
最終更新日:2025.06.16
Oracle Master Bronzeとは?取得メリット・難易度・受験方法を解説

IT業界を本音で語る「ユニゾンキャリア編集部」の真心です。
本記事のトピックスはこちら!
- Oracle Master Bronzeってどんな試験?
- Oracle Master Bronzeの勉強時間の目安は?
- Oracle Master Bronzeの取得メリットって?
Oracle Masterは、世界シェア20%を誇るOracle Databaseのスキルを証明する資格です。グレードは4つあり、Oracle Master Bronzeは最も難易度の低い入門レベルの資格として位置付けられています。
開発エンジニアやデータベースエンジニアへの転職を考える方の中には、Oracle Master Bronzeの取得をキャリアチェンジの第一歩と捉える方もいるようです。
では、実際のところ、Oracle Master Bronzeの取得はキャリアチェンジに役立つのでしょうか?
記事の要約
本記事では「Oracle Master Bronzeの取得を考えている方」に向けて、Oracle Master Bronzeを取得するメリットや、勉強方法を解説します。

1.Oracle Master Bronzeとは
Oracle Master Bronzeについて一から解説します。受験すべきかどうかが判断できたり、試験対策の参考になったりします。
- DBの基礎知識が身に付く資格
- Silver・Gold・Platinumとの違い
- Oracle Master Bronzeの出題範囲
- Oracle Master Bronzeの試験概要
- Oracle Master Bronzeの受験方法
1-1. DBの基礎知識が身に付く資格
Oracle Master Bronzeは、データベースの基礎知識が習得できる資格です。
試験では、世界市場で20%以上のシェアを誇るリレーショナルデータベース管理システムであるOracle Databaseの知識が問われます。
出題範囲は「Oracle Database管理の概要」や「Oracle Network環境の構成」などで、学習を通してデータベース運用の基礎が身に付くのが特徴です。
これからデータベースについて本格的に学びたい方におすすめの資格です。ただ、習得できるのは最低限の基礎知識に限られるため、実務に活用できる範囲は一部に留まります。

1-2. Silver・Gold・Platinumとの違い
Oracle Masterは、Bronze・Silver・Gold・Platinumの4つのグレードに分類され、Bronzeは4つのグレードの中で最も取得難易度が低く、入門者向けの資格です。
Bronzeではデータベース運用の基礎となる知識が学べ、実務に必要な土台を築くことができます。
ただ、あくまで学べる内容は基礎知識となるため、Silver以上を取得するとエンジニアとしての市場価値が高まるのに対し、Bronzeはスキルアップ以上の効果を発揮しません。
大学受験に例えるなら、Bronzeは中学卒業レベルの英検3級に相当し、入試で加点の対象にならないイメージです。
そのため、資格を取得する目的が転職やキャリアアップである場合、Bronzeだけではアピール材料として弱く、実務経験や他のスキルと組み合わせないと評価されにくいのが実情です。
転職やキャリアアップ時に評価されるのはSilver以上のグレードであることに認識しておいてください。

1-3. Oracle Master Bronzeの出題範囲
Oracle Master Bronzeの出題範囲は以下の通りです。
- Oracleデータベース管理の概要
- Oracleデータベースのインストールおよびデータベースの作成
- Oracle Enterprise Manager Database ExpressおよびSQL管理ツールの使用
- Oracle Network環境の構成
- Oracleインスタンスの管理
- データベース記憶域構造の管理
- ユーザーおよびセキュリティの管理
- スキーマ・オブジェクトの管理
- データベースの監視およびアドバイザの使用
試験ではデータベース管理の概要のほか、実際にOracle Databaseを運用するときに使うツールや、その役割・用途についても問われます。基礎知識に加えて実践的な内容も含まれている点が特徴です。
なお、出題範囲はOracle.comの公式サイトを参照しています。

参考:ORACLE
1-4. Oracle Master Bronzeの試験概要
Oracle Master Bronzeの試験日・試験会場・受験料は以下の通りです。
試験日 | 随時実施 |
試験会場 | 全国にあるピアソンVUE社テストセンターまたはオンライン(試験監督付き) |
受験料 | 41,773円(税込) |
Oracle Master Bronzeはテストセンターだけでなく、自宅や職場からオンラインで受験することも可能です。
試験予約時に受験場所を選択できます。受験料は、試験予約時にピアソンVUE社に直接支払うか、Oracle Universityが発行する「受験チケット」で支払うかの二択です。

