

IT業界を本音で語る「ユニゾンキャリア編集部」の真心です。
本記事のトピックスはこちら!
- インフラエンジニアに必要なスキルとは?
- インフラエンジニアにおすすめの資格とは?
- スキルアップのための具体的な方法は?
インフラエンジニアはスキルがそのまま年収やキャリアに直結する職業です。
スキルを上げるためには、知識を付けて訓練を行う必要があります。また、ポータブルスキルという持ち運び可能なスキルも同様に評価対象です。
「面接を突破する」「キャリアアップする」「年収を上げたい」いずれもスキルが必要になるので、今回はすべて網羅しました。
本記事の要約
本記事では「インフラエンジニアのスキルに興味がある方」を対象に、インフラエンジニアに必要なスキルや資格を段階的に詳しく解説します。
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1.インフラエンジニアに必要なポータブルスキル一覧
インフラエンジニアは高度な技術力だけでなく、業種や職種が変わっても活かせる汎用的な能力(例:コミュニケーション力・問題解決力など)、すなわち「ポータブルスキル」も求められるものです。
ポータブルスキルは以下の3つのパターンで考えるとわかりやすいです。
- 対人関係で必要なスキル
- 自己成長に必要なスキル
- 業務遂行に必要なスキル
1-1.対人関係で必要なスキル
インフラエンジニアの業務は一人で完結せず、多くの場合チームや他部門、顧客との連携が欠かせません。
そのため、円滑なコミュニケーションや協調性といった対人スキルは、技術作業の裏側を支える重要な役割を果たします。
項目 | 説明 |
---|---|
コミュニケーション能力 | 技術的な内容をわかりやすく伝達し、問題発生時には迅速に状況を報告して解決策を共有する能力 |
チームワーク・協調性 | チームメンバーや他部署と協力して業務を遂行する力。情報共有やサポートを通じて円滑な作業進行を図る能力 |
傾聴力 | 相手の要望や懸念を丁寧に聞き取り、背景まで含めて的確に理解するスキル |
調整力 | 部署間や顧客との間でスケジュールや要件を調整し、双方にとって最適な合意点を見出す能力 |
交渉力 | 利害の異なる関係者に対して説得や折衝を行い、合意を取り付けるコミュニケーションスキル |
例えば、専門的な内容を平易な言葉で説明したり、関係者との間でスケジュール調整を行ったり、意見の食い違いを調整したりする場面も珍しくありません。
さらに、インフラエンジニアは開発チームや非技術部門との橋渡し役となることも多く、専門用語をかみ砕いて伝える力も必要です。また、相手の話を傾聴して真意を汲み取る姿勢も欠かせません。
これら対人関係能力は、技術的な問題解決だけでなくチーム全体の効率化や信頼関係の構築にも直結します。
対人スキルが不足していると、どんなに高度な技術力があってもプロジェクトが停滞したり、ミスコミュニケーションによるトラブルを招きかねません。

1-2.自己成長に必要なスキル
ITインフラ技術は日々進化しており、エンジニアは変化に対応して自己研鑽を続ける姿勢が求められます。
新しいクラウドサービスやツールが次々と登場する中、未知の技術を積極的に学び習得する「学習意欲」や「知的好奇心」が重要です。
項目 | 説明 |
---|---|
学習意欲・好奇心 | 未知の技術や知識に興味を持ち、自発的に学習を継続する姿勢 |
向上心 | 現状のスキルに満足せず、常にスキルアップや自己改善を図る意欲 |
柔軟性 | 技術トレンドや環境の変化に素早く適応できる力。新しい手法やツールにも抵抗なく挑戦する姿勢 |
自己管理能力 | 自身のタスクや学習計画を効率的に管理し、継続的に実行に移すことができる能力 |
忍耐力・継続力 | 困難な課題や長期的な学習にも挫折せず、粘り強く取り組み続ける力 |
例えば、新しいOSやクラウド基盤が導入された際、自ら公式ドキュメントや技術記事を調べてキャッチアップする積極性が求められます。
現状に満足せず自分のスキルを高めようとする向上心が強い人ほど、環境の変化にも柔軟に適応可能です。
また、自ら学習計画を立てて実行する自己管理能力や、困難に直面しても粘り強く挑戦し続ける忍耐力も欠かせません。

