
最終更新日:2025.06.16
CompTIA Security+とは?取得難易度・勉強時間の目安・勉強方法を解説

IT業界を本音で語る「ユニゾンキャリアの編集部」の真心です。
本記事のトピックスはこちら!
- CompTIA Security+って取得する必要ある?
- CompTIA Security+の難易度や勉強時間は?
- ほかに取得したほうがいいセキュリティ資格はある?
CompTIA Security+はセキュリティの基礎知識が身に付き、セキュリティエンジニアを目指す方からの人気が高い国際資格です。
実務経験が浅くてもチャレンジしやすく、IT初心者からの第一歩としても注目されています。
ただ、セキュリティ資格はほかにも多数存在するため、「CompTIA Security+の強みって何?」「どのセキュリティ資格を取ればいいの?」と悩む方も多いです。
記事の要約
本記事では、「CompTIA Security+の取得を考えている方」に向けて、どのような資格かをはじめ取得するメリットや合格に向けた勉強方法まで解説します。

1.CompTIA Security+とは
CompTIA Security+はセキュリティについて学べる資格ですが、実際はどのような資格で、試験の出題範囲はどうなっているのでしょうか?
CompTIA Security+について知るうえで確認しておきたい情報は、以下の通りです。
- セキュリティの基礎知識が学べる
- CompTIA Security+の出題範囲
- CompTIA Security+の試験概要
1-1. セキュリティの基礎知識が学べる
CompTIA Security+は、セキュリティについて学べるIT国際資格です。特定の製品に依存しない、ベンダーニュートラルな基礎知識が身に付きます。
この資格を取得すると、「脅威の検知」「リスク管理」「インシデント対応」といった、セキュリティの監視・運用業務に必要な知識が身に付いた証明となります。
このように、セキュリティ領域に業務範囲を広げたいインフラエンジニアの方に役立つ資格です。そのため、多様な環境で活かせるセキュリティ知識を習得し、スキルアップしたい方におすすめです。

1-2. CompTIA Security+の出題範囲
CompTIA Security+の出題範囲と出題比率は、以下の通りです。
出題範囲 | 出題比率 |
---|---|
1. セキュリティコンセプトの概要 | 12% |
2. 脅威・脆弱性・軽減策 | 22% |
3. セキュリティアーキテクチャ | 18% |
4. セキュリティオペレーション | 28% |
5. セキュリティプログラムの管理と監督 | 20% |
この資格は、セキュリティの基本概念をはじめ、脅威への対応・リスク評価・システムの設計や防御策といったスキルが問われます。理論だけでなく、実務に直結するスキルも身に付く試験内容になっているのが特徴です。

1-3. CompTIA Security+の試験概要
CompTIA Security+の試験日・試験会場・受験料は、以下の通りです。
試験日 | 随時実施 |
試験会場 | 全国のピアソンVUE テストセンター/オンライン |
受験料 | 52,192円(税込) |
CompTIA Security+は、会場での受験に加え、自宅や職場からオンラインで受験することも可能です。また、試験当日は、どの受験形式においても本人確認書類の提示が必要です。
会場受験の場合は、試験開始の15分前までに受付を済ませておく必要があります。時間を過ぎると受験が認められない場合があります。
CompTIA Security+は、セキュリティエンジニアを目指すあなたのキャリアを支援してくれる資格です。
ただ、あなたのスキルや経歴があれば、資格を取得しなくてもセキュリティエンジニアになれる可能性もあります。「自分はどうなんだろう?」と気になる方は、ぜひユニゾンキャリアまでご相談ください。
2.CompTIA Security+の取得メリット3選
CompTIA Security+を取得するメリットを解説します。
- セキュリティの監視・運用スキルが身に付く
- 実務経験2年のスキルと同等の評価
- 未経験の転職なら評価される
2-1. セキュリティの監視・運用スキルが身に付く
CompTIA Security+を取得することで、セキュリティの監視と運用に必要なスキルを習得できます。試験内容が、ハイブリッド環境の監視からオペレーションに必要なスキルを評価するものであるためです。
具体的には、システムの異常な挙動を察知し、ログを活用して不正アクセスの兆候を分析したうえで、エスカレーション対応を行えるようになります。
どのセキュリティ製品でも通用する問題解決スキルを備えた、監視・運用担当のセキュリティエンジニアになれるのが魅力です。

