
最終更新日:2025.07.28
ITエンジニアのキャリアアップ方法7選!転職方法と必要な資格も解説

IT業界を本音で語る「ユニゾンキャリアの編集部」の真心です。
本記事のトピックスはこちら!
- そもそもキャリアアップって何?
- エンジニアのキャリアアップ方法を教えて!
- エンジニアとしてキャリアアップできない人は?
エンジニアとして働いていると、「今のまま同じ仕事を続けても大丈夫か?」「これだけ仕事ができるんだから、もっと会社から評価されてもいいだろ!」など、ふつふつと不満が募ってきませんか?
どうにかして現状を変える方法として転職があるとはいえ、安易な転職はリスクが高いです。
そのため、エンジニアであれば、まずはキャリアアップを目指すことをおすすめします。そのうえで転職活動をはじめると、年収アップや待遇のいい会社への転職成功の可能性が上がります。
記事の要約
本記事では、「今のままだと成長したいのに成長できないエンジニア」を対象に、キャリアアップの定義からキャリアパスとの違い、職種や工程別のキャリアアップの方法について解説します。

1.エンジニアのキャリアアップとは?3つの意味

キャリアアップとは、スキルや地位、自身の市場価値が今よりも上がっていることを指します。
エンジニアの場合は、具体的に何がキャリアアップに該当するのでしょうか?
ここでは、エンジニアのキャリアアップの意味について、以下の3つに分けて解説していきます。
- 担当する工程を上げること
- 所属する会社の商流を上げること
- 社内の等級やポジションを上げること
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1-1.担当する工程を上げること
エンジニアとしてのキャリアアップの中で、最も分かりやすいのが担当する仕事の工程を上げることです。
下流工程よりも上流工程のほうが仕事の難易度が高く、責任も重いため、エンジニアのキャリアの中でも上位に位置します。
例えば、インフラ系エンジニアのキャリアアップは、以下のように工程を上げていく必要があります。

基本的に、エンジニアの年収は工程ごとに相場が決まっているため、工程が上がらない限り年収アップが困難です。
その結果、「工程が上がる=キャリアアップ」という構図となり、年収を上げるためにはキャリアアップが必要となります。
未経験からエンジニアになったときは、最初に下流工程を担当することが多いため、上流工程に位置する設計や要件定義ができるようになるのを目指して、日々研鑽を積んでいくことになります。
1-2.所属する会社の商流を上げること
エンジニアとしてキャリアアップするのなら、所属する会社の商流を上げることも重要です。
IT業界は、発注元の会社から、一次請け、二次請け、三次請けといった、多重下請け構造になっています。
そのため、商流が下がるほど、会社の利益は少なくなり、エンジニアの給料も低くなる傾向にあります。
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こちらの画像のように、年収を上げたいのなら、商流を上げることは不可欠です。
例えば、あなたが三次請けの会社で働いているのであれば、より発注元に近い二次請けや、一次請けの会社に転職すると、仕事内容が変わらないのに年収が上がる可能性があります。
より上流の会社に所属することで、大規模で社会的な影響力の大きな仕事に挑戦できる機会も増え、エンジニアとしてのやりがいも大きく変わってきます。
1-3.社内の等級やポジションを上げること
現在所属している会社の中で、等級やポジションを上げることもキャリアアップとなります。
エンジニアのスキルや経験に応じて、独自の等級制度を設けてる会社が多いです。この等級が上がることで、基本給が上昇したり、より責任のある役割を任されたりします。

また、チームのメンバーをまとめるプロジェクトリーダー(PL)や、プロジェクト全体の責任者であるプロジェクトマネージャー(PM)といった、役職に就くこともキャリアアップです。
今の会社に長く貢献し、後輩の育成やチームの成果に責任を持つなど、組織の中でより重要な役割を担っていくことも、立派なキャリアの築き方なのです。

2.エンジニアのキャリアアップとキャリアパスの違い
キャリアアップと似た言葉に、「キャリアパス」や「キャリアプラン」があります。
これらの言葉は混同されがちですが、意味は明確に異なります。
3つの言葉の違いを正しく理解することが、キャリアを考えるための第一歩です。それぞれの言葉の意味は以下のとおりです。
- キャリアパスは企業の昇進モデルケース
- キャリアアップは自身の行動計画
- キャリアプランをもとにキャリアアップ
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2-1.キャリアパスは企業の昇進モデルケース
キャリアパスとは、会社が社員に対して提示する「昇進や成長のモデルケース」のことを指します。
例えば、「この等級になるためには、このスキルが必要」「リーダーになるためには、この研修を受ける必要がある」といった、会社が用意した道筋のことです。
会社によっては、このキャリアパスが明確に制度化されており、社員はそれに沿ってスキルアップを目指します。
例えば、以下のようなキャリアパスがあります。

