
最終更新日:2025.06.11
【簡単図解】システムエンジニア(SE)とは?仕事内容・年収・なる方法を図解でわかりやすく解説

IT業界を本音で語る「ユニゾンキャリア編集部」の真心です。
本記事のトピックスはこちら!
- システムエンジニアってどんな仕事?
- システムエンジニアになるには何が必要?
- システムエンジニアっておすすめなの?
システムエンジニアはSEという愛称で親しまれていますが、じつは日本特有の言葉で海外には存在しません。※あるけど、工学的な意味合いが強い。
英語でいえば、ソフトウェアエンジニアまたはプログラマーが最も近い意味になります。
そんな日本独自のガラパゴス進化したシステムエンジニアという定義ですが、主にIT業界の中でも情報処理・SIer(SI)業界で使われることが多いのが特徴です。
技術進歩に伴って定義の多様化が発生している点にも注目していただきながら職業の魅力について探っていきます。
記事の要約
本記事ではシステムエンジニアの定義から仕事内容、将来性や年収などの職業的な魅力について語るとともに、目指す方法をスキルや資格に合わせて体系的に解説します。

1.システムエンジニア(SE)とは?どんな仕事?
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システムエンジニア(SE)は、システム開発にあたって要件を整理し、設計から運用までを一貫して担当する職種です。
一言でいえば「ITシステムの設計者であり、開発プロジェクトの司令塔」です。
家づくりに例えるなら、顧客の「こんな家に住みたい」という夢を形にする「建築士」のような存在で、顧客の要望を丁寧にヒアリングし、予算や技術的な制約の中で最高の家を建てるための設計図を描きます。
加えて、大工さん(プログラマー)や内装屋さん(インフラエンジニア)といった専門家たちをまとめ上げ、プロジェクト全体を成功に導く役割を担っています。
システムエンジニアは、「業務を効率化したい」「新しいWebサービスを立ち上げたい」といった企業の課題や要望に対し、解決するためのITシステムを考案し、仕様や構造を「要件定義書」や「設計書」というドキュメントに落とし込みます。
設計図に基づいてプログラマーや関係者がスムーズに開発を進められるよう、プロジェクト全体を見渡し、管理します。
システムエンジニアは、顧客のビジネスと最先端のIT技術を繋ぎ、ITプロジェクトの成功の鍵を握る、創造的でやりがいの大きな仕事です。
2.システムエンジニア(SE)の仕事内容
システム開発は、一般的に「システム開発ライフサイクル(SDLC)」と呼ばれる一連の工程に沿って進められ、この流れのほぼ全ての工程に関わりますが、役割は工程ごとに異なります。
ここでは、代表的な5つの工程を取り上げ、SEの具体的な仕事内容を詳しく見ていきます。

- 要求定義・要件定義
- 基本設計・詳細設計
- 実装・プログラミング
- 単体テスト・結合テスト・総合テスト
- 監視・運用・保守
2-1. 要求定義・要件定義

要件定義は、家づくりで言えば「どんな家を建てたいか」という夢を、実現可能な「設計計画」に落とし込む、プロジェクトの成否を左右する最も重要な工程です。
まずクライアントや実際にシステムを使うユーザーへ丁寧にヒアリングを行い、抱える課題や「こうしたい」という要望(要求)を全て引き出します。次に、現在の業務フローを分析し、どこまでをシステム化すれば最も効果的か、その範囲と目的を明確にします。
しかし、予算や開発期間、技術的な制約から、全ての要望を100%叶えられないことも少なくありません。
専門家として代替案を提示したり、優先順位を整理して妥協点を見出したりする交渉力と調整力が、システムエンジニアの腕の見せ所です。
最終的に合意した内容を、誰が読んでも解釈にブレが生じないよう、機能や性能、そして画面イメージなどを具体的に記した「要件定義書」としてドキュメント化します。
2-2. 基本設計・詳細設計

設計は、要件定義という「計画」を、実際に開発できる「設計図」へと具体化する、創造性と論理性が求められる工程です。
まず「基本設計(外部設計)」では、ユーザーの視点からシステムの全体像を定義します。
画面のレイアウトや操作方法、帳票の見た目など、ユーザーが直接触れる部分(ユーザーインターフェース)を設計し、「このシステムはこんな風に使えます」というシステムの顔を決定。
次に「詳細設計(内部設計)」では、プログラマーの視点から、基本設計で決めた機能をどうやって実現するか、システムの内部構造を細かく設計していきます。「どのデータベースのどのテーブルにデータを保存するか」「どんな順番で処理を動かすか」といった、目に見えない部分の動きを定義します。
この時、セキュリティや将来の拡張性、性能(レスポンス速度など)といった非機能要件も考慮に入れる必要があり、長期的に安定して使えるシステムを作るための深い洞察力が必要です。
