
最終更新日:2025.10.02
SESの離職率はどれくらい?優良企業やブラック企業の特徴を徹底解説!

IT業界を本音で語る「ユニゾンキャリア編集部」真心です。
本記事のトピックスはこちら!
- SESの離職率はどれくらい?
- 離職率が高くなる理由って?
- 離職率が高いSES会社ってどんな会社?
SESはIT業界の入り口として非常に人気のある転職先で、IT未経験からも挑戦しやすい職種です。
しかし「入社したらブラックSES企業だった」などネガティブな声を目にすることも多く、SESの離職率は10~30%となっています。
とはいえ、この数字だけを見てもSESの離職率が高いのかどうかはわからないですよね。
離職率が低い優良SES企業の特徴や転職時に意識するべきポイントもわかりやすく紹介しているので、SESへの転職を考えている方はぜひ最後までご覧ください。
記事の要約
本記事では、IT業界全体の離職率と比較しながら、SESの離職率とその理由について解説します。

1.SESの離職率は何パーセント?
はじめに、SESの離職率の実態を解説します。SES業界における離職率の動向だけでなく、IT業界全体の離職率や企業別の離職率にも注目し、比較していきます。
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1-1. SESの離職率は10∼30%
SESの離職率は官公庁による具体的な値が調査されていませんが、会社四季報のデータによると10〜30%前後で推移している企業が多いことが分かります。
また会社四季報によると、離職率が高いSESは中小企業やベンチャー企業であり、反対に離職率が低い傾向にある企業は大企業です。どうして大企業の離職率は離職率が低いのでしょうか。
このような背景として、大企業では充実した新人研修や、ワークライフバランスを重視した働き方や休暇制度が充実していることが挙げられます。
つまり大企業では、このような充実した制度によってエンジニアが仕事をしやすい環境が整っているため離職率が低くなるのです。

1-2. SESを含むIT業界全体の離職率は6.4%

令和4年に厚生労働省が実施した産業別入職率・離職率の調査によると、SESを含むIT企業全体の離職率は6.4%となっています。上の図を見るとわかるように、離職率6.4%は他の業界と比べて低いです。
このような結果となった背景として、働き方改革によりワークライフバランスを重視する企業が増えたことが挙げられます。
実際、厚生労働省によってIT業界における働き方改革が推進されており、SESに限らずIT業界全体で働き方改革が推進されています。
順位 | 業種 | 離職率(%) |
---|---|---|
1 | 宿泊・飲食サービス業 | 15 |
2 | 教育・学習支援業 | 12.2 |
3 | サービス業(その他) | 11.1 |
4 | 生活関連・サービス業、娯楽業 | 10 |
5 | 医療・福祉 | 9.9 |
6 | 不動産業、物品賃貸業 | 8.3 |
7 | 卸売業、小売業 | 8 |
8 | 電気、ガス、熱供給、水道業 | 7.5 |
9 | 複合サービス事業 | 7.4 |
10 | 学術研究、専門、技術サービス業 | 6.6 |
11 | 運輸、郵便業 | 6.4 |
12 | 情報通信業 | 6.4 |
13 | 製造業 | 5.5 |
14 | 金融業、保険業 | 4.7 |
15 | 建設業 | 4.5 |
16 | 鉱業、採石業、砂利採取業 | 3.8 |
また、産業別に離職率を並べ替えてある上の表を見ると、情報通信業は運送・郵便業と並んで11位と離職率はかなり低いことが分かります。
前年と比較しても情報通信業は離職率が低くなっており、年々労働環境が改善されていると読み取ることができます。