キャリアパスは、いわば会社という山を登るための「決められた登山道」のようなものです。
このキャリアパスが明確になっている会社は、社員の成長を大切にしています。
2-2.キャリアプランは自身の行動計画
キャリアプランとは、会社が示すキャリアパスとは別に、あなた自身が立てるキャリアアップの計画のことです。
会社任せではなく、自分がどうなりたいかを起点に、自分だけのキャリアを計画することを指します。
なぜなら、キャリアパスはあくまで会社の目標を達成するためのもので、あなたの目標を達成するためのものではないからです。そのため、会社の都合とあなたの目標は、必ずしも一致しません。
そのズレを埋め、自分の望むキャリアに進むために、あなた専用の計画が必要になるのです。
キャリアプランがあるからこそ、キャリアアップに何が必要なのかの判断ができます。
キャリアプランとは、エンジニア人生の主導権を自分自身で握るための設計図なのです。
2-3.キャリアプランをもとにキャリアアップ
キャリアアップは、キャリアプランにもとづいて工程や待遇を上げていく「行為そのもの」を指します。
つまり、キャリアプランという「計画」を実行し、キャリアアップという「結果」を出す、という関係性です。
会社の提示するキャリアパスを参考にしつつ、自分自身のキャリアプランをしっかりと描くことが大切です。
キャリアプランに沿って、今の会社で頑張るのか、あるいは転職を選ぶのかを判断し、キャリアアップしていくことになります。
この3つの言葉の関係性を理解し、主体的に行動することが、後悔しないエンジニア人生を送るために不可欠です。
3.エンジニアのキャリアアップ転職には内部情報が必須