1-5. Oracle Master Bronzeの受験方法
Oracle Master Bronzeの申し込みの流れは以下の通りです。
ステップ | 詳細 |
---|---|
1. オラクル認定システム (CertView) にログイン | Oracle Master Bronzeの予約や受験を行うには、CertViewへのアクセスおよびログインが必要です。はじめてアクセスする方は、「CertViewを利用するための手順」に従ってアカウントを作成します。 |
2. ピアソンVUEサイトに遷移 | CertViewにログイン後、画面左側の「ピア ソンVUEサイト」を選択し、ピアソンVUEサイトに遷移します。 |
3. 試験の申し込み | ダッシュボードの Oracle認定プログラム試験の「試験を表示」ボタンをクリックし、 「Oracle Master Bronze」を選択します。その後、案内に従って予約を完了させます。 |
CertViewにはじめてアクセスする方は、受験予定日時の48時間前までにアカウントを作成し、ログインを済ませる必要があります。テストセンターでの受験は、試験開始15分前までに会場に到着してください。
オンライン受験の場合は、ダッシュボードの「今後の受験予約」から「Oracle Master Bronze」を選択することで試験を実施できます。
Oracle Master Bronzeは一からOracleについて学びたい方にはおすすめですが、転職時に評価されることはありません。
では、どんな資格が転職では評価されるのか?当社のアドバイザーが、丁寧にお伝えしますので、ぜひご相談ください。
2.Oracle Master Silverを取得したほうが良い
Oracle Masterの取得を考えている方には、BronzeではなくSilverからの取得をおすすめします。
BronzeよりもSilverのほうがOracle Databaseを使った実務に活かせる内容で、業務範囲を広げられるためです。
Oracle Silverでは、バックアップやリカバリ、ユーザー管理といった日常的な運用業務に関わる知識が問われるため、取得することで即戦力としての活躍されるようになります。
Silverは実践的な知識が身に付くため、先輩や上司からデータベースの仕事を任せてもらえるチャンスが増えます。さらに、実務経験とSilver取得の両方を組み合わせることで、エンジニアとしての市場価値が向上します。
また、将来的にGoldやPlatinumを目指す際の基礎固めとしても、Silverの取得や有効です。
このように、データベース関連の業務範囲を広げ、キャリアアップしたい場合は、Silverの取得を目標に学習を進めたほうが良いです。
3.Oracle Master Bronzeの取得メリット
Oracle Master Bronzeを取得するメリットについて解説します。受験が必要かどうか判断するのに役立ちます。
3-1. 主流DBの基礎知識が身に付く
Oracle Master Bronzeを取得するメリットは、世界シェア20%を誇るOracle Databaseの基礎知識が習得できることです。
この資格では、Oracle Databaseのインストール方法から関連ツールの活用まで、入門レベルの知識が幅広く問われます。
そのため、学習を通じて、Oracle Databaseの運用やデータベース管理の実務を行うために必要な基礎知識を広く身に付けられるのが魅力です。
この資格を取得しても実務をこなすレベルには達しませんが、実務を行うための土台を築くことができます。そのため、Oracle Databaseについて一から学びたい方にとっては、取得を目指す価値がある資格です。

3-2. Silver以上を目指すのに役立つ
Oracle Master Bronzeの取得は、Silver・Gold・Platinumといった上位資格を目指すための重要な一歩となります。
Silver以上の試験では、Oracle Databaseの基礎知識がある前提で出題される問題が多いためBronzeで学ぶ基礎知識は必要不可欠です。
Bronzeでは「データベース管理の基礎」や「Oracleデータベースの基本的な使い方」などについて出題されるため、基礎を固めるのに役立ちます。
Bronzeは転職やキャリアアップへのメリットはありませんが、Silver以上を目指すための準備としてBronzeを取得するのはおすすめです。

4.Oracle Master Bronzeの難易度
Oracle Master Bronzeの難易度と、合格までに必要な勉強時間の目安について解説します。
4-1. ITパスポートと同じ難易度
Oracle Master BronzeはITパスポートと同程度の難易度で、経済産業省が策定したITスキル標準(ITSS)のレベル1に相当します。
レベル1は、IT業界の未経験の方が業務を遂行するうえで必要な最低限の情報技術スキルと位置付けられています。
英検に例えるなら、Oracle Master Bronzeは中学卒業レベルの英検3級に該当し、学習さえすれば無理なく合格できる資格です。
そのため、Silver・Gold・Platinumといった上位のグレードの資格取得を目標に据え、Oracle Master Bronzeは短期間で取得することをおすすめします。
まずはOracle Master Bronzeに確実に合格することで、データベースエンジニアを目指す最初のステップを踏むことができるのです。

4-2. 勉強時間の目安は40時間
Oracle Master Bronzeの勉強時間の目安は、エンジニアの経験がある方で約40時間とされています。平日に2時間勉強すれば、1ヶ月で取得できる計算です。
取得の難易度が低い資格であるため、未経験の方でも約60時間の学習で合格を目指せます。そのため、十分な勉強時間を確保すれば、誰でも無理なく取得できる資格です。
また、短期集中で勉強して1ヶ月以内に資格を取得し、Oracle Databaseの運用やデータベース管理に関する基礎知識が定着しているうちに、SilverやGoldなど上位資格の勉強をはじめるのがおすすめです。

