
最終更新日:2025.06.09
SESからのキャリアパス!キャリアアップのための転職ロードマップ大全

IT業界を本音で語る「ユニゾンキャリア編集部」の真心です。
本記事のトピックスはこちら!
- SESからのキャリアパスが見えてこない…。
- SESからキャリアアップするにはどうすれば?
- SESからキャリアプランはどうすればいい?
「SESのエンジニアはキャリアパスが描きづらい」「スキルがついている実感がなくて、将来が不安」といったお問い合わせはかなり多いです。実際、同じ業務をひたすらこなすだけで、似たような案件ばかりというのもよくある話です。
しかし、SESの経験は決して無駄ではなく、戦略次第で多様なキャリアアップが可能です。
ただ、足りない部分はおそらく、同じ会社にいても状況が変わらないことを理解して、次の会社に行くための決断だと思います。
記事の要約
本記事では、SESからのキャリア形成を考えている方を対象に、SESから抜け出せないと感じる理由から、目指せるキャリアパス、具体的な転職ロードマップ、キャリア形成に必要な考え方まで、網羅的に解説します。

1.SESから抜け出せない理由はキャリアプランに…

「SESからなかなか抜け出せない」「同じような現場を転々としているだけ」と感じるエンジニアの主な原因は明確なキャリアプランの欠如にあります。
SESの働き方は、会社からアサインされる案件に準じることが多く、受け身の姿勢でいると、自身の望むスキルや経験が積めないまま時間だけが過ぎてしまう可能性があります。
特定の技術を深めたいのに汎用的な運用・保守案件ばかり担当したり、上流工程に挑戦したいのに下流工程に固定されたりするケースです。
わかりやすく言えば、目的の場所やそのための地図がない状態でドライブしていると考えたらわかると思います。
キャリアプランは「北海道に行くためにどの高速道路を通って、どこで宿泊するのか」といった目的と旅行計画と遜色ありません。
このような状況を放置すると、スキルの陳腐化やキャリアの停滞を招き、いざ転職しようとしてもアピールできる強みがないという事態に陥りかねません。
重要なのは、他人任せにせず、自身のキャリアの主導権を握ることです。
SESという環境を最大限に活用するためにも、「自分は将来どうなりたいのか」「そのために今何をすべきか」を常に意識し、能動的に行動する姿勢が必要です。
もし、停滞感がある場合は、転職して新たな高速道路に乗り換える必要がありますよ。
2.SESから目指せるキャリアパス5選
SESでの経験は、IT業界における多様なキャリアへの貴重な足がかりとなります。
客先常駐で培われるコミュニケーション能力や、様々なプロジェクトで得られる幅広い技術知識は、次のステップに進む上での大きな武器です。具体的には以下のようなキャリアパスがあります。
- 技術スペシャリストとしてキャリアアップ
- プロジェクトマネージャー(PM)としてのキャリアアップ
- バックオフィスとしてのキャリアアップ
- コンサルタントとしてのキャリアアップ
- フリーランスとしてのキャリアアップ
2-1.技術スペシャリストとしてキャリアアップ
特定の技術分野(例:クラウド、サイバーセキュリティ、組み込みI、特定言語のフレームワーク)において、高度な専門知識とスキルを追求する道です。
SESでは多様な技術に触れる機会があるため、その中で自身の強みや興味を見出し、深掘りしていくことが可能です。
AWS認定資格やCISSPのような専門資格の取得、OSSへの貢献などを通じて専門性を高め、その分野の第一人者を目指します。
市場価値の高い技術スペシャリストは、企業からも引く手あまたで年収も高いです。最近では、特にクラウド領域においてかなり需要が高まっていたりします。

2-2.プロジェクトマネージャー(PM)としてのキャリアアップ
開発実務からステップアップし、プロジェクト全体の計画立案、進捗管理、品質管理、予算管理、チームマネジメントなどを担うプロジェクトマネージャー(PM)を目指すキャリアです。
SESでは、顧客との折衝や複数企業が関わるプロジェクトでの調整業務を経験する機会も多く、PMとして不可欠なスキルです。
PMP®資格の取得や、小規模案件からリーダー経験を積むことで、大規模プロジェクトを成功に導くPMへと成長できます。
技術じゃなくて、年収を上げていきたい場合は、このキャリアがぴったりです。
2-3.バックオフィスとしてのキャリアアップ
特定の企業に所属し、IT戦略を支える社内SEや情報システム部門の担当者として活躍する道です。
ヘルプデスク、インフラ運用保守、社内システム開発・企画など業務は多岐にわたります。SESで培った幅広いIT知識、トラブルシューティング能力、多様なユーザーとのコミュニケーション経験が活かせます。
自社の事業成長にIT面から貢献したい、安定した環境で腰を据えて働きたいという志向を持つ人に向いています。
一定以上の年収がもらえて、ワークライフバランスを重視したい方におすすめのキャリアです。
2-4.コンサルタントとしてのキャリアアップ
ITの専門知識を活かして、企業の経営課題や業務課題を分析し、IT戦略の策定やシステム導入の提案を通じて解決に導くITコンサルタントの道です。
SESで多様な業界の顧客と接し、様々なシステムに触れた経験は、顧客の課題を多角的に理解する上で役立ちます。
論理的思考力、高度なコミュニケーション能力、プレゼンテーション能力を磨き、企業の変革を支援するプロフェッショナルを目指します。
大手のITベンダーなどの入るようなルートなので、難易度としては少し難しめです。