1-3. 離職率が低いSESの優良企業もある
このように、SESは離職率がIT全体よりも高い傾向にある一方で、環境を改善することで離職率を低くした企業もあります。
ここでは、そのような離職率の低いSES企業の求人例を挙げていきます。リクナビネクストで離職率が5%未満の求人の給与や待遇面でのおすすめポイントをピックアップしました。
企業名 | 給与 | 待遇・おすすめポイント |
---|---|---|
株式会社ベオスアイティーホールディングス | 700万円/年(27歳・入社5年目) | ①3か月480時間の100%研修 ②26年の歴史の絶対的な研修の自信あり ③研修のクリアスピードに応じて初任給最大30万円 ④圧倒的な案件数、やりたいことができる ⑤有休所得率100%などプライベートが充実 ⑥部活動・イベントでつながりが持てる |
株式会社デジタルデザインシンク | 720万円/年(32歳・経験6年) | ①最長6か月の研修 ②月1回の社長とのヒアリング ③会社が朝食を用意、取引先に定時帰社の旨を伝達済み ④福利厚生が充実、テーマパークや宿泊補助 |
株式会社グローバルビジョンテクノロジー | 640万円/年(33歳・運用経験7年) | ①経験を考慮して月30万円~ ②土日祝休み・年間休日125日 ③英会話教室や書籍の購入なども福利厚生に追加 ④無理な配属は行わず、徐々にスキルアップ可能 |
給与と研修に注目すると、これらの企業の共通点が明らかになります。それは、離職率の低いSES企業が比較的高水準の給与を提供している点です。
全ての企業が、経験年数10年未満にもかかわらず年収600万円以上を提示しており、それにより従業員の経済的な満足度を高めていると考えられます。
また、従業員の技術向上とキャリア構築を支援するための研修を実施していることも分かります。
これらの研修は、従業員が必要なスキルを習得し、業務に自信を持って取り組むことを可能にするものであり、結果として離職率の低下に寄与していると考えられます。
ここでは、離職率の低いSES企業を3つ紹介しました。
しかし、実際に転職活動を行う際には数多くのSES企業の求人から優良企業を探す必要があり、中にはブラック企業と呼ばれるような求人も存在するため注意が必要です。
そのため、求人を探す前にまずはSESの優良企業の特徴を押さえるようにしましょう。見分け方のコツは次の記事で紹介していますので、SESに転職を考えている方は一度読んでみてください。
2.SESの離職率が高い理由とは?
では、なぜSESの離職率は高い傾向にあるのでしょうか。その理由として、次の5つが挙げられます。
SESの離職率が高い理由
- 長期的な年収が低い傾向にある
- 環境の変化による負担が大きい
- 帰属意識が湧きにくい
- 評価があいまい
- 一定数SESブラック企業が存在する
5つの理由について解説します。
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2-1. 長期的な年収が低い傾向にある
SESエンジニアの年収は平均して300〜400万円程度とされ、これは求人ボックスの調査によるITエンジニア全体の平均年収491万円と比較しても低い水準にあります。

また、SESエンジニアとしてキャリアを重ねたとしても担当する業務は下流工程であるため、キャリアを重ねたとしても年収が低い傾向にあります。
給料が上がるSES企業の特徴も紹介しているので、SES企業への転職を考えている方は一度読んでみてください。
2-2. 環境の変化による負担が大きい
SESは、プロジェクトごとに勤務先が変わる客先常駐という働き方が基本です。この職場環境が頻繁に変わる点は、精神的な負担につながりやすい大きな要因といえます。
新しい職場では、その都度人間関係をゼロから構築しなければなりません。
ようやくチームに慣れて良好な関係が築けても、契約期間が終わればまた別の現場へ移ることになります。この繰り返されるリセットは、人によっては大きなストレスや孤独感を感じる原因になります。
また、環境の変化は人間関係だけではありません。プロジェクトごとに開発環境や使用する技術、社内のルールも一新されます。
短期間で新しい環境に適応し、成果を出すことを必要とされるため、常に緊張感が抜けません。このような環境の変化による心身の疲弊が積み重なり、安定した環境で働きたいという思いから離職を選ぶエンジニアは少なくないのです。

2-3. 帰属意識が湧きにくい
SESはひとつの案件をクリアしたら新たな職場に移ってしまうことが多いです。
そのため、一つの企業に固定して所属している社内SEなどのエンジニアと比べて帰属意識が湧きにくく、自分のしている仕事がどのように社会に役立っているのか分かりにくいというのが特徴です。
このため、SESエンジニアは自分の専門性やキャリアパスを見失いやすく、職業的な満足感を得ることが難しくなることがあります。