5.Oracle Master Bronzeの参考書・問題集
Oracle Master Bronzeの学習に役立つ書籍を紹介します。
5-1. Oracle Master Bronzeの参考書
Oracle Master Bronzeの試験対策には、現行の試験の出題範囲を網羅した公式の参考書を選んでください。
Oracle Master Bronzeは2020年1月に試験内容が改訂されています。
改訂に対応していない参考書を使用すると、必要な単元の学習が漏れてしまったり、出題範囲外の内容に勉強時間を割いてしまったりする恐れがあります。
おすすめの参考書は「ORACLE MASTER Bronze DBA Oracle Database Fundamentals 完全詳解+精選問題集」です。
本書は目次が単元ごとに整理されており、問題集もセットになっています。一冊でインプットとアウトプットが行えるのが魅力です。
5-2. Oracle Master Bronzeの問題集
Oracle Master Bronzeの試験対策は、問題集を使用せず、参考書一冊で行うことをおすすめします。
これは、現時点で最新版の試験範囲をカバーしている問題集が販売されていないためです。
「ORACLE MASTER Bronze DBA Oracle Database Fundamentals 完全詳解+精選問題集」には、問題300問(例題+章末問題+模試2回分)が収録されています。
Oracle Master Bronzeは難易度が低いため、問題を繰り返し解くことで、十分合格ラインに到達できます。また、参考書一冊を徹底的に活用することで、短期間での合格を目指せます。

6.Oracle Master Bronzeの勉強方法
Oracle Master Bronzeの勉強方法を解説します。
- 参考書の使い方
- 問題集の使い方
- 模擬問題の使い方
6-1. 参考書の使い方
参考書は単元ごとに区切って暗記し、章末問題を解いて知識を定着させる活用方法をおすすめします。参考書を一周読むだけでは、暗記の効率が悪く、知識も十分に定着しないためです。
以下の手順を単元ごとに繰り返してください。
- 解説を読み、知識をインプットする
- 例題を通じて、解説で得た知識がどのように問われるかを理解する
- 解答のプロセスを把握したうえで、章末問題に取り組む
章末問題は、理解度のチェックと知識の定着に役立ちます。復習を行うときは、章末問題から取り組み、曖昧な部分を解説で補完しながら理解を深めてください。

6-2. 問題集の使い方
現在販売されているOracle Master Bronzeの問題集には、最新版の試験内容に対応したものがありません。そのため、参考書の章末問題を繰り返し解くようにしてください。
章末問題は各単元の理解度を測るのに役立ちます。間違えた問題にチェックを付け、すべて正解できるまで何度も解き直すことで、知識を定着させることができます。
全単元の章末問題を、一日でスムーズに解答できる状態になることが理想です。章末問題が難なく解けるようになったら、模擬問題を解いてください。

6-3. 模擬試験の使い方
試験対策の仕上げとして、参考書に収録されている2回分の模擬試験に取り組んでください。
模擬試験を活用することで、理解度のチェックや時間配分のシミュレーションを行うことが大切です。
模擬試験を2回分解き、時間の使い方と苦手分野が把握できたら、試験までの期間は苦手分野の対策に集中することをおすすめします。
実際の試験で問題を解く時間が余るように、模擬試験でも解けるようにしておくと、時間配分のミスで落ちることをなくせます。
本番では緊張することもあるため、試験時間に慣れておく意味でも、模擬試験に取り組むことは必要です。

7.エンジニアの転職はユニゾンキャリア
開発エンジニアやデータベースエンジニアへの転職を目指している方は、ぜひユニゾンキャリアにご相談ください。
7-1. ユニゾンキャリアのサービス特徴
本記事を読んでいただきありがとうございました。
Oracle Master Bronzeは、Oracleを学ぶ第一歩として役立つ資格です。ただ、転職市場で評価されるわけではなく、エンジニアとしてのキャリアアップを考えている方には不向きな資格となっています。
残念ながら、弁護士や医師と違い、エンジニアは資格を取ったからといって必ず評価されるものではないのです。
加えて、転職活動では情報が多すぎて迷ったり、やるべきことが見えなかったりするものです。特に、エンジニアとして新たな一歩を踏み出すときは、正しい選択肢を知ることが重要です。
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7-2.ユニゾンキャリアの転職成功インタビュー

成功者インタビューより
転職しようと思ったきっかけを教えてください!
インフラエンジニアとして、上流の仕事にキャリアアップしたいという思いがあったからです。
実際、キャリアアップのために、業務の空き時間などを使って資格の勉強を進めていました。
ただ、上流工程に携われる現場の空きがなかなか出なかったこともあり、キャリアアップ出来ない状況が続いていて…
このまま足踏みし続けるのも違うかな、と思ったので転職に踏み切ることにしました!
転職活動を進めていくなかで、不安だったことは何かありますか?
エンジニア経験者としての転職だったので、専門的な内容についての質問にしっかり答えられるかが一番不安でした。
実際、転職に向けてインフラ関連の資格をいくつか取得しましたが、詳しい内容について聞かれたら…と考えると、正直自信がなかったんです。
選考を進めるうえで必要だと感じたスキルや資格は何ですか?
業務経験をしっかり言語化できることですね!「こういう点を意識していました」と具体的に伝えるのが、私なりの面接のコツです。
あとは資格も武器になりましたね。継続的にインフラ系の資格を取り続けていたので、モチベーションの高さをアピールできたんじゃないかと思いますね。
ユニゾンキャリアでは、あなたの希望と異なる求人に応募させる、転職を急かすといったことは一切ありません。
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