2-3. 実装・プログラミング

実装は、詳細設計書に基づき、プログラミング言語を用いてコードを書き、システムに命を吹き込む工程です。
単に設計書通りにコードを書く単純作業ではなく、設計者の意図を正確に汲み取り、将来のメンテナンス性やパフォーマンスまで考慮した、効率的で美しいコードを書き上げることが求められます。
開発現場では、設計書に記載がなかったり、曖昧な表現で判断に迷ったりする場面も頻発します。その際は、自らSEに確認したり、より良い実現方法を提案したりするなど、能動的な姿勢が不可欠です。
プロジェクトによっては、SE自身が実装を担当することもありますが、プログラマーに依頼するケースも多いです。
その場合、SEは進捗を管理し、プログラマーが書いたコードが設計の意図通りか、品質に問題はないかを確認する「コードレビュー」を実施します。
品質を担保し、チーム全体の技術力を底上げするリーダーとしての役割も担うのです。
2-4. 単体テスト・結合テスト・総合テスト

テスト工程は、実装されたプログラムが設計書通りに正しく動作するかを検証し、システムの品質を保証するための作業です。
バグ(不具合)が潜んだままリリースされると、顧客の業務を止めたり、企業の信頼を損なったりする大問題に繋がりかねません。そのため、テストは極めて慎重に行われます。
テスト固定は主に3つの段階に分かれます。
- 単体テスト:各プログラムが仕様通りに動作するか
- 結合テスト:複数のプログラムを連携させて、想定通りに動作するか
- 総合テスト:システム全体を稼働させた際に、機能要件や性能に問題はないか
これらのテストを効率的かつ網羅的に行うため、SEは事前に「テストケース」という詳細な試験項目リストを作成します。
もしバグが見つかれば、その原因を特定してコードを修正し、再度テストを行う地道な作業を繰り返します。テスト工程が、システムの信頼性を確固たるものにするのです。
2-5. 監視・運用・保守

システムのリリースはゴールではなく、ユーザーに価値を提供し続けるための新たなスタートです。
「システム運用・保守」は、稼働中のシステムを安定稼働させ、ビジネスの変化に合わせて成長させていく重要な工程です。
- 監視:システムが正常に動いているかを24時間365日見守り、CPU使用率の急上昇やエラーの発生といった異常の兆候をいち早く検知する役割
- 運用:日々のデータバックアップや定型的なメンテナンス作業を行い、システムの安定稼働を維持
- 保守:ユーザーからの問い合わせ対応、法改正に伴う機能修正、パフォーマンス改善、新たな機能の追加など、システムの価値を維持・向上させるための活動全般
障害発生時には、迅速な原因究明と復旧対応を行うのも保守の重要な仕事です。
システムエンジニアは、ユーザーの声を直接聞きながら、自分が関わったシステムをより良く「育てていく」ことができる、長期的な視点が求められるやりがいのある仕事です。
3.【企業別】システムエンジニアの働き方の特徴
「システムエンジニア」と言っても、働き方や求められる役割は、所属する企業のビジネスモデルによって大きく異なります。
自分はどんな環境で、どのように成長していきたいのか?ここでは代表的な4つの企業タイプを紹介します。
- SESのシステムエンジニア
- SIerのシステムエンジニア
- 自社開発のシステムエンジニア
- 社内SEとして働くシステムエンジニア
3-1.SESのシステムエンジニア
SES(システムエンジニアリングサービス)とは、クライアントのプロジェクトに技術力を提供するサービス形態です。
SES企業に所属するSEは、自社ではなくクライアント先のオフィスに常駐し、そこの一員としてプロジェクトに参加します。
この働き方の最大の魅力は、多様な現場でスキルを磨ける「武者修行」のような経験ができることです。
数ヶ月から数年単位でプロジェクトを渡り歩くため、金融、製造、通信、Webサービスなど、様々な業界のシステム開発に携われます。また、プロジェクトごとに異なる技術や開発手法に触れる機会も多く、短期間で幅広い知識と対応力を身につけることが可能です。
未経験からでも挑戦しやすい求人が多いのも特徴で、IT業界の入り口としてキャリアをスタートさせるには最適な環境の一つです。また、色々な会社の文化に触れ、多くの人脈を築けるのも、SESならではの面白さです。
3-2.SIerのシステムエンジニア
SIer(システムインテグレーター)は、顧客の課題解決のために、システムの企画・設計から開発、運用・保守までを総合的に請け負う企業です。
大手SIerは、官公庁や金融機関、大手メーカーといった社会インフラを支える、巨大でミッションクリティカルなシステムの開発を担っています。
この働き方の魅力は、社会を支える大規模プロジェクトを動かす「指揮者」のような役割を担えることです。