実際、情報労連による「ITエンジニアの労働実態調査」からみるITエンジニアの労働と課題では、SESの課題として自社への帰属意識が低くなってしなうことがSESの課題として挙げられています。
SESエンジニアの帰属意識に関しては次の記事で詳しく紹介していますので、SESで帰属意識が持てない原因やそれがもたらす影響について知りたい方は参考にしてみてください。
2-4. 評価がみえづらい

SESの契約は、準委任契約(民法656条)であることが多いです。SESエンジニアは、給与を支払う自社(SES企業)ではなく、客先企業で業務を行います。
この構造上、自分の働きぶりを直接見ていない人から評価されるという問題が発生します。自社の営業担当者が定期的にヒアリングを行いますが、それだけで現場での貢献度や日々の頑張りを正確に把握するのは困難です。
常駐先の責任者からのフィードバックも評価の重要な要素ですが、必ずしも実態に即しているとは限りません。その結果、現場でどれだけ成果を上げても、給与や昇進に反映されにくいという状況が生まれます。
このような状態が続くと、「正当に評価されていない」という不満が募るばかりです。また、評価が曖昧なため、将来のキャリアパスも描きにくくなります。
自分の頑張りが報われず、成長も実感できない環境に疑問を感じ、より明確な評価制度を持つ企業への転職を決意するエンジニアは非常に多いのです。

2-5. 一定数SESブラック企業が存在する
これはどの業界にもいえることですが、SESにも一定数ブラック企業が存在するのが事実です。
SESブラック企業の例として、具体的に以下のようなパターンが存在します。
SESブラック企業
- 偽装請負をしている
- 経歴詐称をさせる
- 研修という名目で家電量販店やヘルプデスク業務をさせる
偽装請負とは、書類上は準委任契約であるにも関わらす実態としては労働者派遣であるものを指し、厚生労働省が偽装請負が違法であることを発信しています。
また、研修という名目で家電量販店やコールセンター業務に回されてしまうケースが存在します。このような企業に入ってしまうとスキルアップができないどころか、将来のキャリアにも悪影響を及ぼしかねません。
悲しいことですが、実際にこのような企業は存在し、SES業界において新たなキャリアをスタートさせる若手エンジニアにとって大きなリスクとなっています。
SES企業のブラック企業は次の記事で紹介しています。ブラック企業を避けるために、SES企業への転職を考えているのであれば必ずチェックするようにしましょう。
また、SESで家電量販店やヘルプデスク業務をやらせる企業については次の記事で詳しく紹介しています。
これらの記事を読めば、どうしてこのような業務をやらせる企業がブラックと呼ばれるのかについて理解することができるでしょう。
3.離職率が高いSES企業(ブラック企業)の特徴とは
SESのブラック企業は、従業員の満足度やキャリアパスに重要な影響を与える様々な特徴を持っています。
離職率が高いSES企業の特徴は次の5つです。
離職率が高いSES企業の特徴
- 年齢層が20代ばかり
- 未経験者が多く、ベテランがいない
- 入社後、待機期間がある
- 希望の業務をさせてもらえない
- 人事評価方法があいまい
5つの特徴について解説していきます。
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3-1. 年齢層が20代ばかり
SESのブラック企業の特徴として、年齢層が20代ばかりであることが挙げられます。
このような企業では、経験の長いエンジニアが他の企業へ転職してしまっているため、技術力・待遇面で懸念点が大きくなってしまいます。
年齢層が偏っていることは、組織内での知識や経験の伝承が不足していることを意味し、新入社員の指導体制も不十分であることが多いです。
また若手中心の環境は、短期的な目標達成には有利かもしれませんが、長期的なキャリアの展望を持ちにくい状況を作り出すリスクがあります。

