
最終更新日:2025.06.06
SESから社内SEの転職に必要なスキル!失敗しない方法とリスクを解説

IT業界を本音で語る「ユニゾンキャリア編集部」の真心です。
本記事のトピックスはこちら!
- SESから社内SEになれる?
- SESから社内の転職に必要なスキルは?
- SESから社内SEに転職のはおすすめ?
SESエンジニアのキャリアパスとして、「社内SE」は安定性やワークライフバランスのイメージから人気があります。
しかし、「社内SEなら楽そう」といった漠然とした理由で転職すると、思わぬ落とし穴にはまることも少なくありません。
あれ?この仕事本当に社内SEの仕事なの?みたいなパターンですね。
記事の要約
本記事では、SESから社内SEへの転職を考えている方を対象に、SESから社内SEへの転職の実態、潜むリスク、求められるスキル、後悔しないためのポイントを徹底解説します。

1.SESから社内SEは余裕で目指せるが…。

SESから社内SEへの転職は、他の専門職と比較して「門戸が広い」「比較的目指しやすい」と言われます。
その背景には、社内SEの求人が特定の最先端技術に特化しているケースが少ないことや、企業規模を問わずIT人材の需要があること、SESで培った幅広い顧客対応経験が活かせると考えられることなどが挙げられます。
実際に、多様な業界のシステム運用やヘルプデスク業務、小規模なシステム改修など、SESでの経験が直接的に役立つ場面も多いです。しかし、ここで注意が必要です。
「社内SE」と一口に言っても、その業務内容は企業規模や業種、IT部門の位置づけによって天と地ほども異なります。
ある企業では戦略的なIT企画やシステム開発を担う一方、別の企業ではPCのキッティングやヘルプデスク業務に終始することも…。
また、「楽そう」「安定している」というイメージが先行しがちですが、実際には人員不足で一人情シス状態だったり、予期せぬシステムトラブル対応に追われたりと、厳しい現実に直面する可能性も否定できません。
SESからの転身を成功させるには、「社内SEの多様性」と「潜在的なリスク」を深く理解し、事前の情報収集と自己分析を徹底することが不可欠なのです。
社内SEへの転職で失敗したくない方は、ぜひユニゾンキャリアまでご相談ください。
2.SESから社内SEの転職で失敗するリスク
社内SEへの転職は、ワークライフバランスの改善や自社への貢献といった魅力的な側面がある一方で、期待と現実のギャップから「こんなはずではなかった」と後悔するケースも散見されます。
事前にどのようなリスクがあるのかを把握し、慎重な企業選びを心がけて欲しいです。
- 業務内容がただの社内ヘルプデスク
- ほとんどコードは書かずに外注業務
- 情シスでひたすらキッティング三昧
- ゆるブラックすぎて市場価値が付かない
- 必ずしも社内SE=ホワイトではない
2-1.業務内容がただの社内ヘルプデスク
社内SEとしてシステム企画や改善業務を期待していたものの、実際にはPCのトラブル対応、パスワードリセット、プリンターの設定といった社内ヘルプデスク業務に忙殺されるケースです。
特にIT部門の規模が小さい企業や、ITをコストセンターと捉えている企業では、戦略的な業務よりも日々の問い合わせ対応がメインとなりがちです。
このような環境では、専門的なITスキルを深める機会が乏しく、キャリアアップを望んでいたエンジニアにとっては大きな不満と停滞感につながりかねません。
面接時に業務内容の具体的な範囲や割合をしっかり確認することが重要です。
2-2.ほとんどコードは書かずに外注業務
開発スキルを活かしたいと考えて社内SEに転職したにもかかわらず、実際の業務はシステム開発プロジェクトにおけるベンダーコントロールや社内調整が中心で、自身が手を動かしてコーディングする機会がほとんどないというパターンです。
企業によっては、システム開発や大規模な改修は外部のSIerやベンダーに委託し、社内SEは要件定義や進捗管理、受け入れテストといった管理業務に特化する方針を取っています。
これはマネジメントスキルを磨きたい人には適していますが、技術志向の強いエンジニアにとっては物足りなさを感じます。
自分の実装スキルなどを活かしたいという方は、社内SEより自社開発への転職が向いています。
2-3.情シスでひたすらキッティング三昧
情報システム部門(情シス)の社内SEとして採用されたものの、日々の業務が新規入社者や異動者向けのPCセットアップ(キッティング)、ソフトウェアのインストール、アカウント管理、IT資産の棚卸しといった定型的な作業に終始するケースです。
特に社員数の多い企業や、頻繁に人の入れ替わりがある企業では、これらの作業に多くの時間を割かれることがあります。
もちろん重要な業務ではありますが、ルーティンワークが中心となると、新しい技術の習得やキャリア開発の機会が限られ、モチベーションの維持が難しくなる可能性があります。
2-4.ゆるブラックすぎて市場価値が付かない
残業が少なく、業務負荷も高くない、いわゆる「ゆるい」環境であるものの、使用している技術が古かったり、新しいことへの挑戦が推奨されなかったりする結果、数年後には自身の市場価値が著しく低下してしまう「ゆるブラック」な状態です。
日々の業務は楽かもしれませんが、スキルアップの機会に乏しく、いざ再度転職を考えた際には、アピールできる実績や経験がないという事態に陥りかねません。
目先の楽さだけでなく、長期的なキャリア形成の視点から、その企業でどのようなスキルが身につくのかを見極める必要があります。