2-5.フリーランスとしてのキャリアアップ
企業に属さず、個人事業主として独立し、自身のスキルを武器にプロジェクト単位で仕事を得る働き方です。
SESで培った技術力、環境適応能力、自己管理能力はフリーランスとして活動する上で大きな基盤となります。
得意分野を確立し、人脈を広げ、営業力も磨く必要がありますが、実力次第で高収入や自由な働き方を実現できる可能性があります。ただ、相応の覚悟と準備、そして継続的な自己研鑽が不可欠です。
フリーランスになってからはなかなかキャリアを上げにくいので、技術スペシャリストかプロジェクトマネージャクラスになってから目指したほうが安定します。
3.ITエンジニアはキャリアの軸が超重要

ITエンジニアが長期的に活躍し、満足のいくキャリアを築くためには、「キャリアの軸」を持つことが極めて重要です。
キャリアの軸とは、自分が仕事を通じて何を成し遂げたいのか、どのような状態でありたいのかという、いわば職業人生における羅針盤のようなものです。
この軸が定まっていないと、目先の条件や流行に流されてしまい、気づいた時には「こんなはずではなかった」と後悔する事態になりかねません。
例えば、「最先端の技術を追求し続けたい」「大規模プロジェクトを率いるリーダーになりたい」「ITで社会貢献をしたい」「ワークライフバランスを重視し、専門性を活かせる働き方をしたい」など、キャリアの軸は人それぞれです。
SESで働くエンジニアにとっては、この軸を持つことが特に重要になります。
なぜなら、多様な案件に関わる機会がある反面、流されやすい環境でもあるため、意識的にキャリアを選択していく必要があるからです。
自身の価値観や興味、得意なことなどを深く掘り下げ、自分なりのキャリアの軸を明確にすることで、日々の業務選択やスキルアップ、転職活動においても、一貫性のある判断ができるようになります。
キャリアの軸をなかなか決められない場合は、当社のアドバイザーがサポートするので、ぜひ、ご相談ください。
4.SESから目指す転職のロードマップ大全
SESからのキャリアチェンジやステップアップは、やみくもに行動するのではなく、段階的に進めることが成功の鍵となります。
ここでは、SESエンジニアが目指すことの多いキャリアに応じた、具体的な転職ロードマップの例をいくつか紹介します。
- 未経験向けのSESから大手SESへの転職
- 大手SESからSIerへの転職
- 大手SESから自社開発への転職
- 大手SESから社内SEへの転職
- 大手SESからIT系コンサルファームの転職
4-1.未経験向けのSESから大手SESへの転職
IT業界未経験でSES企業に入社した場合、まずは1~2年を目安に実務経験を積み、基礎的な技術力とビジネスマナーを習得することが第一歩です。
その後、より大規模なプロジェクトや多様な技術に触れる機会、充実した研修制度などを求めて、大手SES企業への転職を目指します。
はじめて入る企業は、未経験に寄ったSESであることが多く、キャリアアップさせるよりいかに人を回すかという企業が多いです。
なかなか、案件が変わらないといった場合は、この企業に該当する可能性があるので、経験者を育てるSESに転職したほうが圧倒的に早く成長することができます。
これまでの実務経験で得たスキルや、新しいことへの学習意欲、コミュニケーション能力などを整理しておくと転職が楽になります。
4-2.大手SESからSIerへの転職
大手SESで数年の経験を積み、プロジェクトリーダーやサブリーダーなどの経験を積んだ後、より上流工程(要件定義、基本設計)への関与や、特定業界の専門知識を深めることを目指し、SIerへ転職するロードマップです。
PMP®などの資格取得や、顧客折衝経験、提案経験などを武器に、自社でプライム案件を多く手がけるSIerや、特定の強みを持つSIerをターゲットにします。
大手のSIerに入ってプロジェクトマネージャーを目指すのも良いですし、中堅のSIerに入って上流から下流まで一貫してやるのもありです。
4-3.大手SESから自社開発への転職
SESで特定の技術分野(Web系、アプリ系など)のスキルを磨き、自社プロダクトやサービスに腰を据えて関わりたいという思いから、自社開発企業へ転職するケースです。
GitHub等でポートフォリオを充実させ、モダンな技術スタックへのキャッチアップ、開発コミュニティへの参加など、主体的な学習姿勢とプロダクトへの情熱をアピールします。