3-2. 未経験者が多く、経験者がいない
こちらについても先ほどの理由と類似しており、未経験の方が多い企業は技術力が足りない上に未経験の方の負担が大きくなってしまうため、結果としてさらに悪い労働環境になってしまうことに繋がります。
未経験の方が多いことは、継続的な技術向上やイノベーションの創出が難しく、組織全体の成長が停滞しやすい状況を生み出します。
加えて、未経験の方に対する適切な教育やサポート体制が欠けていると、従業員の成長の機会が限られ、職場の不満が高まることにも繋がります。

3-3. 入社後、待機期間がある
SESのブラック企業では入社後に案件を獲得するまでの間、待機期間があることが多いです。これは、企業自体に案件をたくさん獲得することができるような営業力がないために起こってしまいます。
契約によってはそのような待機期間の間に給与が支払われないというケースもありますが、待機期間が続いてしまうと収入の安定性が保たれず、従業員の経済的な不安を引き起こします。
また、待機期間中の業務をしていない時間は、キャリアの進展にも影響を与え、スキルや経験の成長を妨げる要因にもなり得ます。
そもそも待機期間についてあまりよくわからない方は、まずはこちらの記事をご覧ください。
3-4. 希望の業務をさせてもらえない
SESのブラック企業では、エンジニアとして採用されたにもかかわらず、研修という名目でコールセンターや家電量販店などに新人を派遣する場があります。
このような場合、何年経過してもSESの業務を担当させてもらえないケースが多く、スキルアップの機会を失ってしまうことに繋がります。
またこういった状況は、従業員の期待と現実とのギャップを生み出し、職場における不満や不信感を増幅させることにも繋がります。
加えて、自身の技術やキャリアパスに対して不満を抱くようになり、モチベーションの低下や離職の原因となることがあります。

3-5. 人事評価方法があいまい
SESブラック企業では、人事評価方法があいまいであることが多いです。
というのも、契約書に労働時間、単価や残業時間などが明記されていますが、自分で契約内容を見る機会がなく、正当な評価をしてもらえないことがあるためです。
この不透明な評価体系は、従業員のモチベーションやキャリアに影響を及ぼし、不満や不安を引き起こします。
また、公平で透明な評価が行われない環境は、従業員間の信頼関係の悪化を招くことにも繋がり、組織内のコミュニケーションやチームワークにも悪影響を及ぼす可能性があります。

4.離職率が低いSES企業(優良企業)の特徴とは
離職率が低いSES企業は、従業員のキャリア成長と職場の満足度に重点を置いています。
これらの企業は、従業員が長期的に働きやすい環境を提供し、その結果、安定した人材保有と高い社員満足度を実現しています。離職率が低いSES企業の特徴は次の5つです。
離職率が低いSES企業の特徴
- 研修や教育に力を入れている
- 常駐先に大企業があり、挑戦の機会を与えてくれる
- 社員は30∼40代がメイン
- 案件は元請けか二次請けがメイン
- 企業の口コミが比較的良い
5つの特徴について解説します。
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4-1. 研修や教育に力を入れている
優良なSES企業は、従業員のスキル向上とキャリア発展のために研修や教育プログラムに力を入れています。
具体的には、資格取得支援制度(受験費用負担や合格報奨金)や、クラウド、AIといった最新技術に関する勉強会などが挙げられます。
また、外部セミナーへの参加費用を会社が負担してくれるケースも少なくありません。このような制度は、エンジニアが現場で必要とされるスキルを習得し、市場価値の高い人材へと成長することを会社が本気で後押ししている証拠です。
エンジニアからすれば、働きながらスキルアップできる環境は非常に魅力的です。
会社に「育ててもらっている」という実感は、エンゲージメントを高め、長期的に働きたいという意欲につながります。エンジニアの成長が会社の成長に直結することを理解している企業こそ、離職率の低い優良企業といえます。