1-3.業務遂行に必要なスキル
インフラエンジニアには、与えられた業務を効率的かつ正確に遂行するスキルも求められるものです。
システム障害が発生した際に原因を論理的に分析し、迅速に復旧策を実行する問題解決力は、システムの安定稼働に直結します。
複雑なトラブルに直面しても慌てずに原因と結果を整理し最適解を導く論理的思考力や、複数のタスクを整理して優先順位を付ける計画力が重要です。
項目 | 説明 |
---|---|
課題解決力 | 原因を分析し最適な解決策を立案・実行する能力 |
論理的思考力 | 物事を筋道立てて考え、複雑な問題でも因果関係を整理して判断する力 |
計画力 | 業務の段取りを組み、タスクに優先順位を付けて効率的に進行するスキル |
実行力 | 決定した方針や計画を最後までやり遂げる行動力 |
注意力・正確性 | 作業ミスを防ぐため細部まで注意を払い、指示や手順を正確に守る力 |
例えば、定期メンテナンス作業では周到な手順計画と段取りに加え、作業結果を正確に記録するドキュメント作成力も求められます。
また、決定した対策を最後までやり遂げる実行力や、一つ一つの作業を丁寧に処理する注意力も欠かせません。
業務遂行スキルに優れる人ほど、安定したインフラ運用やプロジェクト推進において周囲からの信頼を得やすくなります。
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2.インフラエンジニアに向いている人の特徴
ポータブルスキルをみるとどのような人がインフラエンジニアに向いているかわかります。
以下のような特徴を持つ人はインフラエンジニアの適性が高いです。
- 知的好奇心が強い
- 冷静で論理的に対応できる
- 責任感が強い
- コツコツと地道な作業をいとわない
- コミュニケーション力がある
インフラエンジニアに向いているのは、知的好奇心が旺盛で新技術に自発的に学ぶ意欲がある方です。
急なシステム障害など突発事態にも、冷静に状況を分析し論理的に対応できる力が求められます。また、安定稼働という重要な業務を任されるため、強い責任感を持ち継続的な作業に粘り強く取り組む姿勢が必要です。
加えて、他部署や顧客と円滑な連携を図り、情報共有や調整をしっかり行えるコミュニケーション力も評価されます。
これらの資質があれば、現場で信頼を得て成長できる可能性が高まります。
3.インフラエンジニアが身に付けておきたい知識
インフラエンジニアには、ネットワークやサーバー、セキュリティからクラウドに至るまで、IT基盤に関わる幅広い知識が要求されるものです。以下はインフラエンジニアが身に付けておきたい主要な知識分野の一覧です。
- ネットワーク関連の知識
- サーバー関連の知識
- セキュリティ関連の知識
- クラウド関連の知識
- ソフトウェアに関する知識
- ハードウェアに関する知識
- システムアーキテクチャの知識
3-1.ネットワーク関連の知識
ネットワークはインフラの基盤であり、インフラエンジニアにとって必須の知識領域です。
通信の仕組みを理解することで、複雑なシステムの中でもデータの流れを把握でき、効率的で安定したネットワーク設計やトラブルシューティングに役立ちます。
項目 | 説明 |
---|---|
OSI参照モデル | アプリケーション層から物理層までネットワークを7階層に分けたモデル。各層の役割を理解することで通信プロトコルの位置付けがわかる |
TCP/IPモデル | インターネット通信の4階層モデル。OSIモデルを簡略化したもので、現実のプロトコルスタックの基本 |
IPアドレスとサブネット | IPv4/IPv6アドレスの構造とサブネットマスク、CIDRによるネットワークの分割方法 |
ルーティング技術 | ルータによる経路選択の仕組み。スタティックルートとOSPFやBGPなど動的ルーティングプロトコルの基礎 |
スイッチング/VLAN | L2スイッチによるフレーム転送とネットワーク分割。VLANでセグメントを分離しトラフィックを制御する方法 |
ネットワーク機器の役割 | ルーター、L2/L3スイッチ、ロードバランサー、ファイアウォールなど各機器の役割と機能の違い |
ネットワークサービス | DNSによる名前解決やDHCPによるIPアドレス自動割当など、ネットワーク基盤サービスの仕組み |
例えば、OSI参照モデルやTCP/IPモデルといったネットワーク層の概念、IPアドレスの構成やサブネット分割、ルーティングの動作原理などは基本中の基本です。
また、スイッチによるVLANセグメントの分割や、ルーター・スイッチ・ロードバランサーなどネットワーク機器ごとの役割も理解しておく必要があります。
さらに、LANとWANの違いやDNS・DHCPなどネットワークサービスの動作についても知識を備えておくことが望ましいです。