企業の理念やサービス内容への共感が特に重視される傾向にあります。また、技術力なども求められるので、実装経験は少なくとも積んでいないと難しいルートになります。
とはいえ、技術スペシャリストを目指す方にはうってつけなので、技術を深く追求していきたい方におすすめです。
4-4.大手SESから社内SEへの転職
ワークライフバランスの改善や、特定企業への貢献を志向し、社内SEへ転職するロードマップです。
SESで培った幅広いIT知識、トラブルシューティング能力、コミュニケーション能力を活かし、企業のIT環境を支える役割を目指します。
企業の業種や規模によって社内SEの業務内容は大きく異なるため、求人内容を詳細に確認し、自身の志向と合致するかどうかを見極めることが重要です。
社内SEになる場合は、事前にスキルをつけてからなることを強くおすすめします。
理由としては、やはり自社内のことで完結するだけでなく、サポート業務も多くなるため高度なスキル習得の場面がかなり限定されてしまいます。
ある程度、年齢を重ねてワークライフバランスを整えたいタイミングで転職するのがベストです。
4-5.SESからIT系コンサルファームの転職
SESで多様な業界のシステム開発・運用に携わった経験を活かし、より上流のIT戦略立案や業務改善提案に関わりたいと考え、ITコンサルティングファームへ転職する道です。
論理的思考力、問題解決能力、高度なドキュメンテーションスキル、プレゼンテーション能力などが求められます。
これまでのプロジェクトで培った課題発見・解決経験を具体的にアピールすることが必要です。
可能であれば、SIerをワンクッション挟んで置いたほうが、無難ではあります。
もし、現在あなたが同じような案件でしかもスキルが身に付く実感がない場合は、まずは、現在のSESから大手SESに転職することからスタートしてみてください。
一気にキャリアの幅が広がるのでおすすめです。
とはいえ、SESも当たり外れがものすごく大きいので、転職で失敗したくないという方はぜひ、ユニゾンキャリアをご利用ください。
5.SESのキャリアアップはスキルで選択
IT業界でキャリアアップを実現するためには、結局のところ「スキル」の獲得と向上が不可欠です。
SESという環境は、意識次第で多様なスキルを戦略的に習得できる場となり得ます。
5-1.スキルがあれば人権を得られるのがIT業界
IT業界では、スキルを持つことが自身のキャリア選択における「人権」すなわち発言力や交渉力、自由度を得ることに繋がると言っても過言ではありません。
高いスキルがあれば、より条件の良い案件を選べたり、希望する技術領域の仕事に就けたり、待遇改善を要求できたりする可能性が高まります。逆にスキルがなければ、会社の都合で望まない案件にアサインされ続けることも…。
スキル的に見下されていると感じる場合は、良い案件が回ってくる機会がかなり限定されている状態です。
そのため、早めに転職してそのヒエラルキーから抜け出すのがおすすめです。
\いいように扱われている気がする…/
5-2.キャリアアップしやすいのはソフトスキル
技術力(ハードスキル)はもちろん重要ですが、キャリアアップ、特にリーダーやマネージャー、コンサルタントといったポジションを目指す上では、ソフトスキルの重要性が増します。
ソフトスキルとは、コミュニケーション能力、問題解決能力、交渉力、プレゼンテーション能力、リーダーシップ、チームワークなどがこれにあたります。
SESの現場は、多様な立場の人と関わるため、これらのソフトスキルを意識的に磨く絶好の機会です。
ハードスキルは勉強や反復練習で取得できますが、ソフトスキルは日常の積み重ねです。
少し意識的に、コミュニケーションを取ったり、自分で解決方法を考えたりと、少しずつでも磨いていくことをおすすめします。
\今の会社で話せる人がいない…/
5-3.ハードスキルは勉強や資格で賄える
プログラミング言語、フレームワーク、データベース、クラウド技術といったハードスキルは、書籍やオンラインコースでの学習、資格取得などを通じて体系的に習得することが可能です。
AWS認定、Oracle Master、CCNA/CCNP、情報処理技術者試験などは、客観的なスキル証明として有効です。
ただし、知識としてだけでなく、実務で使えるレベルに落とし込むためには、実際のプロジェクトで意識的に活用し、経験を積むことが不可欠となるので、アウトプットをするようにしてください。
知識は入れておいて損はしないので、マストで習慣化していきます。

