サーバーエンジニアがきついって本当？きつくなりがちな人の特徴と魅力も解説

IT業界を本音で語る「ユニゾンキャリアの編集部」の真心です。

サーバーエンジニアは世の中のITシステムやサービスを支える、社会的に重要な職種であり、近年は未経験から転職する人も増えています。

サーバーエンジニアについてネットで調べると、「きつい」などのネガティブな言葉が見受けられます。それを見て、「本当に転職していいのかな…」と不安になりますよね。

実は、サーバーエンジニアの仕事がきついのは最初の数年のみです。努力次第で夜勤やトラブル対応といった負担の大きい業務から脱却することができます。

そのため、ネガティブな意見のみを鵜呑みにし、転職をあきらめるのはもったいないです。

1.サーバーエンジニアがきついといわれる理由7選

サーバーエンジニアの仕事がきついといわれる理由について解説します。

1-1. 夜勤×シフト制で生活が不規則

未経験からサーバーエンジニアになると、夜勤を含むシフト勤務になることが多く、不規則な生活をきついと感じる人がいます。

転職してから最初の業務は、監視・運用を任されることが多いです。これらの業務はサーバーを24時間安定稼働させることを目的に行われます。

そのため、必然的に夜勤が発生します。夜勤や不規則なシフトには、友人との予定が合わなくなったり、体調を崩しやすくなったりするデメリットがあるのは事実です。

したがって、サーバーエンジニアは夜勤やシフト制に抵抗が強い人には不向きです。ただ、夜勤には手当が出たり、休日が増えたりするなどのメリットもあります。

夜勤やシフト制のデメリットとメリットを比較し、自分がサーバーエンジニアとして働き続けられるか、事前に考えておくことが重要です。

1-2. ルーチンワークがつまらない

監視・運用業務はほとんどがルーチンワークで、長期間担当するのはきついと感じる場合があります。

サーバーエンジニアが監視・運用業務で行う主な作業は以下のとおりです。

• データのバックアップ・管理
• 外部からの攻撃や情報流出の監視
• システム不具合のチェック
• メモリの使用状況・空き容量の確認

これらの作業は、規定のマニュアルに基づいて行います。手順の決まった作業をルーチンワークとして実施するため、業務内容に物足りなさを感じる人もいます。

しかし、保守以上の工程を担当するようになると、ルーチンワークは減少します。モチベーションを保ちながら働く手段として、キャリアアップを目標に据えるのは有効です。

1-3. 資格を取得しないと年収が低いまま

サーバーエンジニアは監視・運用業務の経験を積むだけでは昇給しにくいです。年収を上げるには、資格を取得する必要があります。

IT関連の資格には、LPICをはじめ、サーバーエンジニアの実務に直結する知識が学べるものが多数あります。

それらの資格を取得すれば、スキルを客観的に示すことができ、社内からも転職市場からも評価されます。

保守以上の工程に携わる可能性が高まるだけでなく、転職で年収が数十万円アップすることもあるため、資格の取得は欠かせません。

資格を取得するメリットを認識しておらず、「実務経験を積んでいるのになかなか昇給しない」と不満を感じているサーバーエンジニアは一定数います。

理想の働き方や年収を叶えるためにも、キャリアの初期段階から資格取得に力を入れるべきです。

1-4. データセンター内での作業が辛い

サーバーエンジニアはデータセンターの中で作業を行うことがあります。室温は防寒対策を要するほど低く、肉体的にきついと感じます。

データセンターの室内温度が低く設定されているのは、サーバーなどのIT機器の稼働を安定させるためです。

IT機器は稼働中に大量の熱を発生させます。その熱が故障や障害の原因になるため、室温を下げて機器の状態を一定に保つ必要があるのです。

そのため、データセンター内は非常に寒く、長時間の作業を続けると体調を崩す恐れがあります。対策として、コート・カイロ・温かい飲み物などを準備するのが賢明です。

1-5. 予想外のトラブル対応が発生する

監視・運用業務では、トラブル発生時の検知・通知を行い、原因特定の支援もします。

基本的にはマニュアルに従ってトラブルに対応しますが、イレギュラーなトラブルの場合、解決までに時間がかかることもあります。

対応中にクライアントから解決を催促されることもあり、緊迫した状況の中で「仕事がきつい」と感じる人もいるようです。

しかし、監視・運用業務の担当者がマニュアルで対応しきれないトラブルは、保守業務の担当者などに引き継ぐことになります。

そのため、あなたが持つスキル以上の業務は求められないので、過度な責任やプレッシャーを感じる必要はありません。

1-6. 未経験者は覚えることが多すぎ

サーバーエンジニアとして実務をこなすには、ITやサーバーの基礎知識を習得する必要があります。専門用語が頻出するため、未経験者は学習に負担を感じがちです。

知識を効率よく習得するには、資格取得が有効です。

LinuCやLPICなどの取得を目標に据えて学習すれば、キャリアの初期段階で必要なサーバーの知識を過不足なく学ぶことができます。

実務で必須の知識は資格取得を通じて習得し、そのほかの細かな業務について先輩エンジニアに手順を教えてもらうのがベストです。

1-7. 責任が重くプレッシャーを感じる

サーバーエンジニアは細心の注意を払って作業を行う必要があります。

些細なミスが重大な問題や障害を引き起こし、サービスの信頼性や企業の信用に大きな影響を与える恐れがあるためです。

その責任の重さから、作業中にプレッシャーを感じ、「仕事がきつい」と考える人もいます。

しかし、監視・運用業務のほとんどはマニュアルに従って進められます。そのため、致命的なミスを犯す可能性は低いです。

とはいえ、サーバーエンジニアは大雑把な性格でケアレスミスの多い人には不向きな職種であることは間違いありません。

2.サーバーエンジニアがきつくなりがちな人の特徴

サーバーエンジニアの仕事をきついと感じる人には共通点があります。