経験の浅いエンジニアがキャリアアップするための転職を成功させるには、求人票の情報だけでは不十分です。
社員以外からは見えない「内部情報」を、いかに正把握できるかが転職選考の成否を分けます。
なぜなら、キャリアは入社後の仕事内容で大きく変わるからです。「上流工程に挑戦可能」と書かれていても、実際には下流工程しか任せてもらえないケースは珍しくありません。
本当にエンジニアとして成長できる会社かを見極めるには、以下のような会社の内部情報が必要です。
転職成功の成否を分ける会社の内部情報
- 昇給モデル
- 上流工程の案件比率
- プライム案件の比率
- キャリアパス制度
- 案件の豊富さ
これらの情報は、その会社がエンジニアをどう育てようとしているかを示す重要な指標です。
こうした内部情報を個人で調べるのには限界があります。口コミやSNSを確認しても、そこまで書かれていません。
そんなときに、人事から会社の採用要件やキャリアパスを聞いているユニゾンキャリアを使うのがおすすめです。
ユニゾンキャリアであれば、会社ごとにキャリアアップできる見込みがあるのかを把握しています。
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4.エンジニアがキャリアアップを目指す前に考えるべきこと
やみくもにキャリアアップを目指しても、うまくいきません。
まずは、あなた自身がどのようなエンジニアになりたいのかを考え、キャリアアップの軸を定める必要があります。
ここでは、キャリアアップを目指す前に考えておきたい8つのポイントを解説します。
- 【専門領域】開発領域またはインフラ領域
- 【方向性】スペシャリストまたはマネージャー
- 【働き方】会社員またはフリーランス
- 【給与】何年後に年収をいくらまで上げるか
- 【将来性】10年後も需要のある業務か
- 【市場価値】上流工程と下流工程どちらの経験も必要
- 【スキル】資格取得で年収アップを早める
- 【転職時期】年収相場を下回ったら転職
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4-1.【専門領域】開発領域またはインフラ領域
まずは、あなたが「開発」と「インフラ」どちらの領域を専門にしていきたいのかを決めてください。
キャリアの初期段階では、どちらかに軸足を置いて専門性を高めるほうが年収アップが早くなります。
ものづくりが好きなら開発、縁の下の力持ちタイプならインフラ、といったように、あなた自身の興味や適性で選ぶことが長く仕事を続けるための第一歩です。
この選択が、今後のキャリアの方向性を大きく決定づけます。
もし迷うなら、実際に手を動かしてみて、実際の仕事を体験してみることがおすすめです。
簡単なWebサイトを公開してみたり、仮想サーバーを立ててみたりすることで、どちらに面白さを感じるかが見えてきます。
4-2.【方向性】スペシャリストまたはマネージャー
次に、将来的なキャリアの方向性として、スペシャリストを目指すのか、マネージャーを目指すのかを考えます。
どちらが優れているというものではなく、完全に適性の問題です。
技術をとことん追求するのが好きか、それとも人をまとめるのが得意か。この方向性によって、今後身に付けるべきスキルは大きく変わってきます。
今すぐにスペシャリストかマネージャーかを決める必要はありませんが、上流工程を一人でこなせるようになる前には決めておく必要があります。なぜなら、このタイミングでPLなどのマネージャー職になることの打診があるからです。
自身の適性がどちらにあるのか、将来どのようなエンジニアになりたいのかを踏まえたうえで、キャリアの方向性を決めることが大切です。
4-3.【働き方】会社員またはフリーランス
会社に所属して働く会社員と、独立して自分の力で仕事を取ってくるフリーランス、どちらの働き方をするのかも重要です。
フリーランスを目指すのであれば、特定の会社でしか通用しないスキルではなく、より汎用性の高い、市場で求められている技術を選んで学ぶ必要があります。
さらに、技術力だけでなく、営業力や経理の知識なども欠かせません。
会社員としてキャリアを築くのか、リスクを取ってでも自由と高収入を目指すのか、あなたの価値観が問われます。この選択によって、会社選びの基準も変わってきます。
そのため、フリーランスを目指すのであれば、できるだけ早くフリーランスに必要なスキルを確認し、そのスキルを身に付けられる会社に転職しないと、いつまで経ってもフリーランスになることはできません。
4-4.【給与】何年後に年収をいくらまで上げるか
キャリアを考えるうえで、年収の目標は重要です。具体的で、現実的な目標を設定することをおすすめします。
「3年後に年収500万円」「30歳で年収600万円」といったように、具体的な年齢と金額を決めるのです。
この目標があることで、逆算して、今いるべき会社や、習得すべきスキルが見えてきます。現在の年収が、同じ年代のエンジニアの平均年収と比べてどうなのかを調べることも、目標設定の参考になります。
お金がすべてではありませんが、具体的な年収の目標があると、キャリアアップのモチベーションになります。
目標をノートやスマホのメモ帳に書き出し、定期的に見直すことで、日々の仕事の取り組み方への意識も変わってきます。
4-5.【将来性】10年後も需要のある業務か
あなたが今、担当している仕事、あるいはこれから目指している仕事は、10年後も存在しているでしょうか?
IT業界は変化が速いため、常にこの視点を持つことが不可欠です。
例えば、AIの進化によって、単純な監視業務やテストは、将来的に自動化され、仕事が減っていく可能性があります。
一方で、AIを支えるクラウドインフラの技術や、セキュリティの技術は、今後ますます需要が高まっていくと予測されます。
「自分の仕事が需要が伸びていく成長分野なのか」という意識も必要です。
そのためには、日頃から技術系のニュースに目を通したり、勉強会に参加したりと、常日頃から情報収集が欠かせません。
4-6.【市場価値】上流工程と下流工程どちらの経験も必要
エンジニアとして市場価値を高めるためには、上流工程と下流工程、どちらの経験も必要です。
どちらか一方の経験だけでは、どうしても市場価値が早めに頭打ちになるからです。
下流工程の経験がなければ、現場の苦労が分からない、机上の空論で設計書を作るエンジニアになってしまいます。逆に、上流工程の経験がなければ、いつまでも全体像が見えず、簡単な仕事しか任せてもらえません。
キャリアの初期段階で下流工程を経験し、その後に上流工程も経験できると、年収が毎年のように上がっていきます。
ただ、一部の優秀な人を除き、エンジニアとして最初から上流工程に関わってしまうと、年収が低い下流工程の仕事に携わった結果、どうしても年収が停滞してしまう恐れがあります。
4-7.【スキル】資格取得で年収アップを早める
キャリアアップのスピードを早めるために、資格取得は有効な手段のひとつです。
特に下流工程のエンジニアなら、業務に必要なスキルの習得を証明できるため、無資格者よりキャリアアップが早いです。
例えば、CCNPやLPIC-2~3、SAPといった難関資格を持っていると、より条件の良い会社に転職しやすくなったり、社内での評価が上がったりします。その結果、同年代のエンジニアよりも早く、年収を上げることが可能です。
資格はあなたの努力を目に見える形(合格証明書)に変え、キャリアアップを加速させてくれるエンジンになります。
ただし、資格取得が目的にならないように、あくまでキャリアアップの一環として、計画的に取得することが大切です。
4-8.【転職時期】年収相場を下回ったら転職
あなたの年収が相場を下回った場合、早めに転職することをおすすめします。
なぜなら、年収が低いということは年収に見合った仕事しかできないことが多いからです。
もし、自分の年収が相場より数十万円、あるいは100万円以上低いのであれば、それは会社があなたの価値を正当に評価していない、ということになります。
その場合は、あなたの価値を評価してくれる会社に転職してください。
ただし、転職にはリスクも伴うため、次の会社を決めてから、今の会社に退職の意向を伝えることが大切です。
5.【共通】エンジニアのキャリアアップ方法