2-2. 実務経験2年のスキルと同等の評価
CompTIA Security+を取得すると、セキュリティの監視・運用の実務経験2年と同様のスキルがあると評価されます。出題範囲が、セキュリティエンジニアの監視・運用業務で必要な知識やスキルを網羅しているからです。
未経験者であっても、CompTIA Security+を取得することで、ほかの未経験の方より高い評価を受けることができます。
セキュリティエンジニアとして実務経験を1~2年積んだ方に比べると評価は劣りますが、未経験の方が転職市場での評価を得るのに役立つ資格です。

2-3. 未経験の転職なら評価される
CompTIA Security+は、未経験の方が取得すると選考が有利になります。資格取得者は実務経験2年程度のスキルを持っていると評価されるためです。
具体的には、「先輩の指示があればセキュリティの監視・運用業務を担当できる人物」とみなされます。
また、CompTIA Security+を取得すると、スキルだけでなく学習意欲をアピールすることも可能です。特にインフラエンジニアの選考はこの資格が評価されるため、目指している未経験の方には取得をおすすめします。

3.CompTIA Security+とほかのセキュリティ資格の違い
CompTIA Security+と、ほかのセキュリティ資格の違いを解説します。あなたにとって、どの資格を取得する必要があるのか判断するための材料は、以下の通りです。
- 情報セキュリティマネジメントとの違い
- 情報処理安全確保支援士との違い
- CompTIA Security X(旧CompTIA CASP+)との違い
3-1. 情報セキュリティマネジメントとの違い
CompTIA Security+と情報セキュリティマネジメント試験は、どちらもセキュリティの基礎知識を問う資格ですが、その立ち位置と対象者が異なります。
情報セキュリティマネジメントは、組織全体でセキュリティ意識を向上させるための知識を身に付けることができる資格です。
一方、CompTIA Security+は、セキュリティの監視や運用に関する知識を習得できる資格であり、学習内容と対象者は以下のように異なります。
資格名 | 学習内容 | 対象者 |
---|---|---|
CompTIA Security+ | ・サイバー攻撃・脆弱性・インシデントの対応 ・インシデントに対する軽減策立案 ・セキュリティ強化 | セキュリティエンジニア、ネットワークエンジニアなどの技術職 |
情報セキュリティマネジメント | ・セキュリティポリシー策定 ・リスクアセスメント、関連法規 ・組織の管理体制構築 | IT部門の管理者、企画職、一般社員など幅広い層 |
情報セキュリティマネジメントはルールの策定や社内浸透を担う役割の方向けの資格で、CompTIA Security+は現場でセキュリティ業務を担当する方向けの資格です。

3-2. 情報処理安全確保支援士との違い
情報処理安全確保支援士(登録セキスぺ)は、セキュリティリスクを最小限に抑えるための設計から、システムの監視・運用までを学べる国家資格です。
一方、CompTIA Security+は、セキュリティの監視・運用の知識が身に付く資格であり、以下のように情報処理安全確保支援士よりも学べる範囲が限定されています。
資格名 | 学習範囲 |
---|---|
情報処理安全確保支援士 | セキュリティの設計から監視・運用までの知識 |
CompTIA Security+ | セキュリティの監視・運用の知識 |
未経験でセキュリティについて基礎から学びたい場合は、CompTIA Security+の取得がおすすめです。上流工程の知識も含めてセキュリティを学びたい場合は、情報処理安全確保支援士を取得してください。
3-3. CompTIA Security Xとの違い
CompTIA Security X(旧CompTIA CASP+)は、セキュリティの設計から監視・運用までの知識を学べる資格です。マネジメントに関する内容は出題範囲に含まれていませんが、セキュリティリスクを最小限に抑えるスキルが身に付きます。
一方、Security+で学べる内容はセキュリティの監視・運用に限定されており、基礎知識が中心です。そのため、学習範囲は以下のように異なります。
資格名 | 学習範囲 |
---|---|
CompTIA Security X | セキュリティの設計・構築から監視・運用まで |
CompTIA Security+ | セキュリティの監視・運用のみ |
未経験の方には、CompTIA Security+でセキュリティの基礎を固めた後、CompTIA Security Xで応用スキルを身に付けることをおすすめします。

4.CompTIA Security+の難易度
CompTIA Security+の難易度と勉強時間の目安について解説します。あなたの現時点でのITスキルや学習に割ける時間と照らし合わせると、資格が取得可能かどうかが判断できます。
4-1. 情報セキュリティマネジメントと同程度の難易度
CompTIA Security+は経済産業省が策定したITスキル標準(ITSS)のレベル2です。レベル2は、上司や先輩の指導があれば業務をこなせる能力があることを示します。
同じレベルの資格には、エンジニアの登竜門といわれる基本情報技術者試験や、情報セキュリティマネジメントがあります。
これらの資格は、専門学校のカリキュラムや企業の新人研修でも学習内容として取り入れられることもあり、IT分野の基礎を固めたい方に役立つレベルの資格です。
そのため、同程度の難易度であるCompTIA Security+は、IT知識が少ない未経験の方でも十分に合格を目指すことができる資格といえます。