3-2.サーバー関連の知識
サーバーに関する知識も不可欠です。企業システムではLinuxとWindows Serverが代表的なOSであり、それぞれの特徴や基本的な操作方法を理解しておく必要があります。
項目 | 説明 |
---|---|
Linux OSの基礎 | Linuxサーバーの基本操作と管理方法。ディレクトリ構造、ファイル/ユーザ権限、プロセス管理、主要コマンドなど |
Windows Serverの基礎 | Windows Serverの役割とGUI/コマンドでの管理方法。サービス管理やActive Directoryの概念など |
シェル・PowerShell | BashシェルやPowerShellによる操作の自動化。スクリプトを用いてユーザ作成やログ収集など管理作業を効率化する手法 |
仮想化技術 | VMware ESXiやHyper-V等のハイパーバイザを用いたサーバー仮想化の仕組み。1台の物理サーバー上に複数の仮想マシンを構築する概念 |
サーバーソフトウェア | Webサーバー(Apache/IIS)やデータベース(MySQL/SQL Server)など主要なサーバー用ソフトの用途と基本的な仕組み |
例えば、Linuxでのファイル操作やプロセス管理のコマンド、WindowsでのGUI操作やサービス管理の基礎です。
また、シェルスクリプトによる自動化やPowerShellの利用など、サーバー管理を効率化する手段も知っていると強みになります。加えて、VMwareやHyper-Vなどの仮想化技術を用いたサーバー統合の概念も重要です。
物理サーバー上に複数の仮想マシンを立ち上げる仕組みを理解しておけば、オンプレミス環境の効率的な構築・運用に役立ちます。Webサーバーやデータベースなど主要なサーバーソフトウェアの役割についても基本を押さえておく必要があります。

3-3.セキュリティ関連の知識
セキュリティに関する知識も極めて重要です。企業のサーバーやネットワークは常にサイバー攻撃の標的となり得るため、安全に運用するための知識が欠かせません。
項目 | 説明 |
---|---|
ファイアウォール | ネットワーク境界で通信を制御する仕組み。ポートやIPアドレスで許可・拒否ルールを設定し、不正アクセスを遮断する |
アクセス制御 | ユーザ認証やアクセス権限の設定によって、利用者を適切に制限すること。ネットワーク機器やOS上でのACL設定など |
暗号化技術 | データを暗号化し機密性を保護する技術。SSL/TLSによる通信暗号化やSSH/VPNによる安全なリモート接続など |
脆弱性対策 | OSやソフトウェアのセキュリティ欠陥(脆弱性)を把握し、アップデートやパッチ適用で悪用を防ぐ施策。定期的なセキュリティ情報の確認など |
ログ監視 | サーバーやネットワーク機器のログを分析し、不正アクセスや異常な振る舞いを検知すること。SIEMツール等による集中監視 |
ネットワークの出入口で不正アクセスを遮断するファイアウォールの設定方法、ユーザ認証やアクセス権限の管理、通信データを保護する暗号化技術などは基本中の基本です。
OSやミドルウェアの脆弱性情報を把握して適切にパッチを適用する能力や、ログ監視によって不審なアクセスを検知する方法についても理解しておく必要があります。加えて、ウイルス・マルウェア対策や侵入検知システム(IDS/IPS)の基礎知識も有用です。
こうしたセキュリティ知識が豊富であれば、インフラエンジニアとして高い信頼を得られます。