経験の浅いエンジニアがキャリアの初期段階で担当することが多いのが「ヘルプデスク」と「キッティング」です。
これらの業務は一見すると市場価値が低いと思われますが、キャリアアップすることは可能です。
ただし、スキルが身に付く仕事内容ではないため、長く続けていると市場価値が下がり続ける可能性があります。
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5-1.ヘルプデスクからのキャリアアップ
ヘルプデスクからでも、インフラエンジニアといった専門職へのキャリアアップは可能です。
日々の業務を通じて、システムの理解度を深めたり、どのようなシステム上の課題があるかを確認したりして、勉強をしていると会社から評価され、インフラエンジニアに転職できます。
さらに社内外の様々な人と関わることで培ったコミュニケーション能力は、キャリアアップするときに役立ちます。
なぜなら、ユーザーからの曖昧な問い合わせ内容から、問題の原因を特定し、分かりやすく解決策を説明する能力があると、顧客の要望をヒアリングし、システムの仕様に落とし込む「要件定義」といった、最上流の工程で役立つからです。
この対人スキルを自身の強みとしてし、CCNAやLPIC-1を取得して技術知識を補えると、インフラエンジニアにキャリアアップできるようになります。
5-2.キッティングからのキャリアアップ
キッティングの仕事だけでは、エンジニアとしてのキャリアアップは難しいのが現実です。
会社にキャリアパスが用意されていない限り、次の段階へは進めません。
なぜなら、キッティングは手順が決まった作業であり、エンジニアに必要な問題解決能力が身に付かないからです。あなたが自ら「次の仕事ができる」と証明しない限り、いつまでも同じ作業を任されることになります。
そのため、ただキッティングを続けてもキャリアアップできないため、資格取得の必要があります。
インフラエンジニアを目指すなら「CCNA」や「LPIC-1」、開発エンジニアを目指すなら「Java Silver」といった資格を取得しなければ、エンジニアの仕事には携われません。
会社にキャリアパスが用意されていないのなら、資格取得によって自らキャリアアップしかありません。資格は、次の仕事への挑戦権を獲得するために不可欠なのです。
6.【インフラ系】エンジニアのキャリアアップ方法