4-2. 常駐先に大企業があり、挑戦の機会を与えてくれる
SES優良企業では、常駐先に大企業があることが多いです。長期的な関係の構築やスキルを見込んで大企業からヘッドハンティングされることもあり、挑戦やスキルアップの機会が見込めます。
これらの企業では、従業員が新しい技術や方法論を学び、実践する機会が豊富にあります。また、大企業との連携は従業員に安定感と成長のチャンスを提供し、キャリアの充実感を高めます。
SESエンジニアのキャリアアップ方法や具体的なキャリアプランについて知りたい方は次の記事をご覧ください。
転職活動の際にはその後のキャリアプランを描くことが大切です。転職活動を始める前に、まずはSESにどのようなキャリアアップ例があるのかを知っておくようにしましょう。
4-3. 社員は30∼40代がメイン
企業の平均年齢や年齢構成は、働きやすさを見極める重要な指標です。
特に、経験豊富な30代〜40代のエンジニアが中核を担っているSES企業は、優良である可能性が高いです。
なぜなら、20代で入社した若手が辞めることなく、スキルと経験を積んで定着している証拠だからです。
この年代は結婚や子育てといったライフステージの変化を迎える時期でもあります。つまり、30〜40代が安心して長く働けるということは、それだけ給与水準が高く、福利厚生やワークライフバランスを保てる制度が整っていることを示唆しています。
また、経験豊富な先輩社員が多く在籍している環境は、若手にとっても大きなメリットです。
技術的な壁にぶつかった際に相談できる相手がいたり、キャリアパスの具体的なロールモデルが身近にいたりすることは、成長への安心感につながります。
人の入れ替わりが激しくなく、知識やノウハウがしっかりと組織に蓄積されている点も、優良企業ならではの特徴です。

4-4. 案件は元請けか二次請けがメイン

SES業界では、ひとつの案件に複数の企業が関わる「多重下請け構造」が一般的です。商流が深くなるほど(三次、四次請け…)、中間マージンが抜かれてエンジニアの給与は低くなり、業務内容も末端の単純作業になりがちです。
一方で優良なSES企業は、顧客企業から直接案件を受注する「元請け」や、その直下である「二次請け」の案件をメインに扱っています。商流が浅い案件は、エンジニアへの還元率が高く、給与水準も高くなる傾向があります。
また、要件定義や設計といった上流工程に携われるチャンスが多いのも大きな魅力です。
プロジェクトの根幹に関わることで、自身の市場価値を大きく高めるスキルを習得できます。顧客と直接やり取りする機会も増え、より裁量権を持って働けるため、仕事のやりがいも感じやすいです。
企業の公式サイトで主要取引先に大手企業が名を連ねている場合、商流の浅い案件を扱っている可能性が高いといえます。
4-5. 企業の口コミが比較的良い
企業の内部情報を知る上で、実際に働いていた、あるいは現在働いている社員の生の声は非常に参考になります。転職者向けの口コミサイトなどで、企業の評判を確認するのは優良企業を見極める有効な手段のひとつです。
特に注目すべきは、「案件の選択肢」「営業担当のサポート体制」「評価制度の納得感」「ワークライフバランス」といった項目です。
例えば、「希望しない案件を無理強いされない」「営業担当が親身にキャリア相談に乗ってくれる」といったポジティブな口コミが多い企業は、エンジニアを大切にしていると考えられます。良い口コミは、社員の満足度の高さを客観的に示しています。
ただし、口コミを鵜呑みにするのは禁物です。個人的な感情で書かれたものや、情報が古い場合もあるため、あくまで参考程度に留めてください。
複数の口コミサイトを比較したり、良い点と悪い点の両方を確認したりすることで、より客観的に企業を判断できます。最終的には、面接などの場で直接質問し、自分の目で確かめることが大切です。

