最終更新日:2025.06.06
単価連動型SESとは?年収が高い理由や高還元SESとの違いを解説

IT業界を本音で語る「ユニゾンキャリア編集部」の真心です。
本記事のトピックスはこちら!
- 単価連動型SESって何?
- なんか単価連動型SESって怪しくない?
- 単価連動型SEは本当に年収が高くなる?
エンジニアとして年収を上げるのに、最も手っ取り早い方法は単価の高い案件を持つ企業に転職することです。
とはいえ、上手い話には裏があるように、単価に連動して収入が変動するSESには目に見えにくいリスクが存在します。
もし今のスキルのままでも年収が上がる企業がないか探しているのであれば、単価連動型SESは一考の余地があります。
記事の要約
本記事では「年収を上げたいエンジニアの方」を対象に、単価連動型SESとは何か、どのようなメリットとデメリットがあるのかについて解説します。

1.単価連動型SESとは?
単価と給与が連動する単価連動型SESは、スキルを磨くほど収入が伸びる実力主義の企業です。
以下のような理由から年功序列の壁を破り、エンジニア経験を最短で年収に変える仕組みとして注目されています。
- 単価連動型SESは年収が高い
- 単価連動型と高還元SESとの違い
- 不明瞭な単価がクリアに
- エンジニア経験者向けの業態
- 個人事業主として契約するケースも
1-1.単価連動型SESは年収が高い
単価連動型SESでは単価の6〜8割がそのまま報酬に反映されるため、同じスキルでも従来型SESより年収が一段と高くなります。
仮に月単価80万円の案件に参画し、還元率70%の企業と契約した場合、収入は月56万円、年間670万円です。さらにスキルが高まり90万円案件へ移ると、年収は約750万円へ跳ね上がります。
報酬テーブルが固定給ではなく単価連動型で完全に公開されているため、「自分の市場価値」と「収入」の関係をリアルタイムで把握できるのがメリットです。
また、企業がマージンを抑えて採用の競争力を高めようとするので、結果として単価自体が底上げされる好循環も期待できます。
高い還元率・単価の透明性あることで、実力を正当に収入へと換える仕組みが機能します。

1-2.単価連動型と高還元SESとの違い
単価連動型SESと高還元SESは、「給与を伸ばす仕組み」が異なります。
単価連動型は単価の変動そのものをダイレクトに反映し、高還元SESは同じ単価でも取り分を多く確保できるモデルです。
以下の表で違いを整理します。
比較項目 | 単価連動型SES | 高還元SES |
---|---|---|
給与決定の軸 | 案件単価×還元率 | 高還元率固定 |
変動幅 | 単価が上がるほど大きい | 単価変動が少なくても安定 |
代表的還元率 | 60〜80%前後 | 70〜90%前後 |
向いている方 | 単価を上げたい経験者 | 同じ単価でも取り分を増やしたい方 |
月単価70万円・還元率80%の場合、高還元SESと単価連動型の収入は同額ですが、翌月に90万円案件へ移動すると単価連動型は収入が72万円に伸びます。
単価を高める自信があるなら単価連動型、安定した収入を確保したいなら高還元SESが適します。

1-3.不明瞭な単価がクリアに
単価連動型SESでは、クライアントへ提示する「単価」、会社が差し引く「マージン」、自分の「取り分」が提示されます。
数字が明らかになると、報酬が上がらない原因が会社の取り分なのか、自分の技術かを正確に判断できます。
例えば単価100万円、還元率75%なら報酬は75万円です。次に報酬を80万円へ伸ばすには「単価を5万円上げる」か「還元率を上げる」かを具体的に検討できま
透明性が高い環境ほど、交渉や学習計画が立てやすく、身に付くスキルを数字で追えるためモチベーションも保ちやすいです。
さらに「マージンが何に使われるのか」も共有されるケースもあり、会社への信頼が高まる点も見逃せません。

1-4.エンジニア経験者向けの業態
単価連動型SESは、単価と報酬を連動させる業態のため、スキルがある経験者でないと務まりません。
経験が浅いと1人で業務を遂行できず、チームに助けてもらう必要があり、単価に見合った成果を出せないからです。
もし一部の業務は一人前にできたとしても、案件が変わった瞬間、今までのやり方が通用しないということも発生します。
そのため、単純にエンジニアの経験があるだけだと、現場で求められたスキルとマッチせず、即退場となるリスクがあります。
このようなリスクがあるため、ただエンジニアとしての経験があるだけではなく、ひとつの領域においてプロフェッショナルでないと務まらないのが単価連動型SESという業態です。