何百人ものエンジニアが関わるプロジェクトをまとめ上げ、数年にわたる開発を経て、社会の基盤となるシステムを世に送り出した時の達成感は計り知れません。また、教育制度や研修が非常に充実しており、体系的な知識とビジネスマナーを学びながら、着実にキャリアを築いていけます。
安定した環境で、大規模プロジェクトの管理手法や、特定の業界に関する深い業務知識を身につけたいと考えている人にとって、魅力的な選択肢です。
3-3.自社開発のシステムエンジニア
自社でWebサービスやソフトウェア、アプリケーションなどを開発・提供している企業で働くSEです。SIerが顧客のシステムを作るのに対し、自社開発は自分たちの「商品」を作ります。
この働き方の最大の魅力は、自分たちのサービスを「当事者」として愛情をもって育てていけることです。
サービスの企画段階からアイデアを出し、開発し、リリース後のユーザーの反応をダイレクトに感じながら、改善を繰り返していきます。「ユーザーにこうすればもっと喜んでもらえるのでは?」という意見がすぐにサービスに反映されることも多く、ものづくりの手触り感を存分に味わえます。
開発スピードが速く、最新の技術を積極的に取り入れる企業が多いため、常に新しい知識を吸収し、エンジニアとして市場価値を高め続けたいという向上心のある人には、最高の環境です。
3-4.社内SEとして働くシステムエンジニア
メーカーや商社、小売業といった、IT業界以外の一般企業の情報システム部門で働くSEです。
会社のビジネスを円滑に進めるための様々な社内システムの開発・運用や、ITインフラの管理、社員からのITに関する問い合わせ対応(ヘルプデスク)などを担います。
この働き方の魅力は、自社の成長をITの力で内側から牽引する「戦略家」になれることです。
現場の社員から「このシステムのおかげで残業が減ったよ」「業務がすごく楽になった」と直接感謝される機会が多く、自分の仕事が会社のビジネスに貢献していることを強く実感できます。また、IT戦略の企画・立案といった上流工程から、実際の運用まで幅広く関われるのも特徴です。
比較的納期が安定しており、ワークライフバランスを重視した働き方がしやすい傾向にあるのも、大きな魅力の一つです。
4.システムエンジニアの平均年収と将来性
キャリアを考える上で、収入と将来性は誰もが気になる重要なポイントです。システムエンジニアは、スキルと経験次第で高い収入を目指せるだけでなく、社会的な需要も高く将来性も明るい、非常に魅力的な職種です。
なお、年収の算出は求人ボックスを参考に行っています。※参照:求人ボックス
4-1.システムエンジニアの平均年収
システムエンジニアの年収は、スキルや経験、担当するプロジェクトの規模によって大きく変動しますが、努力が収入に反映されやすいのが大きな特徴です。
平均年収は605万円ですが、未経験でスタートするシステムエンジニアの場合、300〜400万円程度が相場です。
3年~5年ほど実務経験を積み、一人前のSEとして設計などを任されるようになると、年収は450万円~650万円へと上昇していきます。また、業界や企業規模、担当分野によって変動するものの、経験を積むにつれて上昇します。
例えば、システムエンジニアの上位職種であるITコンサルタントの平均年収は645万円、PMは644万円です。
さらに、チームリーダーやプロジェクトマネジメントを経験したり、クラウドやAI、セキュリティといった専門性の高いスキルを身につけたりすることで、年収800万円~1000万円を超えるハイキャリアのSEも珍しくありません。
システムエンジニアとしてキャリアをスタートし、経験を積みスキルを身に付ければ、キャリアアップと年収アップの両方が実現します。
4-2.システムエンジニアの将来性と需要
結論から言えば、システムエンジニアの将来性は極めて明るいと言えます。その理由は、現代社会がITシステムなしでは成り立たないからです。
現在、あらゆる業界でDX(デジタルトランスフォーメーション)が叫ばれ、企業の競争力を高めるためにITの活用が不可欠となっています。古いシステムを刷新したり、AIやIoTといった最新技術を導入したりする動きはますます加速しており、その設計を担うシステムエンジニアの需要は増え続ける一方です。
経済産業省の調査でも、IT人材は2030年に最大で約79万人不足すると予測されており、SEは社会から強く求められる存在であり続けます。
もちろん、技術の進化は速く、同じスキルだけでは通用しなくなる可能性はあります。
しかし、裏を返せば、新しい技術を学び続ける意欲さえあれば、いつまでも第一線で活躍し続けられるということです。
変化を楽しみ、自らをアップデートし続けられる人にとって、システムエンジニアは、将来の不安なく、長く輝き続けられる最高の仕事の一つと言えます。
5.未経験からの転職でシステムエンジニアはおすすめ?