3-4.クラウド関連の知識
近年、クラウドサービスの利用が急速に広がり、多くの企業がクラウド環境でITインフラを構築・運用しています。そのため、インフラエンジニアにとってクラウド関連の知識は必須です。
項目 | 説明 |
---|---|
クラウドサービスモデル | IaaS/PaaS/SaaSなどクラウド提供形態の種類と特徴。それぞれユーザに提供される範囲(インフラのみ/プラットフォーム/ソフトウェアまで)の違い |
主要クラウドサービス | AWS・Azure・GCPなど代表的なクラウドサービスの基本。コンソール操作方法や仮想マシン、ストレージ、データベース等の基本サービスの使い方 |
仮想化とコンテナ | クラウド環境での仮想サーバーやDockerコンテナの活用。コンテナオーケストレーション(Kubernetes)の基礎概念 |
クラウドアーキテクチャ | オートスケーリングやロードバランサによる冗長化・負荷分散など、クラウドならではの設計手法。スケーラブルで高可用性なシステム設計の概念 |
Infrastructure as Code | TerraformやCloudFormationに代表される、インフラ構成をコードで自動化・管理する手法。構成の一貫性担保やCI/CDとの連携が可能 |
Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)といった主要クラウドの基本操作・管理方法はもちろん、IaaS/PaaS/SaaSといったサービスモデルの違いや利点を理解しておく必要があります。
また、クラウド上で仮想サーバーやコンテナを展開・管理する技術や、オートスケーリングやロードバランシングによるスケーラビリティ確保の概念も重要です。
さらに、Infrastructure as Code(IaC)に代表されるクラウド環境の自動構築・管理手法についての知識も求められます。

3-5.ソフトウェアに関する知識
ソフトウェアに関する知識もインフラエンジニアの業務を支える上で役立つものです。
インフラの仕事自体はプログラミングが主ではありませんが、基本的なプログラミングの概念を理解しておくことで自動化スクリプトの作成やツールの理解がスムーズになります。
項目 | 説明 |
---|---|
プログラミング基礎 | 変数・条件分岐・ループなどプログラミングの基本概念。コードの読み書きやアルゴリズムの初歩的理解 |
スクリプト言語 | シェルスクリプトやPythonなど簡易なスクリプト言語による業務自動化。サーバー設定の自動実行やログ解析ツール作成など |
データベース基礎 | リレーショナルデータベースの基本構造とSQLの基礎。テーブル設計や正規化、基本的なCRUD操作(INSERT/SELECT/UPDATE/DELETE) |
構成管理ツール | Ansible、Chefなどインフラ構成を自動管理するツールの概念。複数サーバーへの一括設定適用や構成のコード管理による効率化 |
CI/CDパイプライン | Jenkinsなどを使った継続的インテグレーション/デプロイの仕組み。インフラ変更を含むソフトウェアのビルド・テスト・リリースを自動化する手法 |
特に、シェルスクリプトやPythonなど簡易なスクリプト言語でサーバー運用を自動化できれば、日々の作業効率が大幅に向上するのです。
また、データベースに関する基礎知識(SQLの読み書きや正規化の概念など)を持っていれば、アプリケーションエンジニアとの円滑なコミュニケーションに役立ちます。
AnsibleやChefといった構成管理ツールによるインフラ自動化や、Jenkins等を用いたCI/CDパイプラインの構築に関する知識も備えておくと強力な武器となります。