5.離職率が高いSES企業に入ると危険って本当?
一方で、離職率が高いSES企業に入ると危険だという声がありますが、それは本当なのでしょうか。危険とされている理由と、実際に離職率の高いSES企業に入社した方々の体験談についてお伝えします。
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5-1. SESのブラック企業は危険!
先ほど離職率が高いいわゆるブラック企業の特徴を解説しましたが、SESのブラック企業に入社してしまうことはかなり危険です。というのも、ブラック企業に入社してしまうと大切な時間や将来のキャリアにも影響が出てしまうからです。
実際、エンジニアとして入社したにもかかわらずコールセンター業務や営業ばかり任せる企業は存在します。このような場合、いつになってもエンジニアの業務をさせてもらえないといったリスクがあります。
また、ブラック企業から抜け出すために転職するにしてもスキルがなく未経験の方と同等の扱いになってしまったり、年齢を重ねて転職活動が不利になる事態に繋がりかねません。
したがって、転職時には企業選びを入念に行う必要があります。
とはいえ求人を見ただけでブラック企業かどうかを見抜くことは大変難しいです。転職活動を始める前にSESの現状をしっかりと把握しておくことが大切です。
5-2. 【体験談】SESブラック企業の闇
先ほどはSESのブラック企業に入るとどのような事態に陥ってしまうかについて解説しました。
ここでは、実際にSESのブラック企業に入ってしまった方々の声をご紹介します。
多重請け派遣をさせられた
この方は、新卒でSESに就いたものの多重下請けの派遣をさせられた上に、「経験3年目エンジニア」の下駄をはかされたそうです。さらに給料も雀の涙ほどで食べるのにも苦労していたそうです。
このようなケースは決して珍しい話ではないことがSESの現状です。SES業界では、新卒者が過酷な条件のもとで働くケースが多々あります。
特にブラック企業では、未経験にも関わらず高い期待を抱かせ、現実には適切なサポートや研修が提供されず、低賃金で長時間労働を強いられることがあります。
この結果、新卒者はキャリア形成の重要な時期に適切な経験を積むことができず、精神的、経済的な困難に直面することになります。
希望の案件をさせてもらえない
この方がSES企業を辞めた理由は、「手取り17万円という低賃金」「相談相手のいない1人での客先常駐」「スキルアップにつながらない案件を強制される」「面倒な帰社日」といった複数の不満があったからだそうです。
特に「案件を選べない」という点は、エンジニアとしてのキャリア形成において致命的な問題です。
離職率の高いSES企業では、会社の利益が最優先されます。そのため、本人の希望やスキルアップは二の次にされ、とにかく空いている案件にエンジニアを当てはめようとします。
その結果、スキルが身につかない単純作業や、キャリアプランとは全く異なる案件に長期間従事させられるケースが後を絶ちません。
この方はフリーランスに転身したことで、自ら案件を選べるようになり、給与も大幅にアップし、無駄な帰社日からも解放されたと語ります。
劣悪な環境から抜け出し、主体的にキャリアを築けるようになった今、「すごく幸せ」だと感じているそうです。この体験談は、企業選びがいかに重要かを示しています。
案件を選べないSES企業の特徴や、現状から脱出する方法については次の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
残業時間は少ないはずでは?
この方は、SESで働いているものの派遣先の上流企業が組んだ非現実的なスケジュールをこなさなければならなく、結果としてサービス残業を強いられてしまったそうです。
このように、SES企業のエンジニアはクライアントの要求にもとづいて業務を行うため、残業が見えないところで行われてしまうことがあります。こうした労働環境は、従業員の心身の健康を脅かし、長期的なキャリアパスにも悪影響を及ぼします。