「やりがいも将来性も分かったけど、本当に未経験から挑戦して大丈夫だろうか?」そんな不安を感じている方も多いかもしれません。
ここでは、SEという仕事のリアルな魅力と大変さ、どんな人がこの仕事で輝けるのかを、より深く掘り下げていきます。
5-1.システムエンジニアのやりがい5選
システムエンジニアという仕事は、決して楽なことばかりではありません。
しかし、それを乗り越えた先には、他では味わえない大きな喜びと達成感が待っています。多くの現役SEが語る、代表的な5つのやりがいをご紹介します。
- 自分の仕事が「形」になる達成感
- 顧客から「ありがとう」と直接感謝される喜び
- 社会を支えているという誇り
- 知的好奇心を満たし続けられる面白さ
- 多様なキャリアを描ける可能性
このように、システムエンジニアのやりがいは、単なるものづくりの楽しさに留まりません。
社会や人々と深く関わり、課題解決を通して自らの成長を実感しながら未来を創造していけること、それこそが最大の魅力と言えます。
5-2.システムエンジニアの大変さ5選
一方で、やりがいが大きい分、乗り越えるべき大変さや責任が伴うのも事実です。
憧れだけで飛び込んで後悔しないよう、ここでは代表的な5つの大変さについて、正直にお伝えします。これらを理解しておくことが、入社後のミスマッチを防ぐ第一歩です。
- 納期前のプレッシャー
- 急な仕様変更への対応
- 板挟みになりがちなコミュニケーション
- 常に学び続ける必要がある
- システム障害時の緊急対応
これらの大変さは、いずれもプロジェクトを成功に導くための責任の裏返しです。
厳しい場面に直面することもありますが、一つ一つの課題をチームで乗り越える経験は、エンジニアとして、一人のビジネスパーソンとして大きく成長させてくれるはずです。
5-3.システムエンジニアがおすすめな人
では、どのような人がシステムエンジニアとして輝けるのでしょうか?
特別な才能が必要なわけではありません。むしろ、日々の仕事に向き合う姿勢や、物事の考え方が重要になります。
以下に挙げる5つのうち、1つでも「得意かも」「好きかも」と思えるものがあれば、SEとしての素質を十分に持っています。
- ものづくりやパズルが好きな人
- 人と話したり、チームで協力したりするのが好きな人
- 知らないことを調べるのが苦にならない、知的好奇心旺盛な人
- 物事を順序立てて、論理的に考えるのが得意な人
- 任されたことを最後までやり遂げる責任感の強い人
上記の内容はもちろん、最初から全てを完璧に兼ね備えている必要はありません。
特に「知的好奇心」と「責任感」は、他のスキルを後から身につけるための強力な武器になります。
「面白そう!」「挑戦してみたい!」などの前向きな気持ちが、未経験からでもSEとして成功するための最も大切な資質です。
6.システムエンジニア(SE)とプログラマー(PG)の違い
IT業界を目指す上で、多くの人が疑問に思うのが「システムエンジニア(SE)とプログラマー(PG)の違い」です。この2つの職種は密接に関わり合っていますが、役割と責任範囲は明確に異なります。
6-1.システムエンジニア(SE)は上流工程がメイン
システムエンジニアは、要件定義や設計などを担当し、プロジェクトの方向性を決める役割が中心の職種です。
主に「上流工程」を担い、クライアントとの打ち合わせや仕様の調整を行い、チームをリードする立場にあります。
全工程を担当するため、実装・プログラミングをする場合もありますが、コードを書くよりも進捗や品質の管理に時間を費やすことが多いです。
実際に私の友人は全工程を担当していましたが、プログラミングはアウトソーシングしていたので、実装では、プログラマーのマネジメントが主な業務だといっていました。
システムエンジニアは、チームやプロジェクトの舵取りを担うため、コミュニケーション能力が欠かせません。
「何を作るのか」を具体化し、プロジェクトの指針を示す上流工程のスペシャリストがシステムエンジニアです。
6-2.プログラマー(PG)は下流工程がメイン
プログラマーは、設計書をもとにコードを書き、動作を確認しながら品質の向上を目指す役割が中心の職種です。
コードを書き、単体テストを担当するため、プログラミング言語やフレームワークの知識を駆使します。単体テストの結果が想定通りではない場合、原因を調査しバグを改修するため、専門スキルを磨きやすいです。
コードに詳しいことから、基本設計の内容を、よりプログラミング言語に近いレベルにまで落とし込んだ詳細設計を担当することもあります。
「どう作るか」を突き詰め、コードの完成度を高める下流工程のエキスパートがプログラマーです。
ただし、エンジニアとプログラマーは明確に分けられておらず、企業や個人の定義に依存しやすい傾向にあります。
そのため、転職を考える際は、ミスマッチを防ぐためにも、各企業のシステムエンジニア・プログラマーの定義を事前に確認することが必要です。
6-3.システムエンジニアとITエンジニアの違い
「ITエンジニア」という言葉もよく耳にしますが、これはどう違うのでしょうか?