3-6.ハードウェアに関する知識
インフラエンジニアは、ハードウェアに関する知識も備えておく必要があります。サーバーやネットワーク機器の物理的な構成要素がシステム性能や信頼性に直結するためです。
項目 | 説明 |
---|---|
CPU・メモリ | CPUのコア数・クロックやメモリ容量・速度がシステム性能に与える影響。マルチコアやマルチスレッド、メモリ帯域などの概念 |
HDD/SSDとRAID | ハードディスクとSSDの特性の違いと、RAIDによるディスク冗長化方式。RAID0/1/5/6/10の特徴とトレードオフ |
NAS・SAN | ネットワーク経由でストレージを共有する仕組み。NAS(Network Attached Storage)とSAN(Storage Area Network)の構成と用途 |
電源と冷却 | デュアル電源ユニットや無停電電源装置(UPS)による電源冗長化。サーバールームの空調設備やラック内の冷却の重要性 |
ラックマウント | サーバーやネットワーク機器のラック搭載方法と規格(Uサイズなど)。ケーブリングやスペース管理の基本 |
例えば、CPUのコア数やクロック、メモリ容量と速度などは処理性能に影響を与える重要な指標となります。
また、HDDやSSDといったストレージ媒体の特徴やRAIDレベルによる冗長化手法(RAID1でのミラーリング、RAID5でのパリティ分散など)も理解しておくべきです。
さらに、複数サーバー間で共有ストレージを実現するNAS・SANの概念や、電源ユニットの冗長構成(デュアル電源)とUPS(無停電電源装置)によるバックアップ電源、データセンターの空調・ラック管理の基礎知識も役立ちます。

3-7.システムアーキテクチャの知識
大規模なシステムになると、個々の要素技術だけでなく全体を構築するアーキテクチャの知識が問われます。どのようにサーバー群を配置し、役割分担させるかによってシステムの性能や可用性が大きく左右されるためです。
項目 | 説明 |
---|---|
クライアントサーバー/多層構造 | クライアント・サーバーモデルや3層アーキテクチャなどの基本構成。プレゼンテーション層・アプリケーション層・データ層に機能を分割する設計 |
スケールアウト | サーバー台数を増減して性能を調整する手法。水平スケーリングとも言い、負荷増に応じて同等のサーバーを追加配備して処理能力を高める |
負荷分散(LB) | 複数サーバーにトラフィックを分散させる技術。ロードバランサー機器やソフトウェアで処理要求を均等に割り振り、一台あたりの負荷を低減 |
冗長化・高可用性 | システムを停止させないために機器を二重化する設計。HAクラスタリングやフェイルオーバー構成により、片系統が故障してもサービス継続可能にする |
バックアップ・DR | データのバックアップ取得とオフサイト保管、DR(ディザスタリカバリ)サイトへの切り替え計画など、災害発生時の事業継続に備える設計 |
例えば、Webサーバー・アプリケーションサーバー・データベースサーバーに分離した三層アーキテクチャは典型的な構成例となっています。
また、システム負荷に応じてサーバーを水平方向に増減させるスケールアウトや、複数サーバーにトラフィックを分散するロードバランシングの手法も重要となります。
さらに、障害時にサービスを止めないための冗長構成(クラスタリングやフェイルオーバー)や、災害に備えたバックアップ・ディザスタリカバリ設計の知識も必要です。