1-5. 個人事業主として契約するケースも
単価連動型SESでは、個人事業主として企業と契約する働き方もあります。
この場合は、企業からすると雇用するリスクがなくなり、社会保険料を肩代わりする必要がない分、報酬が高くなります。
一方で、社会保険の手続きや税金の支払いはすべて自分で行う必要があり、案件が切れると収入がゼロになるリスクもあります。例えば、3か月働いたあとに次の案件が決まらず1か月空くと、年間の収入は正社員を下回る可能性もあります。
安定して働くには、生活費の半年分を貯めておくことや、複数の仕事の探し先を持っておくことが大切です。
高収入を目指すだけでなく、自分で収入をコントロールできる準備が必要です。
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2.単価連動型SESのメリット・デメリット比較表
単価連動型SESは、成果がそのまま給与へ跳ね返る点で魅力に映ります。
しかし変動幅が大きいぶん、リスクも隣り合わせです。良い面だけを見て転職すると「思ったより稼げない」と感じる事態も起こります。
そこで単価連動型SESのメリットとデメリットを対比し、転職する前に確認しておきたいポイントを整理しました。
項目 | メリット | デメリット |
---|---|---|
報酬 | スキルが上がるほど年収も青天井で伸びる | 案件単価が下がると即座に収入も減る |
透明性 | 契約単価・マージンが公開され納得感が高い | 会社によっては還元率の算定が複雑 |
成長性 | 身に付くスキルが報酬へ直結し学習意欲が続く | 自力で学ばない方は低単価に固定されがち |
自由度 | 上流工程の案件など高単価の領域を狙える | 待機期間が長いと無報酬リスクが発生 |
キャリア | 市場価値を数字で把握でき戦略を立てやすい | 商流が深いと単価自体が低く天井が低い |
3.単価連動型SESが向いている人の特徴
単価連動型SESに勤めるのが向いているエンジニアには、共通した特徴があります。もし向いていないのであれば、単価連動型SESへの転職は避けたいところです。
- 向上心があり自らスキルアップ
- 上流工程の案件に参画できる
- 同じ企業で長く働く気がない
3-1. 向上心があり自らスキルアップ
単価連動型SESでは、学習や自己研鑽が直接収入アップにつながるため、向上心がある方には理想的な企業です。
その理由は企業が高い単価を提示する際の判断基準として、「どれだけ経験がありスキルがあるか」を重視しているからです。
例えば、毎日1時間ずつ学習を続けている方が、1ヶ月後の案件面談でその学習内容を説明し、実際に参画されたケースがあります。「AWS SAPを取得しました」と具体的に伝えたことで、単価が5万円以上上がったという実例もあります。
このように自分で学ぶ姿勢と、学習した成果を面談で言語化できる力があれば、高単価を狙えるのが特徴です。
スキルは即お金になる。だからこそ、学ぶことを面倒と感じずに続けられる方こそが、単価連動型SESへの転職に向いています。

3-2. 上流工程の案件に参画できる
要件定義や設計などの上流工程は、下流工程に比べて単価が高くなります。
なぜなら、プロジェクト全体に関わる責任が大きく、求められるスキルも多岐にわたるためです。
例えば、業務フローを資料にまとめてクライアントに提案した経験のある方が、同じSES契約でも月単価が15万円高くなったケースがあります。現場での「考える力」や「説明する力」は、実装工程のとき以上に評価されることもあります。
また、上流工程は年齢が高くなっても重宝されるため、長期的なキャリア形成にもつながります。
若いうちから上流工程に触れておくことが、10年後の収入に直結するのです。自分の意見を持ち、課題を見つけて提案できるタイプの方は、上流工程の業務で高く評価されます。

3-3. 同じ企業で長く働く気がない
単価連動型SESでは、案件を変えるたびに単価が見直されるため、「転職感覚」で新しい案件に参画できる方に向いています。
案件が変われば、スキルの見られ方も変わり、交渉のチャンスも増えます。
1年働いてから案件を変えた結果、単価を10万円以上アップさせることも可能です。
ただ、あなたのスキルを活かせる案件を企業が保有していなければ収入が下がるため、年収を上げるためにさらなる転職を検討する必要があります。
このような企業では、環境の変化をポジティブに捉え、「新しい現場=新しいチャンス」と考えられる方が強いです。
柔軟に動ける方、変化を怖がらない方にとって、単価連動型SESは年収を大きく上がる可能性を秘めています。
4.安易に単価連動型SESに転職した末路
単価連動型SESは高単価で魅力的に映りますが、準備不足のまま飛び込むと収入が下がります。経験者であっても、以下のようにしくじると収入やキャリアに悪影響を及ぼします。
- 高単価案件が決まらず年収ダウン
- キャリアアップができない案件ばかり
- 収入が安定せずやりがい搾取
4-1. 高単価案件が決まらず年収ダウン
単価連動型SESは、スキルや経験に応じて単価が決まります。
そのため、自身の実力に見合った案件を選べなければ、逆に年収が下がる可能性があります。
なぜなら、企業側は単価に見合う技術力や成果を求めるためです。面談時にスキルが伝えきれなかったり、成果物として提示できる実績がなければ、高単価の案件への参画にはつながりません。
表面上の条件に惹かれて準備せずに動くと、思ったより低単価で契約せざるを得なくなり、結果として「前職より年収が下がる」というケースも起こります。