インフラ系エンジニアとしてキャリアアップするために必要なスキルや経験は、担当する工程によって異なります。
ここでは、工程やポジションごとにキャリアアップする方法について解説します。
- 監視・運用からのキャリアアップ
- 保守・構築からのキャリアアップ
- 設計・要件定義からのキャリアアップ
- PL/PMからのキャリアアップ
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6-1.監視・運用からのキャリアアップ
監視・運用からキャリアアップするためには、5年以上も同じ仕事を続けないことを意識することが重要です。
そのため、障害が発生した際に、ただ報告するだけでなく、「なぜこの障害が起きたのか」について自分で深く考える癖を身に付けることが大切です。
そして、障害の原因をなくすためには、どうすれば良いかを考え、自分なりの改善案を提案するのです。
こうした行動が評価されると、より上流の「保守」や「設計・構築」といった工程に携わるチャンスが生まれます。
日々の業務に、常に「なぜ?」という問いを持つことが成長のカギです。
6-2.保守・構築からのキャリアアップ
インフラの保守・構築を担当するエンジニアが次に目指すキャリアアップは、より上流の「設計・要件定義」に携わることです。
この段階に進むことで、あなたの市場価値は飛躍的に高まります。なぜなら、保守・構築のスキルだけでは、年収や担当できる業務範囲に限界が来るからです。
システムの全体像を決定し、顧客のビジネス課題を解決する設計や要件定義に携わって初めて、代替の効かないエンジニアとして評価されます。その結果、会社は辞めて欲しくないため、年収も高くなります。
設計・要件定義に携わるためには、ただサーバーを構築するだけでなく、「なぜそのインフラの構成なのか」「どうすればもっと効率的か」を考え、提案する視点が必要です。
オンプレミスだけではなくクラウドも含め、インフラ全体のアーキテクチャを設計できるスキルが身に付くと、設計・要件定義に携われるようになります。
現状の業務に満足せず、常に上流工程の仕事内容を意識し、必要なスキルを計画的に身に付けることが大切です。
このようなスキルアップの姿勢が保守・構築からのキャリアアップするためには不可欠です。
6-3.設計・要件定義からのキャリアアップ
設計・要件定義を担うエンジニアのキャリアアップは、「スペシャリスト」として技術を極めるか、「マネジメント」として人を動かすか、進むべき方向を選択することです。
ここからは、専門家としての生き方が問われます。なぜなら、この段階から先は、両方のスキルを最高レベルまで高めるのが難しくなるからです。
スペシャリストには技術的な探究心が、マネジメントにはリーダーシップが求められます。どちらに進むかで、今後の経験の積み方がまったく変わります。
例えば、スペシャリストなら「クラウドアーキテクト」として技術の頂点を目指します。一方、マネジメントなら「PM」としてプロジェクトを率い、予算や人員を管理するのです。ITコンサルタントという選択肢もあります。
自身の適性と仕事に求めるもの(年収やワークライフバランス)を見つめ直し、今後のキャリアを考えることが必要です。
6-4.PL/PMからのキャリアアップ
PLやPMからのキャリアアップは、より大きな裁量を持つ、事業や経営に近いポジションを目指すことです。
プロジェクト単位から、組織全体の成果に責任を持つ役割へと変わります。なぜなら、PMとして培った管理能力やプロジェクト遂行能力は、より上位の役職でそのまま活かせる、汎用性の高いスキルだからです。
現場感覚とマネジメント能力を併せ持つ人材は、どの会社でも高く評価されます。具体的なキャリアアップの選択肢としては、以下のようなキャリアが挙げられます。
- PLからPMへの昇格
- 事業会社のIT部門責任者
- ベンチャー企業のCTO
- ITコンサルタント
PLはまずPMを目指すのが一般的です。PM経験後は、より経営に近い立場で事業の成長に貢献する役割が期待されます。
その経験を土台にテクノロジーとビジネスの両面から価値を生み出せるので、年収1000万円を優に超えることになります。