4.【業務別】インフラエンジニアに必要な技術
インフラエンジニアの業務内容は、日々の監視・運用から環境の構築・保守、上流の設計・要件定義、さらにはプロジェクト管理まで多岐にわたります。
それぞれのフェーズで求められる技術やスキルも異なるため、業務内容に応じた能力を身に付けておくことが大切です。
- インフラ監視・運用に必要なスキル
- インフラ保守・構築に必要なスキル
- インフラ保守・構築に必要なスキル
- プロジェクト管理に必要なスキル
4-1.インフラ監視・運用に必要なスキル
24時間365日の安定稼働を支えるため、インフラの監視・運用には迅速かつ的確な対応スキルが求められます。
監視ツールからのアラートを確認し、障害の兆候をいち早く察知する能力や、異常が発生した際に原因を特定して影響を最小限に抑えつつ復旧する対応力が重要です。
項目 | 説明 |
---|---|
監視ツールの操作 | ZabbixやNagiosなどインフラ監視システムの設定と運用。メトリクスの監視項目設定や閾値アラートの調整 |
ログ解析 | サーバーやネットワーク機器のログを確認し、障害や性能低下の原因を突き止めるスキル。Syslog、Windowsイベントログ等の読み解き |
障害対応 | 障害発生時の初動対応から原因切り分け、復旧作業までの一連のスキル。関係者へのエスカレーションや影響範囲の特定も含む |
パフォーマンス管理 | CPUやメモリ、ネットワーク帯域などリソース使用状況を監視し、ボトルネックを分析・チューニングする能力 |
バックアップ/リストア | データのバックアップ取得と定期的なリストア検証。災害や誤操作に備え、迅速にデータ復旧できる体制を維持する |
具体的には、NagiosやZabbixなどの監視システムの設定・運用方法、Syslogやイベントログから必要な情報を読み取る力、リソースの使用状況を分析してボトルネックを発見するスキルなどが挙げられます。
また、定期的なバックアップ実行とリストア検証、パッチ適用やジョブ管理といった日常運用作業を確実にこなす能力も欠かせません。

4-2.インフラ保守・構築に必要なスキル
インフラの構築・保守フェーズでは、計画に従って確実にシステムを作り上げ、安定稼働を維持するスキルが求められます。
サーバーやネットワーク機器のセットアップを手順書通りに実施し、設定ミスなく環境を構築できる能力が重要です。
項目 | 説明 |
---|---|
OSセットアップ | 新規サーバーへのOSインストールと基本設定。ディスクパーティション設定やホスト名・IPアドレス設定など初期構築作業 |
ネットワーク機器設定 | スイッチやルータ等の初期設定。インターフェースのIP割当、ルーティング設定、VLAN設定など |
ミドルウェア導入 | Webサーバー、データベースなどアプリケーション基盤ソフトのインストールと設定。設定ファイル編集やサービス起動確認まで |
定期パッチ適用 | OSやミドルウェアのアップデート適用作業。セキュリティパッチやバージョン更新を計画的に実施し、適用後の動作確認まで行う |
ハードウェア保守 | 機器障害時の予備機・部品への交換対応や、経年劣化したサーバーのリプレース作業。メンテナンス計画立案と実施管理 |
例えば、新規サーバーへのOSインストールやネットワークインターフェースの設定、ミドルウェア(WebサーバーやDB)の導入と初期設定などの作業を正確にこなす技術が挙げられます。
また、既存環境の保守においては、定期的なソフトウェアアップデートやパッチ適用、機器故障時の部品交換・リプレース対応、設定変更時の影響範囲確認など、安定運用を継続するための慎重さと確実性が欠かせません。

4-3.インフラ設計・要件定義に必要なスキル
インフラ設計・要件定義の段階では、システム全体を俯瞰して最適な構成を考え出すスキルが必要です。
まず、利用者やアプリケーションの要求を正しく引き出し、それをもとに必要なインフラ要件(性能や容量、冗長性など)を定義する力が求められます。
その上で、要件を満たすためにサーバーやネットワーク機器の台数・スペックを算出し、ネットワークトポロジーやシステム構成図を設計する能力が重要です。
項目 | 説明 |
---|---|
要件ヒアリング | 利用者・関係者からシステムの要件を引き出すこと。性能目標、容量規模、可用性要件、予算制約などを的確に聞き取るヒアリング力 |
キャパシティ計画 | 想定ユーザ数やトラフィックに基づき必要なサーバースペックや回線帯域を算出する能力。将来の拡張性も見据えた余裕ある容量設計 |
インフラ構成設計 | サーバー台数構成、ネットワーク構成、冗長化構成などシステム全体の設計力。構成図を作成し、機器間の関係性や通信経路を明確にする |
機器選定・見積もり | 要件に適合するハードウェアやクラウドサービスを選定し、数量や型番を決定する能力。ベンダーへの見積依頼とコスト比較・調整も含む |
設計書作成 | インフラ基本設計書や提案書をドキュメントとしてまとめるスキル。決定した構成や設定方針を文章と図で明確に示し、関係者と合意形成する |
例えば、予想ユーザ数に基づくCPU・メモリ・ディスク容量の算出、適切な負荷分散方式や冗長化構成の決定、クラウドサービス利用有無の判断などです。
また、機器やクラウドサービスの選定・見積もりを行い、設計書や提案資料にまとめて関係者に説明するスキルも欠かせません。

