に行ってもらえる。企業を紹介していただく時もどういう会社なのかをしっかり説明をしてくれる。無料でここまで手厚くしていただけるのは凄く有難かった。
【悪い点】
エージェントの態度や物言いが高圧的だなと感じる場面がたまにあった。別エージェント経由で紹介いただいた企業からの内定を承諾しようと思いますと言った時、まだ紹介できる企業があるからそっちを受けてから考えて欲しいと言われた時が1番高圧的に感じた(自身が紹介の企業へ転職が決まれば評価にも繋がるのでしょうから必死になる気持ちは分かるが)。絶対通りますよ!と余裕そうに言われた企業を受けて落ちた後だったのでその後に紹介する企業ならきっと受かりますよ!と言われても受かるビジョンが正直見えなかった。所々連絡不足だなと感じる場面があり、応募した企業からの返事がどうなったのか教えて貰えなかったり、最後上記の内定いただいた企業にします今までありがとうございましたの旨の連絡をしても既読無視されたり。前者はどうなったんだろうと不安になったし、後者はどうぞ勝手にやれよと思われたのかなという印象。自分の会社から入社してくれない人の事は心底どうでもいいんだろうなぁと思った(まあ無料なので当たり前かもしれないけど)。最終的には不信感が残る結末になってしまった。
悪い点が強く残ってしまったが、面接対策などは本当にしっかり行ってくれます。面接で落とされ続けている人は1度利用してみるのも手だと思います。
湯浅烈生23:36 12 Jun 25
経験や経歴を見つつどのような分野の仕事に興味があるかヒアリングや、エージェントの実体験を踏まえた話を聞くことで未経験でもIT業界への理解を深める事ができました。
また、こちら側の急な面談依頼なども臨機応変に対応してくれるなど、とても質の高いサービスを提供していただけたと感じます。
G Takamura15:30 12 Jun 25
全くの異業種、異業界からの転職で、右も左も分からない状態からのスタートでしたが、高成田さんのおかげで複数の内定をいただき、自分自身で納得のいく企業選びをすることができました。
特に企業研究や面接対策で手厚くサポートしていただき、感謝しております。
面接練習では、自分の良いところだけではなく、改善すべきポイントを明確に教えていただいたことで、苦手だった面接の通過率が上がりました。
また、最後の決断をする際には、自分の将来を見据えて、力強い言葉で後押しをしていただいたことが印象に残っています。
ありがとうございました!
Chiune Suzuki10:35 06 Jun 25
未経験からインフラエンジニアを目指すにあたり、右も左も分からない状態だったため、エージェントに登録しました。担当してくださった柿田さんがとても親切で、最初のカウンセリングから面接対策まで一つひとつ丁寧にサポートしてくださり、安心して転職活動を進めることができました。希望条件に合う企業をいくつか紹介してくださったうえ、第一志望だった企業から内定をいただくことができ、大変満足しています。未経験からの挑戦で不安な方には、ぜひおすすめしたいエージェントです。
水野貴仁09:51 04 Jun 25
キャリアアドバイザーが、親身になってくださって、IT業界や企業さんの理解も深く、とても良い転職活動ができました。
仲野洵良01:35 04 Jun 25
IT業界に興味があり、色々探していた時に、ユニゾンキャリアさんに登録しました。登録してからすぐに連絡がきて、面談を行いエンジニアの種類からどんなキャリア形成を送れば良いとか資格は何を勉強した方がいいとかを教えてもらいました。面接では、ほとんど初めての面接だったので丁寧な対策でしっかり準備を行い内定をいただけました。また和田さんはお人柄が素敵で、親身に話を聞いてくださります。ですので私はとても相談しやすい方という印象でした。本当にありがとうございます。そして今後ともよろしくお願い致します。
F T00:22 01 Jun 25
とてもスムーズに転職活動を進めることができました。
質問した内容に対しての返信も早いし、書類作成の時も、至らない点を補うだけでなく更に膨らましてくれるので、自分では気づかなかった部分を知ることが出来ました。
何より、私の意思を尊重してくれて、無理に全ての企業を受けさせようとしない点がとても好印象でした。
これからも何か相談事や、将来のキャリアプランに迷った時は相談させてもらいたいと思えるエージェントさんでした。
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9.大手SIer企業からの内定獲得ならユニゾンキャリア
SIer業界、特に大手企業を目指すなら、IT業界専門の就活エージェントであるユニゾンキャリアを活用してほしい。
ユニゾンキャリアでは、SIerの優良求人を多数保有しており、君の適性や希望に合った企業を紹介することができるからだ。
応募書類の添削や面接対策など、内定獲得に向けた手厚いサポートを受けることで、ライバルに差をつけることができる。
9-1.ユニゾンキャリアの就活成功インタビュー①
成功者インタビューより
最初からIT業界で就職活動を進めていましたか?