7.【開発系】エンジニアのキャリアアップ方法

開発系エンジニアも、インフラ系エンジニアと同様に、担当する工程からのステップアップがキャリアの基本になります。
ここでは、システム開発の各工程と各ポジションからのキャリアアップの方法について解説します。
- 運用・保守からのキャリアアップ
- テストからのキャリアアップ
- 実装・開発からのキャリアアップ
- 設計・要件定義からのキャリアアップ
- PL/PMからのキャリアアップ
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7-1.運用・保守からのキャリアアップ
開発系の運用・保守からのキャリアアップは、まずはテスト工程に携わり、そこから実装工程を目指すのが現実的な流れです。
ただ、運用経験が実装工程で役立つことは少ないと理解しなくてはなりません。なぜなら、運用・保守で求められるスキルと、実装工程で求められるプログラミングのスキルは、まったく性質が異なるからです。
そのため、プログラミングスキルがない場合、いきなり実装を任されることはありません。
まずは、システムの仕様を理解できるようになる、テスト工程を経験することが次のステップになります。
つまずきやすいのは、「いつか開発に異動させてもらえるだろう」と受け身で待ってしまうことです。そうではなく、業務外でプログラミングを学習し、まずはテストの仕事に関わらせてもらうのです。
テストをやりながらプログラムの構造を学ぶことで、実装工程への道を開きます。プログラミングスキルを身に付け、テストの経験を積めると、運用・保守から実装に移ることができます。
7-2.テストからのキャリアアップ
テストエンジニアからのキャリアアップは、品質を保証する専門家である「QAエンジニア」か、自ら開発を行う「開発エンジニア」を目指すのが基本です。
システムのテスト経験だけでは年収が上がりにくいため、次の一手を考える必要があります。なぜなら、どうしてもテスト経験の評価は高くないため、高い年収を得にくいからです。
例えば、テスト計画や品質管理全体の知識を身に付ければ、QAエンジニアとして、高い報酬を得られます。また、プログラミングスキルを習得すれば、開発エンジニアとして、ものづくりに関われるようになり、より高い年収を目指すことも可能です。
テスト経験を土台に、品質保証の専門性を高めるか、プログラミングスキルを身に付けるか。どちらかの道を選択し、行動することがキャリアアップにつながります。
7-3.実装・開発からのキャリアアップ
プログラマーとして、実装・開発の中心的な役割を担っているのであれば、次のステップは「設計」に挑戦することです。
ただ与えられた設計書通りに作るだけでなく、「なぜ、このような設計になっているのか」を常に考え、自分ならどう設計するか、という視点を持つことが重要です。
つまずきやすいのは、自分の担当範囲のコードを書くことだけに満足してしまうことです。積極的に設計の打ち合わせに参加させてもらったり、先輩の設計書を読んで学んだりすることで、設計のスキルを身に付ける必要があります。
この経験が積めると、システムエンジニアやテックリードになることも可能です。
常にひとつ上の工程を意識して仕事に取り組む姿勢が大切です。
7-4.設計・要件定義からのキャリアアップ
設計・要件定義を担うエンジニアがさらに年収を上げるには、「スペシャリスト」か「マネジメント」か、進むべき方向を決める必要があります。
ここからは、より高い専門性が年収に反映される段階になります。なぜなら、この段階からさらに高い年収を得るには、代替の効かない希少性が必要になるからです。
スペシャリストは技術的な深さで、マネジメントは組織的な成果で、それぞれ評価され高い報酬を得ます。どちらに進むかで、年収の上がり方も変わってくるのです。
例えば、スペシャリストなら「アーキテクト」として技術の頂点を目指します。一方、マネジメントなら「PM」として大規模プロジェクトを率い、事業の利益に貢献することで高い報酬を得るのです。ITコンサルタントという選択肢もあります。
自身の適性を見極め、どちらの専門家になるかを選択することが、さらなる年収アップを実現するために不可欠です。
7-5.PL/PMからのキャリアアップ
PL/PMからのキャリアアップは、より経営に近い「プロダクトマネージャー」や「CTO」といったポジションを目指すことです。
プロジェクトの成功だけでなく、事業全体の成果に責任を持つことで、年収はさらに大きく上がります。なぜなら、PL/PMとして培った予算や人員の管理能力は、事業運営に直接役立つスキルだからです。
技術とビジネスの両方を理解し、利益を生み出せる人材は、会社にとって価値が高く、高い報酬で評価されます。
例えば、ただプロジェクトを納期通りに終わらせるだけでなく、「このプロジェクトは会社の利益にどれだけ貢献したのか」というビジネスの成果を意識することが重要です。
PL/PMの経験を土台に、テクノロジーとビジネスの両面から、より大きな価値を生み出せるようになる必要があります。それが年収1,000万円を超えるエンジニアになるためには欠かせません。
8.エンジニア転職は入社後にどんな仕事をするかが重要
キャリアアップを目的とした転職活動で、最も重要なのは、「入社後に、どのような仕事をさせてもらえるか」を、具体的かつ詳細に確認することです。
いくら会社の評判が良く、給料が高くても、入社後にキャリアアップにつながらない仕事ばかりを任されてしまっては、何の意味もありません。