2-5.必ずしも社内SE=ホワイトではない
「社内SEは残業が少なく、休日もしっかり取れるホワイトな職種」というイメージを持つ人もいますが、現実は必ずしもそうとは限りません。
企業によっては、IT部門の予算や人員が極端に少なく、「一人情シス」状態で幅広い業務を一人で抱え込み、結果的に長時間労働や休日出勤が常態化しているケースもあります。
また、基幹システムに障害が発生すれば昼夜を問わず対応に追われることも…。
企業のIT投資への姿勢や、IT部門の体制、社員の口コミなどを事前にしっかり調査することが不可欠です。
ユニゾンキャリアでは、あなたのご要望に合わせたぴったりの求人をご紹介いたします。転職で失敗したくないという方は、ぜひご相談からください。
3.社内SEの転職はキャリア中盤がおすすめ

社内SEへの転職を考える際、キャリアのどの段階で挑戦するのが最適なのでしょうか?
一概には言えませんが、一般的には「キャリア中盤」、つまり30代の時期が比較的おすすめと言えます。
この年代は、SESである程度の技術的基盤と多様なプロジェクト経験を積んでいる一方、新しい環境や業務への適応力も十分に備わっています。
20代前半の場合、専門的なスキルや業務知識がまだ浅く、社内SEとして幅広い業務に対応するには経験不足と見なされる可能性があります。
まずはSESで多様な経験を積み、技術力や問題解決能力を磨くことが先決かもしれません。
逆に40代以降になると、豊富な経験やマネジメント能力は強みとなるものの、企業によっては若手と比較して給与水準の調整が難しかったり、新しい環境への適応力を懸念されたりするケースも多いです。
もちろん、一般的な傾向であり、企業の求める人物像や本人のスキルセットによって状況は大きく異なります。
キャリア中盤のエンジニアがSESで培った顧客折衝能力や複数案件の同時進行経験は、社内SEとして各部署と連携したり、複数のIT課題に取り組んだりする上で大いに役立ちます。
ユニゾンキャリアでは、あなたのスキルやキャリア感などから適切な時期についてもご相談いただけます。
4.SESから社内SEの転職で必要なスキル
社内SEの業務は多岐にわたるため、目指す役割によって求められるスキルセットは異なります。
SESでの経験を活かしつつ、社内SEとして価値を発揮するために必要なスキルを意識的に習得・アピールしていくことが重要です。
4-1.ITサポート系社内SEに必要なスキル