最初は大学で音楽活動をやってたので、「自分の好きなことを仕事にできたらいいな」と思って、音楽業界で就活していたんですよ。
でも、実際に内定をもらったりする中で、年収や将来性のことで不安を感じるようになって…。音楽業界ってやっぱり給料が低くて、残業時間も月40時間以上あったりもして。
だから、「好き」だけでやっていける世界ではないのかなって、現実を考えちゃいました。
将来性も、今はYouTubeとか面白いものが分散してるじゃないですか?
だから昔みたいに大きなものを作るのは、だんだん難しくなるのかなあって思って。
その点、IT業界なら需要もなくならないだろうし、スキル次第で年収も上げられるって聞いて。将来ITから音楽業界に関わることはできても、その逆はちょっと難しい気がして、IT業界を目指すことにしました。
ユニゾンキャリアを利用してIT業界の理解は深まりましたか?
はい、深まったというか、見方が全然変わりました。
やっぱりIT特化のエージェントさんっていうだけあって、担当キャリアアドバイザーの橋本さんが教えてくれる情報がすごくリアルでした。
例えば、「文系の未経験だと、SESっていう働き方で自分の希望とは違う現場に派遣されちゃうこともあるよ」とか、ほかのエージェントさんでは教えてくれなかったIT業界の現実をしっかり教えてくれたんです。
おかげで、それまで僕がぼんやり考えていた「エンジニア」のイメージと、実際のキャリアパスには違いがあるんだって理解できました!
会社ごとの詳しい情報もたくさん持ってて、自分に合っているか判断するのにすごく助かりました。
何社応募して何社から内定をもらいましたか?
ユニゾンキャリアさんからは2社に応募して、1社から内定をもらいました。
ユニゾンキャリアさんに登録した時点で10社くらい応募していて、僕がほかにも選考を受けていることを橋本さんが気にしてくれて、「まずはこの2社に絞りましょう」って感じで紹介してくれたんです。
結局、紹介してもらった会社から内定をいただいて、もう1社は辞退しました。
たくさん紹介されるっていう感じよりは、僕に合った良い企業を絞って紹介してくれるっていうスタイルが、すごく合ってました。
9-2.ユニゾンキャリアの就活成功インタビュー②
成功者インタビューより
就職活動で不安だったことは何ですか?
私はIT知識がなかったので、ちゃんとエンジニアとして内定をもらえるのかが不安でした。
実際「IT業界を目指そう!」と思ったのは良いものの「IT業界ってそもそもどんな業界?」という状態からのスタートだったので、とても苦戦していたんです。
結果的に私は4年生になっても就活をしていて、同級生よりも出遅れていたので「内定がもらえなかったらどうしよう…」とかなり焦っていました。
ユニゾンキャリアを利用しようと思った理由は何ですか?
初回面談で、担当キャリアアドバイザーの橋本さんが「絶対に内定をお出しします」と言ってくださったので、すごく心強いなと思い、ユニゾンキャリアを利用することを決めました。
エンジニアを目指しはじめたときは、既に大学4年の4月中旬だったこともあり、他の就活エージェントからは厳しいと言われてたんです。
でも橋本さんだけはそんなことを言わずに、ずっと前向きな言葉をかけてくれて…!それが本当に嬉しかったですね。
ユニゾンキャリアを利用してどう思いましたか?
就活が不安だったときに、背中を押してくれたことが一番うれしかったです。
他のエージェントも使ってたんですが、4年生になってから就活するのは厳しいと言われたことがあって、正直、不安な気持ちでいっぱいでした。
そんな中、橋本さんだけは「絶対に内定をお出しします!」と言ってくださったので、それが心の支えになりました。本当にありがとうございました。
もしSIer企業選びで迷っているなら、ぜひユニゾンキャリアに頼ってほしい。
IT業界に精通したキャリアアドバイザーが、君にぴったりな企業を紹介していく。
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