結論から言うと、「ITエンジニア」という大きな枠の中に、「システムエンジニア」や「プログラマー」が含まれています。
ITエンジニアは、IT(情報技術)に関わる技術者の総称です。

システムエンジニアやプログラマーの他にも、サーバーやネットワークの構築・運用を専門とする「インフラエンジニア」、WebサイトやWebサービスの開発に特化した「Webエンジニア」、AIの開発を担う「AIエンジニア」など、様々な専門分野を持つエンジニアが存在します。
あなたがIT業界に興味があるなら、システムエンジニアという中心的な役割を理解し、自分の興味がどこにあるのか(インフラ、Web、AIなど)、専門分野を掘り下げていくと、より自分に合ったキャリアが見つけやすくなります。
7.システムエンジニアに向いている人と向いていない人
システムエンジニアは非常にやりがいのある仕事ですが、誰もが活躍できるとは限りません。長く楽しく働き続けるためには、仕事内容と自分の特性が合っているか、客観的に見つめることが大切です。ここでは、どのような人がSEに向いていて、どのような人が苦労しやすいのか、具体的な特徴を挙げていきます。
7-1.システムエンジニアに向いている人の特徴5選
ここでは、多くの活躍するSEに共通する5つの特徴をご紹介します。自分に当てはまるか、ぜひチェックしてみてください。
- コミュニケーションを楽しめる人
- 知的好奇心が旺盛な人
- 論理的に物事を考えるのが得意な人
- 最後までやり遂げる責任感がある人
- 人の役に立つことに喜びを感じる人
システムエンジニアに向いている人の要素を2つに絞るとしたら、「コミュニケーション能力」と「知的好奇心」の2つを挙げます。理由としては、顧客折衝がかなり大きなウエイトを占めるためです。
また、顧客から言われた内容や業界の知識、業務フローといった難しい領域にも臆せず調べられる知的好奇心は絶対的に必要です。
最近では、AIなどが出てきましたが、顧客のニーズをどう引き出すかはシステムエンジニアの力量に左右されるといっても良いです。この2つに自信があれば、間違いなくシステムエンジニアが向いているといっても良いと思います。
7-2.システムエンジニアは向いていない人の特徴5選
一方で、残念ながらシステムエンジニアの仕事内容と相性が良くないタイプの方がいるのも事実です。憧れだけでキャリアを選んで後悔しないためにも、どのような人が苦労しやすいのか、5つの特徴を見ていきます。
- 継続的な学習が苦手な人
- コミュニケーションを避けたい人
- 大雑把で細かいことが気にならない人
- 変化よりも安定を好む人
- 受け身で指示待ちの姿勢の人
もし複数当てはまる場合は、SEの仕事は少し大変に感じてしまうかもしれません。
しかし、これはあくまで傾向です。「コミュニケーションは苦手だけど、論理的思考には自信がある」というように、自分の強みを活かせる場面は必ずありますので、まずは自己分析をしっかり行うことが大切です。
\SE以外の職種も考えたい!/
7-3.こんな人はシステムエンジニアはやめとけ!