5-4.経験を得るために会社・案件を変える
自身のキャリアプランを実現するために必要なスキルや経験が、現在の会社や参画している案件では得られないと判断した場合、勇気を持って環境を変えることも重要な戦略です。
会社に異動希望を出す、あるいは、より適切な経験が得られる企業へ転職するなど、主体的に行動するのが重要です。
待っているだけでは望むキャリアは手に入りません。自身の成長のために、時には大胆な決断も必要になります。
実際に、当社にお問い合わせいただく方の中にも「会社にいいように使われている気がして相談をした」という方も非常に多いです。
まずは、実際どうなのか?を知るためでも構いません。まずは行動に起こすことをおすすめします。
6.キャリアプランに上流工程の経験は必須

SESエンジニアがキャリアアップを目指す上で、多くの場合「上流工程の経験」は避けて通れない重要な要素となります。
上流工程とは、具体的には顧客へのヒアリング、課題分析、要件定義、システム企画、基本設計といった、プロジェクトの初期段階における知的生産性の高い業務を指します。
これらの経験は、単にプログラムを書ける、インフラを構築できるといったスキルだけでは得られない、より付加価値の高い能力をエンジニアにもたらします。
では、なぜ上流工程の経験が必須になるのでしょうか?
それは、システムの目的や全体像を深く理解し、ビジネス的な視点から物事を考えられるようになるためです。
顧客の真のニーズを捉え、具体的なシステム仕様に落とし込む能力は、市場価値の高いエンジニアとして評価されるための鍵となります。
また、プロジェクトマネージャーやITコンサルタントといった、より責任と裁量の大きなポジションへステップアップするためにも、上流工程での実績は不可欠です。
SESの現場でも、意識して顧客とのコミュニケーションを密にしたり、仕様の背景を理解しようと努めたりすることで、上流工程への関与の糸口を見つけられるはずです。
7.キャリアアップの相談はユニゾンキャリア
ユニゾンキャリアでは、IT専門の転職支援サービスを行っています。もし、現在キャリアに停滞感を感じている方はぜひ、ご相談からお待ちしております。
7-1.ユニゾンキャリアのサービス特徴
本記事をここまで読んでいただきありがとうございました。
SESからキャリアの先が見えないという話は、当社にもよくご相談のある内容です。
例えば、現在やっている作業がマニュアル作業過ぎて正直、身になっているのかわからないみたいなのが多いです。
実際、SES企業がキャリアのことまで考えて動いてくれるケースは少なく、やめないようにやめないようにとコントロールしようとしてきます。
「次は良い案件に入れるよ」「希望の案件探してるよ」みたいな話ですね。ですが、「案件入れるよ~みたいな甘い蜜は」過去になければ未来にもないです。
他人をあてにするより自分で動くほうが圧倒的に早く手に入れられます。
口コミ評価
ユニゾンキャリアでは、IT業界に精通した専任のアドバイザーがあなたのご状況からキャリアプランをご提案します。
キャリアの地図がわかるから、やるべきことも次の企業もばっちり見えてくると大変好評をいただいております。
ご相談から内定後のサポートまで「完全無料」でご利用できますので、お気軽にお問い合わせください。
\今の会社で話せる人がいない…/
7-2.ユニゾンキャリアの転職成功事例

成功者インタビューより
転職しようと思ったきっかけは何ですか?
前職ではキャリアアップが難しいと感じ、転職を決意しました。
取った資格を活かせる案件に入ってスキルを磨きたかったのに、できなかったんです。
本当はLPICを活かしてLinux環境の案件に入りたかったんですが、セキュリティソフトのオペレーター業務に就くことになりました。
このままだと中途半端にスキルを積むことになって、今後のキャリアに悪影響が出るんじゃないかと悩んでいて…。
早くキャリアアップしたいのに、どうしたらいいのかわからなくなっちゃったんです。
キャリア相談ができる相手を探していた時にユニゾンキャリアさんに出会いました!
今回の転職で叶えたかったことは何ですか?
今回の転職では上流工程に携われる企業に行きたかったんですよね。
上流工程の案件が豊富で、キャリア支援もしてくれる企業が理想でした…!
ネットワークとサーバーの勉強が楽しくて資格も取っていたので、インフラの仕事に就いてスキルを磨きたいと思ってたんです。
面談を通してご自身の市場価値は明確になりましたか?
自分が思っていたよりも市場価値が高いんだなと思いました。
担当キャリアアドバイザーの飯野さんから私の経歴は未経験ではないと教えてもらい、思っていたよりも市場価値が高いんだと気づけました…!
それと、面接官から「1年以内に複数の資格を取っている人はあまりいないですよ」と褒められたんです。
資格の勉強を頑張ってよかったなって思いましたね。
エンジニアのキャリアアップには、計画的なスキルアップが欠かせません。まずは、あなた自身の市場価値を図ることからスタートするのが得策です。
「まだ、早いかな」「次は良い案件が…」と待っているタイミングが本当に動くタイミングですよ。そうすれば、次の手がすぐに打てるようになります。