例えば、あなたが「設計・構築の経験を積みたい」と考えているのに、その会社では、経験が浅いエンジニアは最初の2年間、必ず監視・運用の仕事しかできない、というルールがあるかもしれません。
こうした重要な情報は、求人票には書かれていないことがほとんどです。
そのため、面接で以下のように仕事内容を確認する必要があります。
面接で会仕事内容を確認
私は〇年後に、〇〇というエンジニアになるというキャリアプランを持っています。そのために、入社後は〇〇といった仕事に挑戦したいのですが、可能ですか?
この質問に対する会社の回答を見の背景まで確認することが、キャリアアップのための転職を成功させるために重要です。
面接の前に仕事内容の詳細を確認して、希望の仕事ができないと分かったら、わざわざ面接を行う必要がなくなりますよね。
ユニゾンキャリアでは、会社ごとの入社後に携わる仕事の内容からキャリアパスまで把握しています。
キャリアアドバイザーが人事やエンジニアから直接、会社の仕事内容を聞いているため、転職の失敗を防ぐことが可能です。
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9.エンジニアのキャリアアップが難しいケース5選
ここでは、エンジニアとしてのキャリアアップが著しく難しくなってしまう、危険な5つのケースについて解説します。
もし、ご自身の状況がこれらに当てはまる場合は、一刻も早く、環境を変えるための行動を起こすことをおすすめします。
- 3ヶ月以上の待期期間を繰り返す
- 案件で強制退場を繰り返す
- 監視・運用を5年以上続ける
- テスター経験3年で実装・自動化の経験がない
- ヘルプデスクの一次対応がメイン
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9-1.3ヶ月以上の待期期間を繰り返す
SESで3ヶ月以上の待期期間を繰り返している場合、あなたの市場価値は危険な水準まで落ちている可能性があります。
これは、キャリアアップが著しく困難になっているサインです。
なぜなら、待機期間が長いということは、あなたのスキルが、どの現場からも求められていないという事実を意味するからです。会社の営業力に問題があるか、あるいは、あなたのスキルシートに魅力がないかのどちらかです。
いずれにせよ、あなたはエンジニアとしての経験を積む機会を失い、その間にも、ほかのエンジニアとの差は開いていきます。
例えば、待機中に自社で研修を受けさせてくれるなら、まだ救いはあります。しかし、ただ自習を指示されるだけであれば、あなたの時間は浪費される一方です。
待機期間を繰り返しているのであれば、エンジニアのキャリアを真剣に考えてくれていない会社であると判断できます。
9-2.案件で強制退場を繰り返す
SESで契約期間の途中で終了となる「強制退場」を繰り返している場合、これもキャリアにおける非常に危険なサインです。
この問題を放置すれば、紹介される案件のレベルは下がり続け、キャリアアップは望めません。
なぜなら、一度の退場であれば客先との相性の問題も考えられますが、複数回となると、あなたの技術力や勤務態度に何らかの問題があると、業界内で評価されてしまうからです。
エンジニアの世界は狭く、悪い評判はすぐに広まります。例えば、一度「あの人はコミュニケーションが難しい」という評価がついてしまうと、次の現場を探す際に、営業担当が客先にあなたを推薦しにくくなります。
その結果、スキルレベルの低い誰でもできるような仕事しか紹介されなくなる、という負のスパイラルに陥るのです。
9-3.監視・運用を5年以上続ける
インフラの監視・運用を5年以上も続けている場合、キャリアアップは難しくなります。
年収も上がらず、専門性も身に付かない、キャリアの袋小路に陥っている状態です。なぜなら、転職市場で高く評価されるのは、インフラを自ら作り上げる「設計・構築」の経験だからです。
5年も経つと、周りの同年代のエンジニアは、設計・構築の経験を豊富に積んでいます。その段階で、あなたは「5年間、マニュアル通りの定型業務しかできない人」と見なされてしまうのです。
年齢が上がるほど、ポテンシャルで採用される可能性は低くなります。
例えば、29歳で構築経験が2年あるエンジニアと、35歳で監視経験が5年しかないエンジニア。会社がどちらを採用したいかは、火を見るより明らかです。経験年数が、逆にあなたの足かせになってしまうのです。
9-4.テスター経験3年で実装・自動化の経験がない
テストエンジニアのキャリアも同様です。テストだけを3年以上続けている場合、キャリアは停滞している可能性が高いです。
特に、テスト自動化やプログラミングの実装経験がなければ、今後の年収アップは期待できません。なぜなら、テストだけではは仕事内容の付加価値が低く、年収の天井も低いからです。
将来的にはAIや、より安価な労働力に代替されていく可能性も十分にあります。市場価値を高めるには、「テストを自動化できる」「品質保証の計画を立てられる」といった、より専門的なスキルが必要不可欠です。
例えば、同じテスト経験3年でも、一方はテストのみ、もう一方はPythonでテストの自動化スクリプトを書いた経験がある。この二人では、転職市場での評価も、提示される年収も、まったく異なります。
プログラミングを行ってテストを自動化した経験があれば、開発エンジニアへの道も開けてきます。