4-4.プロジェクト管理に必要なスキル
インフラプロジェクトの管理業務では、技術力だけでなくマネジメントスキルが問われます。
プロジェクト全体の計画を立て、期限内に確実に完了させるための進行管理能力や、トラブル発生時に適切に対処するリスク管理能力が不可欠です。
項目 | 説明 |
---|---|
進捗管理 | プロジェクト計画を策定し、タスクの進行状況をモニタリングして遅延を早期に是正するスキル。ガントチャート等を用いた進捗可視化 |
リスク・課題管理 | 想定されるリスクを洗い出し、発生を未然に防ぐ対策を講じる能力。問題発生時には迅速に原因究明と対応策を決定し実行する |
リソース調整 | 人員や予算などプロジェクト資源を最適に配分するスキル。複数部署やベンダーとの調整を図り、必要なリソースを確保する |
品質管理 | 進め方や成果物の品質を担保する力。レビューやテスト計画を実施し、基準を満たしていることを確認するプロセス管理 |
コミュニケーション/報告 | プロジェクト関係者への定期報告や情報共有を適切に行う能力。課題や変更事項を関係部署に伝達し、合意形成するリーダーシップ |
複数の関係者(アプリケーション担当者、ベンダー、ユーザ部門など)との調整を円滑に行い、リソースを適切に配分するスキルも求められます。
また、品質を確保しつつ効率的に作業を進めるため、課題の洗い出しと対策検討、変更要求のコントロールなど、PMBOKなどに沿ったプロジェクト管理知識を備えていることが望ましいです。

5.インフラエンジニアのスキル習得におすすめの資格
インフラエンジニアの場合は、スキル習得のための資格取得がおすすめです。資格を取得する知識が付くだけでなく、市場価値も上がるため、実務と併用して取得するのが望ましいです。
5-1.未経験からの転職におすすめの資格
未経験者がインフラエンジニアへの転職を成功させるためは、ITの基礎知識を証明できる資格を取得するのが有効です。
- ITパスポート
- 基本情報技術者試験
- CCNA(Cisco Certified Network Associate)
- AWSクラウドプラクティショナー
- LPIC-1(Linux Professional Institute Certification Level1)
ITパスポートはビジネスで必要なITの基本事項を広く学ぶ入門資格であり、基本情報技術者試験はプログラミング、ネットワーク、データベースなどの基礎力を示す国家試験です。
さらに、CCNAはCisco製品の初歩的操作や通信プロトコルの基礎を習得するために適しており、AWSクラウドプラクティショナーはクラウドサービスの基本概念を理解する助けになります。
LPIC-1はLinuxサーバー運用に必要な初歩的スキルを証明するため、初学者におすすめです。
5-2.キャリアアップにおすすめの資格
キャリアアップを図るエンジニアにとって、現場での応用力や専門知識を証明する資格は大きな武器となります。
- CCNP(Cisco Certified Network Professional)
- AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト
- LPIC-2/RHCE
- ネットワークスペシャリスト試験
- ITIL®ファンデーション
CCNPはCisco機器の高度な設定やトラブルシューティング能力を裏付け、大規模ネットワークの構築力を示します。
AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイトは、AWS環境下での設計や構築力を評価する資格であり、LPIC-2やRHCEはLinuxサーバーの運用管理能力を中級レベルで示します。
ネットワークスペシャリスト試験は、複雑なネットワーク設計やセキュリティ知識を高い水準で証明でき、ITIL®ファンデーションはサービス運用プロセスの標準化や改善手法を学ぶために役立ちます。