「システムエンジニアはやめとけ」という厳しい言葉を、インターネットなどで目にしたことがあるかもしれません。
これは、華やかなイメージと現実のギャップに苦しむ人がいることの裏返しでもあります。
特に、「IT技術そのものに全く興味が持てない」という人は、残念ながらこの仕事で働き続けるのは非常に困難です。
SEの仕事は、常に最新の技術動向を追い、その知識を使って顧客の課題を解決することの連続です。
技術への興味がなければ、日々の学習は苦痛でしかなく、顧客への提案にも熱が入りません。また、トラブル発生時に根気強く原因を追求する探求心も湧きづらいです。
給与や安定性といった条件面だけでこの仕事を選ぶと、必ずどこかで壁にぶつかってしまいます。
逆に言えば、少しでも「ITって面白いな」「新しい技術にワクワクする」という気持ちがあれば、今はスキルがなくても大丈夫です。好奇心は、あらゆる壁を乗り越える最強の武器になります。
8.システムエンジニアに必要なスキル・資格・言語
システムエンジニアの業務に役立つスキルや言語、取得したい資格について解説します。いずれもスキルアップになり、年収アップにも貢献してくれます。
- システムエンジニアに必要なスキル
- システムエンジニア向きのプログラミング言語
- システムエンジニアに必要な資格
8-1. システムエンジニアに必要なスキル
幅広いIT基盤の理解とチームをまとめる能力が、システムエンジニアには必要です。
具体的に必要なスキルは、以下のとおりです。
- 要件定義や設計書などのドキュメント作成能力
- ネットワークやデータベース、セキュリティなどの幅広いIT知識
- クライアントやチームメンバーとのコミュニケーション能力
- プロジェクトの進行を管理するリーダーシップや調整力
システムの知識はもちろんですが、ドキュメント作成力やコミュニケーション能力などのIT以外のスキルも必要です。
関係者一丸となってプロジェクトを成功させるためにも、クライアントやチームメンバーをリードできるスキルが欠かせません。
8-2. システムエンジニア向きのプログラミング言語
上流工程を担当するシステムエンジニアでも、プログラミング言語の基礎知識は必要です。
システムエンジニアが習得すると良いプログラミング言語は、以下のとおりです。
プログラミング言語 | 需要 |
---|---|
Java | 大規模システムや業務系開発で安定した需要 |
C# | WindowsアプリやWebサービスの開発で広く使用 |
JavaScript | フロントエンドのみならず、サーバサイドでも利用可能 |
PHP/Ruby | WebサイトやWebサービスの開発で人気のある言語 |
Python | AI・機械学習の分野や、Webアプリケーションやデータ分析などで活躍 |
必須のプログラミング言語はプロジェクトにより異なるため、事前に確認する必要があります。
特に指定がない場合は、汎用性が高く、文法が分かりやすいPythonがおすすめです。
8-3. システムエンジニアに必要な資格
資格取得の学習を通じて、システムエンジニアに必要な知識を学べます。
具体的な資格は、以下のとおりです。
資格 | 内容 |
---|---|
基本情報技術者試験 | IT基礎知識の証明として評価されやすい |
応用情報技術者試験 | システム開発の管理・技術を幅広く網羅 |
PMP(Project Management Professional) | プロジェクトマネジメントに特化 |
情報処理安全確保支援士(登録セキスペ) | セキュリティ面の専門スキルを証明 |
資格取得は、実力の証明だけではなく実務にも活かせます。
未経験の場合、応用情報技術者試験を取得すると知識が身に付き、スキルを証明できます。
9.システムエンジニア(SE)になるには?
着実にステップを上ることで、未経験からでもSEになることは可能です。ただ、年齢制限もかなりシビアです。そのため、未経験からSEへのキャリアアップを実現するための、現実的で効果的な4つのステップを紹介します。
- プログラミング言語の習得
- 基本情報技術者試験の合格
- システム運用保守・プログラマーへ転職
- システムエンジニアにキャリアアップ
9-1.プログラミング言語の習得
まず全ての土台となるのが、プログラミングの基礎知識です。
設計をするにも、プログラマーと会話をするにも、プログラムがどのように動くのかを理解していなければ話になりません。まずは、前述したJavaやPythonといった需要の高い言語を一つ選び、基礎を徹底的に学ぶことからスタートします。
学習方法としては、オンライン学習サイト(Progate, Udemyなど)や書籍などで独学する方法もありますが、未経験の場合は挫折しやすいため、プログラミングスクールに通うのも1つの手です。
スクールでは、現役エンジニアの講師から直接指導を受けられるだけでなく、共に学ぶ仲間と切磋琢磨したり、ポートフォリオ(自分の作品)制作のサポートを受けられたりするメリットがあります。
しかし、プログラミングスクールにもデメリットがあり、フロントエンドの言語(HTMLやCSS)などを教えている場合はシステムエンジニアとして評価の基準に入らないため、お金をドブに捨てるようなものです。