6.離職率が高いSES企業に入らないためには
では、こういった離職率の高いSES企業に入らないためにはどうすれば良いのでしょうか。そのためには、次の4つに取り組む必要があります。
転職活動の4ステップ
- 将来の目標・キャリアプランを明確にする
- 企業分析をする
- スキルの整理をする
- SES企業の内部事情を知る
4つの取り組みについて詳しく解説します。
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6-1. 将来の目標・キャリアプランを明確にする
まずは志望動機を確実にするために、将来の目標を明確にすることが大切です。
SES企業に入ったのち、数年後、数十年後に自分は企業のどの役職について、どのように貢献したいのかを明確にすることが大切です。
自分のキャリア目標を明確にすることで、どの企業が自分の目標達成に適しているかを判断する基準になります。そのため、転職活動を始める前にまずは自分のキャリアプランを明確にしましょう。
エンジニアのキャリアプランとしておすすめの職種は以下の4つです。
エンジニアのキャリアプラン
- スペシャリスト
- ジェネラリスト
- マネージャー
- 独立(フリーランス)
どうしてこれらの職種がおすすめなのかについても紹介しているので、ぜひご覧ください。
6-2. 企業分析をする
「SESだからどこも同じ」という考えは非常に危険です。優良企業を見極めるためには、公式サイトや求人票を隅々まで読み解く「企業分析」が欠かせません。
まずチェックすべきは「事業内容」と「主要取引先」です。どのような業界の案件を多く扱っているか、エンドユーザーとの直接取引(元請け)が多いかを確認してください。
商流が浅い案件を扱っている企業ほど、エンジニアへの還元率が高く、やりがいのある業務に携われる可能性が高いです。
次に、給与テーブルや評価制度が明確に公開されているかも重要な判断基準です。頑張りがどう給与に反映されるのかが不透明な企業は注意が必要です。
さらに、資格取得支援や勉強会の開催など、エンジニアの成長に投資する姿勢があるかも確認してください。
これらの情報を多角的に集め、自分のキャリアプランと照らし合わせることで、入社後のミスマッチを確実に減らすことができます。

6-3. スキルの整理をする
次に、自分の持っているスキルの整理をしましょう。
SES企業は未経験でも就業可能で必ずしもスキルや実務経験は必須ではないですが、もしスキルや資格を持っている場合は転職の際に有利にはたらく可能性があります。
また自分のスキルを理解することは、適切なポジションを見つけ、自分のキャリアプランに合った企業を選ぶ際に役立ちます。
スキルを整理したうえで身につけるべきスキルがあると判断したら、足りていないスキルを身につけるようにしましょう。スキルを身につけるためには、資格を取得することがおすすめです。
資格を取得するとスキルや知識を身につけることができるだけではなく、自分のスキルを客観的に証明することができて転職活動が有利になることがあります。

6-4. SES企業の内部事情を知る
企業分析や必要なスキルの整理が終わったら、次に企業の内部事情を知ることが大切です。
というのも、特に業界未経験で転職活動を進めようとするとどの求人も同じように見えてしまい、差別化できず結果としてブラック企業に入ってしまうといったケースが十分考えられるからです。
このような事態を防ぐためには、志望先の企業に勤めている人の生の声を聞くことが重要です。しかしながら、インターネットで検索してもなかなか現場の声はなかなか聞くことができません。
そこで便利なのがIT専門転職エージェントの活用です。
未公開の求人の提供や気軽な相談、面接対策まで幅広くあなたの転職活動をサポートします。IT業界に特化しているからこそ、SES企業への転職活動に寄り添うことができます。
そもそもSESについてあまり理解できていないという方でもまずはお気軽に無料相談をご利用ください。
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7.まとめ: SESの離職率は高いが、優良企業に入れば勝ち組
SESの離職率は比較的高い傾向にありますが、優良なSES企業に入社することができれば、安定したキャリアパスと充実した労働環境が期待できます。
SESの離職率及びIT業界全体の離職率の実態は次の通りでした。
IT企業の実情
- SESの離職率は10∼30%
- SESを含むIT業界全体の離職率は6.4%
- 離職率が低いSESの優良企業もある
IT業界全体の離職率は6.4%と低い一方で、SESの離職率は10〜30%前後で推移しており、特に中小企業やベンチャー企業では高い傾向にあります。
ただし、中には環境の改善を行うSES企業もあり、高い給与水準と充実した研修を提供している企業は離職率が低い傾向にあります。
SES業界全体としてではなく、企業別にみてみると、離職率が高いSES企業もあれば、離職率の低いSES企業があることが分かります。
離職率が高いSES企業の特徴
- 年齢層が20代ばかり
- 未経験の方が多く、ベテランがいない
- 入社後、待機期間がある
- 希望の業務をさせてもらえない
- 人事評価方法があいまい
離職率が低いSES企業の特徴
- 研修や教育に力を入れている
- 常駐先に大企業があり、挑戦の機会を与えてくれる
- 社員は30~40代がメイン
- 案件は元請けか二次請けがメイン
- 企業の口コミが比較的良い
このように、SESはIT業界の中でも特に離職率が高い職業ですが、必ずしも「SES=闇」ということを表しているわけではないことが分かります。SES優良企業に入れば福利厚生が充実しており、給与も他のエンジニア以上にもらえます。
さらに、SESとしてキャリアアップもできる可能性が一気に高まります。
そこで、数多くのSES企業から優良企業を見つけ、転職成功するためには裏ワザをつかうと一気に可能性が高まります。その裏ワザとはIT専門転職エージェントの活用です。
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8.インフラエンジニアの転職タイミングに迷ったらユニゾンキャリア
インフラエンジニアの転職するタイミングに迷ったら、ぜひ一度ユニゾンキャリアへご相談ください。
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8-1.ユニゾンキャリアのサービス特徴