4-2. キャリアアップができない案件ばかり
単価連動型SESに移ったにもかかわらず、手を動かすだけの案件が続くと、キャリアは停滞します。
その理由は、単価が上がりにくい作業型業務に固定されやすいからです。
例えば、仕様通りにコーディングを行うだけの案件は、設計や提案の機会がなく、スキルの幅を広げにくくなります。そのため単価も頭打ちになりやすく、成長実感が得られないまま時間だけが過ぎてしまいます。
技術力や実績が評価されないと、新しい案件でも同様の業務が続き、「キャリアを広げたい」という希望から外れてしまうリスクがあります。

4-3. 収入が安定せずやりがい搾取
単価連動型SESでは、「待機期間=収入ゼロ」になることもあるため、収入の安定性には大きな不安がつきまといます。
自分にスキルや企業に営業力がなければ、次の案件まで数週間空くこともあります。
また、魅力的な案件に応募が殺到し、スキルの高いエンジニアに案件を奪われてしまうことも珍しくありません。その結果、単価を下げてでも妥協せざるを得ない状況に追い込まれる可能性があります。
しかも収入に振り回されることになり、「これなら前の会社のほうが良かった」と後悔する方も少なくありません。
5.単価連動型SESの失敗しない選び方
単価連動型SESは企業選びを間違えれば、年収アップどころかキャリアを損なうリスクもあります。
転職して後悔するのを避けるためには、以下の3つのポイントを意識することが重要です。
- スキルアップになる案件が多い
- 案件が豊富で待機期間がない
- 還元率が明確で透明性がある
5-1. スキルアップになる案件が多い
単価連動型SESでは、扱う案件の質によってエンジニアの成長スピードが大きく左右されます。
そのため、企業がどのような案件を保有しているかを確認することは非常に重要です。
具体的には、設計や要件定義といった上流工程を含む案件や、モダンな技術スタックを用いた開発案件に携われるかどうかがカギになります。こうした案件は、技術力を磨けるだけでなく、市場価値を上げるうえでも有利に働きます。
一方で、運用保守やテストなどの下流工程ばかりの企業では、技術力の成長が止まり、年収も思ったように上がりません。
キャリアアップするためには、単価だけに目を向けるのではなく、経験できる業務内容にも確認する必要があります。
このように自分の成長につながる案件が多い企業を選ぶことが、将来的な収入とスキルの両方を高める近道です。

5-2. 案件が豊富で待機期間がない
単価連動型SESでは、個人事業主として契約していた場合、契約が切れたあとの待機期間が収入ゼロにつながるため、企業の案件保有量が非常に重要です。
安定した収入を得るには、企業がどれだけ豊富な案件を抱えているか、どれだけスピーディーに次の案件に参画できるかを見極めなければなりません。
案件が枯渇している企業では、数週間から1ヶ月以上の待機が発生しやすくなり、その間の収入はゼロです。特にフリーランスに近い形態で契約している場合、このリスクは生活に直結します。
一方、営業体制が整っていれば、案件が切れたとしてもすぐに次の案件に入れる可能性が高いです。
案件の選択肢が多い企業ほど、収入が安定しやすくなります。
このように、案件の豊富さと営業の強さは、単価連動型SESを選ぶ際に重視したいポイントです。

5-3. 還元率が明確で透明性がある
単価連動型SESのメリットは、働いた分がそのまま収入に反映されるという点です。
ただし、一見「還元率80%」などと聞こえは良くても、実際には諸費用や管理費という名目で大きく差し引かれているケースも存在します。提示される還元率の根拠が明確で、単価と手取り額の計算が透明であることが、信頼できる企業かどうかの判断材料になります。
また、定期的に収支明細を共有してくれるか、問い合わせたときに明快に回答してくれるかといった点も、透明性を見極めるうえで重要なポイントです。
信頼できる企業ほど、数字の根拠を曖昧にせず、納得できる形で提示してくれます。長く働きたいと考えるなら、まずは透明性を持って還元率を示してくれる企業を選ぶことが欠かせません。
6.SESで年収アップを目指すならユニゾンキャリア
エンジニアとして年収を上げていきたいのなら、還元率の高いSESに転職するのがおすすめです。
どのようなSESに転職すると失敗しないのかを知りたい方は、ぜひユニゾンキャリアにご相談ください。
6-1.ユニゾンキャリアのサービス特徴
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6-2.ユニゾンキャリアの転職成功事例

成功者インタビューより
転職して叶えたかったことは?
年収アップですね。
前職は未経験から入社した企業ということもあり、基本給が低くて…。
入社年数やポジションに応じて給料が変わる仕組みで、あまり昇給できない会社だったんですよね。
スキルや経験を評価してくれて、昇給できる企業に転職したいと思っていました。
転職をして良かったと思うことは?
年収が60万ぐらい上がりました。固定残業代もないところが良かったです。
従業員数も2,500人くらいの規模で、案件を選べるのが良いなと思ってます。
案件によってボーナスが変わるので、スキルアップするにつれて給料が上がると思うと楽しみです。
入社を決めた理由は?
自分のやりたいクラウドの案件を選べるのが決め手です。
従業員3,000名近くのグループ会社で、案件が豊富にあるので、自分がやりたい案件がたくさんあり長く働けると思いました。
自分がやりたいことができるので、入社してからが楽しみです。
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