もし、どんな学習をすればいいのかお悩みの場合は、当社までご相談いただくのが最短です。
\学習内容から詳しく聞きたい…/
9-2.基本情報技術者試験の合格
プログラミング学習と並行して、ぜひ挑戦したいのが「基本情報技術者試験」の合格です。
基本情報技術者試験の学習を通して、プログラミングだけでなく、コンピューターの仕組み、データベース、ネットワーク、セキュリティ、プロジェクトマネジメントといった、SEに必要なIT知識の全体像を体系的に学ぶことができます。
断片的な知識ではなく、体系的な知識を身につけることで、一つ一つの技術がシステム全体の中でどのような役割を果たしているのかを理解できるようになります。
この「全体を見渡す視点」こそが、SEにとって非常に重要な資質です。
転職活動においても、基本情報技術者試験を持っていることは「ITの基礎知識を体系的に理解している」という客観的な証明となり、学習意欲の高さを示す強力な武器になります。
9-3.システム運用保守・プログラマーへ転職
知識をインプットしたら、次はいよいよ実務経験を積むステップです。
しかし、未経験からいきなり上流工程を担うSEとして採用されるのは、非常にハードルが高いのが現実です。そこで目指すべきは、まずはIT業界に入り、エンジニアとしての第一歩を踏み出すことです。
具体的な職種としては、システムの安定稼働を支える「運用・保守エンジニア」や、設計書通りにコードを書く「プログラマー」が挙げられます。
これらの職種は、未経験者向けの求人が比較的多く、実務を通してITの現場感覚を養うのに最適です。
ここで数年間、システムの仕組みを学んだり、プログラミングスキルを磨いたりした経験が、その後のSEとしてのキャリアアップできます。まずは現場で信頼を積み重ねることが大切です。
\SEのキャリアプランを知りたい/
9-4.システムエンジニアにキャリアアップ
運用・保守やプログラマーとして2~3年の実務経験を積むと、いよいよシステムエンジニアへのキャリアアップが現実的な選択肢となります。
システムがどのように作られ、どのように動いているのかを現場で理解したあなたには、机上の空論ではない、地に足のついた設計ができる素地ができています。
キャリアアップの方法は、現在勤めている会社でSEのポジションに異動希望を出すか、これまでの経験を武器に、SEのポジションで転職活動を行うかの2パターンが考えられます。
プログラマー経験のあるSE候補者は非常に需要が高く、より良い条件の企業へステップアップすることも十分に可能なため、転職のほうがメリットが大きいことが多いです。
これまでの経験で培った知識とスキルを存分にアピールし、憧れのシステムエンジニアとしてのキャリアをスタートさせてください。
10.システムエンジニアのキャリアパス
システムエンジニアになることはゴールではありません。むしろ、それは多様なキャリアの可能性に満ちた、新たなスタート地点です。SEとして培った経験とスキルは、様々な専門職へと発展させることができます。
ここでは、システムエンジニアの先に広がる5つのキャリアパスを紹介します。
- プロジェクトマネージャー(PM)
- プロジェクトマネジメントオフィサー(PMO)
- プロダクトマネージャー(PdM)
- ITコンサルタント
- 技術系スペシャリスト
10-1.プロジェクトマネージャー(PM)
プロジェクトマネージャー(PM)は、システムエンジニアのキャリアパスとして最も代表的な存在です。SEがプロジェクトの「設計」を担うのに対し、PMは「プロジェクト全体の最高責任者」として、成功の全責任を負います。
具体的な仕事は、プロジェクトの計画立案から始まり、予算の管理、スケジュールの策定、必要な人員の確保、そして品質の担保(QCD管理)まで多岐にわたります。
開発チームのメンバーをまとめ上げ、モチベーションを高め、クライアントとの高度な交渉を行うなど、技術力以上にリーダーシップやマネジメント能力が必要です。
プレッシャーは大きいですが、巨大なプロジェクトを成功に導き、チーム全員で喜びを分かち合う瞬間の感動は、PMだけが味わえる特権です。
チームを率いて大きなことを成し遂げたい、という想いを持つ人にとって、目指すべきキャリアの1つです。
10-2.プロジェクトマネジメントオフィサー(PMO)
プロジェクトマネジメントオフィサー(PMO)は、個別のプロジェクトを直接率いるPMとは異なり、組織全体の複数のプロジェクトが円滑に進むように支援・管理する、いわば「PMを支える参謀」のような存在です。
PMOは、組織内のプロジェクト管理手法の標準化、リソース(人材や予算)の最適配分、複数プロジェクト間の進捗状況の可視化と課題の分析などを行います。
個々のプロジェクトの現場から一歩引いた、より高い視点から組織全体の生産性向上に貢献します。
PMのように直接的なプレッシャーは少ないですが、組織全体の状況を俯瞰し、最適な仕組みを考える戦略的な思考力が必要です。
一つのプロジェクトに深く関わるよりも、組織全体の仕組みづくりや改善に興味がある人に向いているキャリアです。
10-3.プロダクトマネージャー(PdM)
プロダクトマネージャー(PdM)は、特にWebサービスやソフトウェアなどの「プロダクト(製品)」を持つ企業において、非常に重要な役割を担います。「何を、なぜ作るのか」を決定する、「プロダクトの最高責任者」です。