9-5.ヘルプデスクの一次対応がメイン
ヘルプデスクの仕事の中でも、マニュアルに沿って回答するだけの「一次対応」を長年続けている場合、エンジニアとしてのキャリアアップは困難です。
このままでは、市場価値は上がらず、年収も停滞します。なぜなら、一次対応の仕事だけでは、エンジニアに求められる、根本的な原因を特定し、解決する能力が身に付かないからです。
あなたは、ただの「ITに詳しい事務員」として扱われ、エンジニアとしてのキャリアから、どんどん遠ざかってしまいます。
社内での評価も、エンジニアではなく、サポート部門のスタッフとして固定されてしまう恐れがあります。
例えば、あなたがインフラエンジニアとして転職しようとしても、面接官はサーバーやネットワークの監視・運用の経験について質問してくることがほとんどです。
そのとき、インフラの監視ツールや運用の改善経験などについて答えられなければ、選考を通過することはできません。

10.エンジニアのキャリアアップはユニゾンキャリア
エンジニアがキャリアアップの方法を一人で考え、実行するのは、簡単なことではありません。
特に、経験が浅く、IT業界の内部情報に詳しくない方にとっては、なおさらです。
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10-1.ユニゾンキャリアのサービス特徴
ここまで本記事を読んでいただき、誠にありがとうございます。
キャリアアップの重要性は分かっても、「今の会社にいて、本当に成長できるのか」「自分に合ったキャリアプランが何なのか分からない」と、一人で悩んでいませんか。
ユニゾンキャリアでは、長年エンジニアの転職支援を行ってきた実績をもとに、あなただけのキャリアプランをご提案します。
しかも、ただ求人を紹介するだけでなく、数年後により市場価値が高まる仕事が経験できる会社を中心に紹介しています。
エンジニアがキャリアアップできるように、以下のような転職支援を行っているのがユニゾンキャリアの特徴です。
- キャリアアップを実現できる会社の紹介
- 具体的なキャリアアップ方法の解説
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ユニゾンキャリアの転職アドバイザーは全員がエンジニアのキャリアに精通しているだけではなく、会社の人事からエンジニアのキャリアパスについて聞いているため、机上の空論ではなく、実態が伴った転職支援を行えます。
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10-2.エンジニアのキャリアアップ転職成功インタビュー

成功者インタビューより
転職しようと思ったきっかけを教えてください。
やっぱり給与面ですね。未経験からエンジニアになったので、最初のうちは給与が低いことは覚悟していたんですが…
とはいえ、自分の年齢を考えるとあまりにも低かったので、生活のこともありますし、モチベーションにも関わってくるので、一番のきっかけはそこですね。
ただ、何の考えや準備もなく「年収上げたいから転職しよう!」となったわけではなくて、キャリアアドバイザーの佐瀬さんから、エンジニアのキャリアアップの流れと、年収の上げ方について詳しく説明を受けました。
それを踏まえて、まずはエンジニアとしてしっかりスキルと経験を積むことを優先して、もう大丈夫かな、というタイミングで転職活動をスタートした形です。
キャリアアップ転職の結果はいかがでしたか?
選考は4社受けて、全ての企業から内定を頂きました。正直たまたまなんじゃないかなと思います(笑)
4社受けたのですが、すべて上流工程の案件がほとんどで、確実に年収の上がる企業ばかりだったので、内定が出た時は素直に嬉しかったですし、自分の市場価値って思ったより高いんだ…と感じました。
また、年収が100万円以上アップしたのは本当に嬉しかったですね。
ユニゾンキャリアを利用した感想を正直に教えてください!
めちゃくちゃ正直に言うと、早い!ですね。本当に信頼はしているので。
自分が営業職していた時のスタイルと一緒で、結局はスピードが全てだと思うんです。
佐瀬さんは連絡したらどんな時でもすぐに返してくれる、そこがすごく信頼している部分です。どんなに忙しくても対応してくれるので「この人に任せたら安心だな」と思って頼りました。
というか転職活動のほぼ全てを押し付けちゃったような気がします(笑)
あと、佐瀬さんってパッと見ふわふわした感じなのに、的確なことをサクッと言ってくれる方なので、良いギャップがありました(笑)
ふわふわとか言っちゃったんですけど、本当に佐瀬さんはすごい方だなと思っています。
これからも業務や今後のキャリアについて相談などさせていただく機会もあると思いますので、よろしくお願いします!
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手当たり次第に求人に応募したのではなく、求職者の経験やスキルを最も評価している会社を紹介できた結果です。
やみくもに転職活動を進めると、書類選考に落ち、内定をいただけたとしても、また短期離職する可能性があります。
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