成功者インタビューより
転職しようと思ったきっかけを教えてください!
そもそも、勉強して資格を取れば自分の市場価値を上げられる、という明確な基準がある業界だったので、IT業界で働こうと思ったんです。
なので、未経験からエンジニアになった時点で終わるつもりは最初から無くて、良いタイミングで転職するつもりでした。
前職で働くなかで「この1年でCCNAというネットワークの資格と、LPICというサーバの資格を取得するぞ!」という目標を立てて、実際に取得できたのでキャリアアップのためにもう一度転職しよう、と思って転職活動を始めました。
現職に決めた理由を教えてください!
5社受けて3社から内定をもらったんですけど、決め手と言ったらぶっちゃけ年収が一番高かったからっていうのが8割です(笑)
もちろん年収だけではなくて、それ以外にもAWSパートナープログラムに参加していて、クラウドの検証環境をいじり放題だったり、ping-tを自由に使えたり、学習環境が整っていて、ここでならスキルを身につけていけそうだなと思ったのもあります。
ユニゾンキャリアを利用した感想を教えてください!
キャリアアドバイザーの酒井さんは結構ラフな感じで接してくれて、すごく話しやすかったです。
あと面接対策では、ちゃんとダメなところはダメと指摘してくれて、僕としては本当にありがたかったです。
1人知り合いの人で転職について悩んでいるエンジニアがいたので、その人に酒井さんを紹介したら、無事転職成功していました。つまり人に紹介できるほど良いサービス、ってことです(笑)
ここからまたエンジニアとして頑張っていきます!本当にありがとうございました。
\ご相談から内定まで完全無料!/
8-2.インフラエンジニアのキャリアアップ成功事例

成功者インタビューより
ー転職で叶えたかったことはなんですか?
実は、年収を上げたい以外に特に無くて…。やりたい業務もまだ全然定まっていないですし、働き方も絶対こういうのが良い!というのは無いんですよね。前職で色々エンジニアの人と知り合ったことで、エンジニアって思っていたより色んなキャリアの選択肢があることに気付いたので、これから決めていけたらいいなと思ってます!
ー選考を進めるうえで役に立った業務経験やスキルはありますか?
ネットワークの資格CCNAとサーバの資格LPICを取得したことはやっぱり評価されましたね。不器用ながら勉強した証なので。資格を勉強したときの知識も割と残っていて、そのおかげで自分が携わっていた案件の説明もスラスラできました。あと、小規模ではあるんですがリーダー経験があるので、そこも評価されました。ただ、マネジメント経験が大きく評価された訳ではなくて、業務理解度が高いからリーダーに任命された、ということを話したらそれが評価に繋がったみたいです。自分の携わっている案件や業務の内容を理解していることが、なによりも重要視されるんだなと思いました。キャリアアドバイザーの酒井さんにも業務のアウトプットは重要だと言われて、実際にその通りでした。
ー転職活動で不安だったことはありますか?
担当キャリアアドバイザーの酒井さんから、スッと決まるから大丈夫ですよ!と言っていただいていたんですけど、面接に結構苦手意識があって…実はしっかり就活をしたことが無くて、ちゃんとした面接はほぼ経験が無かったので、前回未経験からエンジニアになる際の選考も結構苦戦したんです。その経験もあって正直落ち着かなかったですね(笑)
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