- PC(Windows/Mac)、サーバーOSの基本的な操作・設定知識
- プリンター、ネットワーク機器など周辺機器のトラブルシューティング能力
- Office製品や業務で利用する各種ソフトウェアの操作サポートスキル
- ITに詳しくない社員にも分かりやすく伝えるコミュニケーション能力、ヒアリング力
- 問題解決に向けた論理的な思考と、時には根気強い対応力
- 多様なユーザー環境でのサポート経験、障害切り分けの迅速性
PCや社内システムに関する問い合わせ対応、トラブルシューティングが主業務となるITサポート系の社内SEでは、まず高度な技術力よりも、幅広いIT基礎知識と丁寧なコミュニケーション能力が求められます。
OS(Windows/Mac)、Office製品、ネットワークの基本的な仕組み、周辺機器に関する知識は必須です。
加えて、相手のITリテラシーに合わせた分かりやすい説明力、問題の原因を特定するためのヒアリング力、そして時には辛抱強さも重要になります。
SESでの顧客対応経験や、多様な環境での障害対応経験が活きる分野です。
\スキルに自信がないけど転職できる?/
4-2.情シス系社内SEに必要なスキル

- 社内ネットワーク・サーバーの運用保守、障害対応スキル
- 情報セキュリティポリシーの策定、運用、監査対応経験
- PC、ソフトウェアライセンス、IT機器などの資産管理スキル
- 外部ベンダーとの折衝、契約管理、プロジェクト進捗管理能力
- IT統制(J-SOXなど)や個人情報保護法など関連法規への理解
- 様々な規模・業種のシステム導入・運用に携わった経験
情報システム部門(情シス)の社内SEは、社内のIT環境全般の企画・運用・管理を担います。
サーバーやネットワークの運用保守、セキュリティ対策の策定・実行、IT資産管理、ライセンス管理、IT統制(J-SOX対応など)、各種規程作成、ベンダーコントロールなど、業務範囲は非常に広範です。
そのため、特定の技術に特化するよりも、ITインフラ全般に関する幅広い知識と、社内外との調整能力、プロジェクト管理能力、そして経営層への説明能力などが求められます。
SESでのプロジェクトリーダー経験やインフラ構築経験が役立ちます。
\みんなを支えるポジションに…。/
4-3.インフラ系社内SEに必要なスキル

- サーバー(Linux、Windows Server)の設計、構築、運用、保守スキル
- ネットワーク(ルーター、スイッチ、ファイアウォール、ロードバランサー)の設計、構築、運用スキル
- 仮想化技術(VMware、Hyper-Vなど)やコンテナ技術(Docker、Kubernetesなど)の知識と実務経験
- クラウドプラットフォーム(AWS、Azure、GCPなど)の設計、導入、運用スキル
- データベース(Oracle、SQL Server、MySQLなど)の構築、運用、チューニングスキル
- システム監視、パフォーマンス分析、セキュリティ対策の専門知識
- 多様なインフラ環境での設計・構築プロジェクト経験
自社で大規模なITインフラを保有・運用している企業や、データセンターを持つ企業などのインフラ系社内SEには、より専門的なインフラスキルが求められます。
サーバー(Linux/Windows Server)の設計・構築・運用、ネットワーク(ルーター、スイッチ、FW、LB)の設計・構築・運用、仮想化技術(VMware、Hyper-V)、クラウドサービス(AWS、Azure、GCP)の導入・運用経験などが重要です。
加えて、障害発生時の迅速な原因特定と復旧対応能力、セキュリティ知識、パフォーマンス監視やキャパシティプランニングのスキルも不可欠です。
インフラエンジニアとしてのキャリアアップの方向性にもなります。
\ワークライフバランスを整えたい!/
4-4.開発系社内SEに必要なスキル