4-2. 勉強時間の目安は50~100時間
CompTIA Security+の勉強時間の目安は、エンジニア経験者で50~100時間です。
なお、同じセキュリティ資格である情報処理安全確保支援士は、約200時間の勉強が必要だとされています。それに比べてCompTIA Security+の勉強時間が短いのは、出題範囲が限定的であるためです。
CompTIA Security+の勉強期間は1か月以内に設定し、1日2~3時間勉強するのがおすすめです。短期集中で勉強するほうが、知識が頭に入りやすく、記憶にも定着しやすいためです。
また、短期で集中する方がモチベーションが維持しやすいというメリットもあります。

5.CompTIA Security+の勉強方法
CompTIA Security+の勉強方法を紹介します。実践すると早期合格が実現します。
- おすすめの参考書と使い方
- おすすめの問題集と使い方
- 模擬問題集で仕上げる方法
5-1. おすすめの参考書と使い方
CompTIA Security+の試験勉強に使える参考書は「The Official CompTIA Security+ Self-Paced Study Guide」(電子書籍)です。
ただ、CompTIA Security+の試験勉強を行うときは、問題集をメイン教材にすることをおすすめします。
「The Official CompTIA Security+ Self-Paced Study Guide」(電子書籍)は価格が22,102円(税込)と高額なので、1,000円台で買える問題集を使う方がコスパが良いからです。
問題集の解説だけでは理解が難しい場合のみ参考書を活用し、参考書で理解を深めたら再び問題集に取り組むようにしてください。

参考:CompTIA
5-2. おすすめの問題集と使い方
問題集は先に問題の答えに対する解説を読んで暗記し、その後で問題を解くと、記憶が定着しやすくなります。暗記は漫然と行うのではなく、出題の特徴をつかみ、ポイントを明確にすることが重要です。
おすすめの問題集は「CompTIA Security+ SY0-701 1,400問」(電子書籍)です。出題傾向を分析したうえで作成されたオリジナル問題が1,400問収録されています。
間違えた問題は回答の解説を必ず読み、正解した問題も「なぜほかの選択肢が違うか」まで答えられるようにしてください。
問題集を記憶の定着と出題傾向の把握のために活用することが、短期間で合格ラインに到達するコツです。
5-3. 模擬問題集で仕上げる方法
CompTIA Security+の勉強は問題集1冊で完結してもかまいませんが、模擬問題集を併用することで、合格ラインに近づくことができます。
模擬問題集に取り組むと、時間配分や出題傾向が掴め、安心して試験に臨めるためです。実際に使用する際は、試験と同じように90分の制限時間を設定し、本番さながらの環境で実力を試します。
必須ではないものの、知識を固め本番の試験に慣れる方法として模擬問題集を解くのは有効な手段です。

6.CompTIA Security+のよくある質問3選
CompTIA Security+についてよく聞かれる質問をまとめました。
- CompTIA Security+の受験料・割引は?
- CompTIA Security+の合格率と合格点は?
- CompTIA Security+の有効期限は?更新は必要?
6-1. CompTIA Security+の受験料・割引は?
CompTIA Security+の受験料は52,192円(税込)です(※2024年2月1日時点)。
認定試験は国際資格のため、受験料は日本円に換算されています。円安の場合は受験料が高くなり、円高の場合は受験料が安くなる仕組みです。
また、学生の方は学割が適用され、CAPP Academic Partner価格として24,483円(税込)で受験できます。バウチャーはCompTIA StoreまたはピアソンVUEから購入してください。

参考:CompTIA
参考:ピアソンVUE
6-2. CompTIA Security+の合格率と合格点は?
CompTIA Security+の合格率は非公開ですが、合格ラインは正答率84%以上と公表されています。なお、合格するためには、900点満点中750点以上獲得する必要があります。
試験問題は全90問で構成されているので、75問以上正解すれば合格ラインに達する計算です。15問までの誤答であれば合格できます。
合格のカギとなるもうひとつの要素は、回答のスピードです。
CompTIA Security+では試験時間が90分に設定されており、この間にすべての問題を解く必要があります。効率よく時間を配分しながら問題を解く能力が必要です。