2-1. キャリアプランを考えていない

キャリアプランを明確にせず、日々の実務を漫然とこなしているサーバーエンジニアは、仕事がきついと感じる傾向があります。

未経験からサーバーエンジニアに転職すると、下流工程からキャリアをスタートさせることが多いです。

業務はルーチンワークがメインで、夜勤も発生するため、「この仕事を長期間続けるのは辛い」と考える人もいます。

しかし、上流工程を担当するようになると、平日の日勤で働けるうえに、年収も高いです。

上流工程に携わることを目標に据え、その達成に必要な資格や経験を把握できていれば、下流工程の業務も前向きに取り組むことができます。

2-2. 夜勤の時間を勉強に使えない

時間を効率的に使えないサーバーエンジニアは、キャリアアップのチャンスが訪れにくく、仕事を続けるのがきついと感じます。

高待遇・高年収が見込める上流工程に携わるためには、実務経験を積むだけでなく、資格を取得することも重要です。

監視・運用業務は、空き時間が発生することがあります。その時間を資格の勉強にあてると、短期間での資格取得が叶い、早期のキャリアアップが見込めます。

つまり、時間を有効活用できるかどうかで、将来の働き方や年収が大きく変わるのです。

サーバーエンジニアとして活躍したいのであれば、隙間時間を見つけて勉強できる習慣を身に付けてください。

3.サーバーエンジニアの魅力・メリット

ここでは、サーバーエンジニアとして働くメリットや仕事の魅力について解説します。

3-1. 開発職よりキャリアプランを実現しやすい

サーバーエンジニアは開発エンジニアと比べて、キャリアアップの道筋が明確です。

基本的には下流工程からキャリアがはじまり、昇進や転職を経て、上流工程に携わるようになります。上流工程に携わるためには、資格取得が欠かせません。

努力が収入や役職に反映されやすいため、モチベーションを高く保ち続けられるのがサーバーエンジニアの魅力です。

キャリア目標を早期に実現したいと考える方には、サーバーエンジニアはおすすめの職種です。

3-2. 上流工程にいくと市場価値が跳ね上がる

キャリアの初期段階で担当する下流工程は、マニュアルをベースに作業を進めるため、転職直後の年収は低く、実績も評価されにくいです。

しかし、下流工程から上流工程にステップアップすると、年収は大幅に上がります。

上流工程を担当するサーバーエンジニアは、システム全般の知識が必要となるため、市場価値が跳ね上がるのです。

現在、上流工程を担当するサーバーエンジニアは不足しており、高度な知識とスキルを持つ人材は需要があります。

実際に「LPIC-3」や「LinuCレベル3」などの資格を取得すると、社内で上流工程を任される可能性と、転職して上流工程を担当できる案件を任される可能性があります。

3-3. 資格取得がそのまま年収アップにつながる

下流工程に携わっている間も、資格を取得することで年収を上げることが可能です。

IT企業の中には、取得した資格のレベルや数に応じて手当がもらえる制度を導入している会社があります。

資格取得により担当する工程が上がり、結果的に年収が上がります。

社内での昇給率が低い場合は、転職でキャリアアップを図るのも有効です。転職活動においても資格取得は高く評価されます。

ここで注意したいのが、年収アップに繋がる資格は限られているということです。

具体的には、「LPIC」「LinuC」などのサーバー関連の資格や、「CCNA」「CCNP」「AWS認定資格」などのインフラ領域の資格が該当します。

そのため、年収アップに直結する資格を選んで取得することが重要です。

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4.サーバーエンジニアになるための心構え

ここでは、サーバーエンジニアとして働く前に知っておくべき心構えをまとめました。

4-1. キャリアアップには勉強が欠かせない

サーバーエンジニアとしてキャリアアップするには、継続的な学習が欠かせません。

特に、監視・運用業務などの下流工程はマニュアルに則った業務が主であるため、ただ経験を積むだけでは評価されにくいのが現実です。

そのため、資格を取得して知識やスキルを習得する必要があります。

また、近年はAIの発展に伴い、サーバー設定をはじめとする業務が徐々に自動化・効率化しています。今後は高度な知識やスキルの習得が、以前にも増して重要になっています。

サーバーエンジニアとしての市場価値を維持するためにも、自己研鑽を常に心がけてください。

4-2. 求人選びに失敗すると時間を無駄にする

サーバーエンジニアの未経験向け求人は玉石混交です。求人選びに失敗すると、キャリアに悪影響が出る恐れがあります。

企業の中には、営業力が弱くサーバーエンジニアが活躍できる案件が少ないところがあります。そのような企業に入社してしまうと、実務経験を積むことができません。

場合によっては、ITとは無関係な仕事を任されるケースもあります。

サーバーエンジニアとして成長する機会を奪われることで、勤務時間が無駄になるだけでなく、次の転職もしづらくなります。

求人を選ぶ際は、企業の公式サイトで取引実績を見たり、口コミサイトを確認したりして、失敗を回避することが大切です。

4-3. 転職には適切なタイミングがある

サーバーエンジニア経験者の転職には適切なタイミングがあり、タイミングを逃すと転職の難易度が上がります。

監視・運用業務は初心者でもスムーズに業務が進められる反面、何年も続けていると向上心や学習意欲が低いとみなされ、転職で不利になることがあります。

具体的には、監視・運用業務は3年目から市場価値が下がりはじめ、5年経つと非常に低くなります。

そのため、未経験から転職する場合は、早期に資格を取得し、3年以内にキャリアアップ転職を済ませるのが賢明です。資格は早く取得するほど、意欲が高く評価されます。

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