- Webアプリケーション開発経験(Java、C#、Python、PHP、Rubyなど)
- データベース設計・SQLによるデータ操作スキル
- 業務部門からの要望ヒアリング、要件定義、設計スキル(上流工程の経験)
- 既存システム(レガシーシステム含む)の解析、改修、保守スキル
- API連携やバッチ処理の開発経験
- 開発プロジェクトにおけるチームリーダーやサブリーダー経験
- 様々な言語、フレームワーク、開発手法を用いた開発経験
社内で利用する業務システムやツールを自社開発、あるいは既存パッケージのカスタマイズを行う開発系社内SEには、当然ながらプログラミングスキルが必須です。
Java、C#、Python、PHPといった言語や、関連するフレームワーク、データベース(SQL)の知識が求められます。
また、業務部門からの要望をヒアリングし、要件定義や設計に落とし込む能力、そして既存システムとの連携やレガシーシステムへの対応力も重要になります。
SESでのシステム開発経験、特に上流工程の経験があれば大きな強みです。
\自分のスキルを活かしたい!/
4-5.社内システム企画として必要なスキル

- 現状の業務プロセス分析と課題発見・定義能力
- 経営戦略や事業目標とIT戦略を整合させる構想力
- 新規システム導入や既存システム刷新に関する企画立案・提案スキル(費用対効果分析含む)
- プロジェクトマネジメントスキル(スコープ、予算、スケジュール、品質、リスク管理)
- RFP作成、ベンダー選定、契約交渉スキル
- 関連部署や経営層へのプレゼンテーション能力、調整・折衝力
- 顧客への提案活動や要件定義で培ったコンサルティング能力
社内システム企画は、経営戦略や事業戦略に基づき、社内のIT戦略を立案し、具体的なシステム導入や改善プロジェクトを推進する役割です。
そのため、ITスキル以上に、自社のビジネスモデルや業務プロセスへの深い理解、課題発見能力、論理的思考力、企画提案力、プレゼンテーション能力、プロジェクトマネジメント能力、そして関連部署や経営層を巻き込むコミュニケーション能力が求められます。
ITコンサルタントに近い役割であり、SESで顧客企業の課題解決提案や要件定義に携わった経験が活かせます。
5.SESから社内SEの転職は企業情報が重要

SESから社内SEへの転職を成功させる上で、最も重要なことの一つが「徹底的な企業情報収集」です。
前述の通り、「社内SE」の定義は企業によって大きく異なり、このミスマッチが転職失敗の最大の原因となり得るからです。
「こんなはずではなかった」を防ぐためには、求人票の表面的な情報だけでなく、その企業のIT部門がどのような役割を担い、社内でどう位置づけられているのかを深く理解する必要があります。
具体的には、企業の業種や規模はもちろんのこと、IT部門の組織体制、所属人数、平均年齢、予算規模、現在進行中のプロジェクト、導入している主要システムや技術スタックなどを可能な限り調べてください。
また、社員の口コミサイトやSNSでの評判、企業のプレスリリースやIR情報(上場企業の場合)も参考になります。
面接の場では、具体的な業務内容の割合、1日の業務の流れ、キャリアパス、研修制度、残業時間の実態など、遠慮せずに質問することが大切です。
企業のIT投資への積極性や、IT部門が経営にどれだけ貢献しているか(あるいは期待されているか)を見極めることが、後悔しない転職の鍵となります。
ただ、インタネット上の情報には限界があり、もっと詳しく調べるためにはIT専門の転職支援サービスを利用したほうが時間的にも早くなります。
ユニゾンキャリアでは、しっかりと時間を取って求人の紹介をするので、ミスマッチの少ない転職が可能です。
6.社内SEへの転職はユニゾンキャリア
本記事をここまで読んでいただきありがとうございました。
正直、SESばかりに悪い話が集中しすぎて、社内SEの落とし穴みたいな情報はまだ世の中に少ないかと思います。
実際には、先に説明したようにかなり闇深い部分があり、転職失敗となるか、転職成功となるかかなり明暗を分けているのが実態です。
くれぐれも簡単に入れるような社内SE募集の企業には行かないというのを徹底していただきたいです。
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