6-3. CompTIA Security+の有効期限は?更新は必要?
CompTIA Security+の有効期限は資格を取得してから3年間です。
有効期限が設けられている理由は、CompTIA Security+が継続教育を必要とするCE認定資格に該当しているためです。CE認定資格はSecurity+のほかに、以下の7つの資格も該当します。
- A+
- Network+
- Linux+
- Cloud+
- PenTest+
- CySA+
- Security X(旧CASP+)
更新は任意ですが、有効期限が切れると資格が失効し、ロゴの使用や履歴書への記載ができなくなるため、注意が必要です。
失効した認定資格を再取得するには、改めて受験し、合格する必要があります。

7.エンジニアの転職はユニゾンキャリア
セキュリティエンジニアを目指している方は、ぜひユニゾンキャリアにご相談ください。
7-1. ユニゾンキャリアのサービス特徴
本記事を読んでいただきありがとうございました。
CompTIA Security+の受験を考えている方の中には、セキュリティエンジニアへの転職を目指している方も多いのではないかと思います。
セキュリティエンジニアの実務経験2年に相当する知識が習得できるため、CompTIA Security+は実務経験2年未満の方にとっては選考を有利に進めるために役立つ資格です。
ただ、資格を取得したからといって、必ずしも転職が成功するわけではありません。
状況によっては、ほかの資格を取得したほうが選考で評価されたり、資格以外の方法で転職を進めることができたりする場合もあります。
セキュリティエンジニアを最短ルートで目指すのであれば、転職の専門知識が豊富なアドバイザーから、あなたの経験に合うアドバイスしてもらうことをおすすめします。
ユニゾンキャリアはITエンジニア専門の転職支援サービスです。IT業界に精通した転職アドバイザーが、相談から内定後のサポートまで行っています。
おかげさまでサービスはお客様からご支持いただき、Googleの口コミ件数は400件を突破!総合評価は驚異の★4.8です。
口コミ評価
また、ユニゾンキャリアは選考対策も行っています。
書類の添削から面接練習まで、転職アドバイザーが企業の特徴に合わせたアドバイスをします。まずはお気軽にお問合せください。
\ご相談から内定まで完全無料/
7-2.ユニゾンキャリアの転職成功インタビュー

成功者インタビューより
転職しようと思ったきっかけは何ですか?
引っ越しが1つのきっかけにはなりましたね。
元々福岡に住んでて、関東に引っ越すってなった時に、これを機に業種も変えてみようかな~と思ってインフラエンジニアになりました。前の仕事が嫌だったとかではないんですけどね。
前職は接客というか販売というかをやってたんですけど、7年ぐらい働いて色んなお客さんを一通り経験して、個人的にはやりきった感があって。
で、同じ接客業というよりかはパソコンを扱う仕事がいいかなと思って、最初は事務職も考えたんですけど、まあ将来性とかを考えてエンジニアかなって。わりと軽い感じで決めちゃってます(笑)
転職活動を始めた時のご経歴を教えてください!
短大卒業して、そこから新卒で前職の会社に入社して、ずっとっていう感じです。
そこから一応、12月末で前職を退社っていう形にして、1月の1日から新しい会社で働いているのでブランクはない状態ですね。
前職は店舗があるタイプの普通の携帯会社です。7年接客業をやっていたからか、面接とかもそんなに苦手意識とかはありませんでした。
なんかもう癖強い人とかめちゃめちゃ接客してたし(笑)でも、むしろそういう人の方がだんだん可愛くなってきて、仲良くなった結果、差し入れもらうみたいなのとかはありましたね。
インフラエンジニアになろうと思った理由は?
周りにエンジニアをしてる人が多かったっていうのと、元々携帯を扱っていたっていうところでめちゃめちゃ遠いところではなかったので、エンジニアをやりたいなっていう思いはちょっとあったんですよ。
で、実際にユニゾンキャリアの佐瀬さんとお話しして、インフラエンジニアのこととかエンジニアの職種について詳しく説明してもらって、そのうえで選択したって感じですかね。
正直、エンジニアに対して難しそうなイメージはあんまりなかったですね。というか、そもそも具体的にどういうことやってるかが分かんなかったので。
まあキャリアアドバイザーの佐瀬さんとお話してて、エンジニアってやっぱりいいなと思ったことが1番の決め手ですかね!
ユニゾンキャリアでは、あなたの希望と異なる求人に応募させる、転職を急かすといったことは一切ありません。ぜひお気軽にお問い合わせください。