5-3.技術スペシャリストにおすすめの資格
技術スペシャリストとして専門性を極めるためには、最難関レベルの資格が求められます。
- CCIE(Cisco Certified Internetwork Expert)
- 情報処理安全確保支援士
- AWS認定ソリューションアーキテクト プロフェッショナル
- Oracle認定資格(Oracle Master)
CCIEは大規模ネットワークの設計や運用における卓越した技術力を証明でき、情報処理安全確保支援士は高度なセキュリティ対策の知識を裏付けます。
AWS認定ソリューションアーキテクト プロフェッショナルは、複雑なAWS環境の設計力を評価し、Oracle認定資格(Oracle Master)はデータベース管理の深い知見を示すものです。

5-4.マネジメントにおすすめの資格
組織全体を統率しプロジェクトを成功に導くためには、管理能力を客観的に証明する資格が有効です。
- PMP(Project Management Professional)
- プロジェクトマネージャ試験
- ITIL®4 Managing Professional
- ITストラテジスト試験
PMPは世界基準のプロジェクト管理手法を理解し、予算やスケジュール、リスク管理の能力を示す資格です。
プロジェクトマネージャ試験は、大規模プロジェクトの企画から実行までの知識を評価し、実践力を裏付けます。
ITIL®4 Managing Professionalは、ITサービスマネジメントの最適化や運用改善の手法を体系的に学ぶ上位資格であり、ITストラテジスト試験は経営戦略とIT投資計画の立案能力を明確に示すものです。
これらの資格は、マネジメント職として将来的にリーダーシップを発揮するための基盤として有用です。

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6-2.インフラエンジニアの転職成功事例

成功者インタビューより
─転職活動時、何か不安だったことはありましたか?
そうですね、遠方から引っ越すっていうのもあったので、職も変わるし住む場所も変わるしっていうので環境の変化に対してはそれなりに不安はありました。
あとは、完全未経験で新しいところに行くっていうことだったので、どう頑張っていくかみたいな、その頑張り方もちょっとわからない状態だったので、何すればいいのかなとは思ってました。
明確にこれをしたいっていうのがなかったので、内定をもらっても本当にこれでいいのかなみたいな不安もありましたね。
ただ、そういった不安や疑問はキャリアアドバイザーの佐瀬さんに聞くのが一番良い解決策だと思っていたので、とても頼りにしていました(笑)
─インフラエンジニアになろうと思った理由は?
周りにエンジニアをしてる人が多かったっていうのと、元々携帯を扱っていたっていうところでめちゃめちゃ遠いところではなかったので、エンジニアをやりたいなっていう思いはちょっとあったんですよ。
で、実際にユニゾンキャリアの佐瀬さんとお話しして、インフラエンジニアのこととかエンジニアの職種について詳しく説明してもらって、そのうえで選択したって感じですかね。
正直、エンジニアに対して難しそうなイメージはあんまりなかったですね。というか、そもそも具体的にどういうことやってるかが分かんなかったので。
まあキャリアアドバイザーの佐瀬さんとお話してて、エンジニアってやっぱりいいなと思ったことが1番の決め手ですかね!
─何か目標やキャリアパスはありますか?
資格っていうところでいくと、それこそCCNAとかネットワーク系の資格は興味あるので取りたいなっていうのはあります。
今の業務でも、ネットワークについて勉強していればもっと分かっただろうなっていうのがその時にあって…。
インフラエンジニアするんだったら、ネットワークの知識も持ってるに越したことはないと思うので取っておきたいですね。
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