SEが「どう作るか(How)」に責任を持つのに対し、PdMは市場のニーズやビジネス的な目標(KGI/KPI)を分析し、「プロダクトが事業として成功するか(Why)」に責任を持ちます。
エンジニアだけでなく、デザイナー、マーケター、営業など、様々な職種のメンバーと連携し、プロダクトのコンセプト策定からリリース、その後の改善まで全ての意思決定に関わります。
技術的な知見と、鋭いビジネス感覚の両方が求められる難しい仕事ですが、自分の手でプロダクトを生み出し、育て、世の中に大きなインパクトを与えることができる、非常にクリエイティブでやりがいのあるキャリアです。

10-4.ITコンサルタント
ITコンサルタントは、SEよりもさらに上流の「経営課題の解決」から関わる仕事です。企業の経営者層に対して、ITを武器とした経営戦略の立案や、業務改革の提案、そしてその実行までを支援します。
例えば、「売上を30%向上させたい」という経営課題に対し、現状の業務プロセスを分析し、「AIを活用した需要予測システムを導入し、マーケティングを高度化しましょう」といった具体的なIT戦略を提案します。
システム開発の知識はもちろん、財務、会計、マーケティングといった幅広いビジネス知識と、クライアントの経営トップと対等に渡り合える高い論理的思考力、プレゼンテーション能力が不可欠です。
技術力で企業のビジネスそのものを変革したい、より経営に近い立場で仕事をしたいという野心を持つ人にとって、挑戦しがいのあるキャリアです。

10-5.技術系スペシャリスト
マネジメントの道に進むのではなく、生涯一人のエンジニアとして技術を極めたい、という人のためのキャリアパスです。
技術系スペシャリストは、特定の技術分野において、組織内で右に出る者はいないと言われるほどの深い知識とスキルを持ち、専門性でプロジェクトの技術的な課題を解決に導きます。
例えば、システム全体の設計思想や構造を司る「ITアーキテクト」、データベースのパフォーマンスチューニングを極めた「データベーススペシャリスト」、巧妙化するサイバー攻撃からシステムを守る「セキュリティスペシャリスト」、クラウド技術を最大限に活用したインフラを設計する「クラウドアーキテクト」など、その道は多岐にわたります。
常に最新技術を追い求め、誰にも真似できない技術力でチームに貢献することに喜びを感じる人にとって、最高のキャリアと言えます。
11.システムエンジニアの転職はユニゾンキャリア
ユニゾンキャリアでは、ITエンジニア専門の転職支援サービスを行っています。
「IT業界に進みたいけど、正直よくわかってないから教えて欲しい」「まだIT業界に進むか迷っている」といったご相談から受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
11-1. ユニゾンキャリアのサービス特徴
ここまで本記事を読んでいただきありがとうございます。
システムエンジニアはコミュニケーションが得意ならチャンスがあります!
実際に私の友人は「システムエンジニア=プログラミングをする仕事、だと思ってたけど、プログラミングよりも、ドキュメントを作ってる時間のほうが長い」と笑っていました。
今はITの知識が不十分でも「チームワークを重視して働きたい」「人と話すのが好き」という方に向いています。
知識やスキルは、資格の取得や実務経験を通じて身に付くので、心配しすぎる必要はありません。
それよりも、システムエンジニアを目指したい気持ちがあれば、できるだけ若いうちに挑戦することをおすすめします。
口コミ評価
IT業界に精通している専任のアドバイザーが、システムエンジニアとしてのキャリア形成や企業選びをサポートします。
おかげさまでお客様からご支持いただき、Googleの口コミ件数400件を突破、総合評価★4.8を獲得!
ご相談や入社後のサポートまで「完全無料」でご利用できますので、お気軽にお問い合わせください。
\ご相談から内定まで完全無料!/
11-2. システムエンジニアの転職成功事例

成功者インタビューより
転職しようと思ったきっかけは何ですか?
手に職をつけたいと思ったのがきっかけです。
新卒でホテルの営業をしていたんですが、基本給が変わらずインセンティブ中心の給料体系だったので、給与が安定しなかったんです…。
将来を考えた時に、専門性を身に付けて長く働きたいと思うようになりました。
「手に職がつく仕事に何があるのか」を考えていた時に、IT業界の働き方を知ってエンジニアに転職しようと思いました。
転職活動で不安だったことは何ですか?
未経験からエンジニアとして受け入れてくれる企業があるのか不安でした。
正直「未経験」という言葉の定義がわからなかったんです…!
どの求人も「未経験歓迎」とあっても、企業が求めている「未経験」はIT知識がある人で、プログラミング経験が少しある人なんじゃないかと思うと、自信が持てなくて…。
自分が未経験として、内定がもらえるかどうか分からなくて不安でした。
ユニゾンキャリアのサポートで特に良かった点はなんですか?
IT業界について教えてもらったことですね。
担当キャリアアドバイザーの佐瀬さんがIT業界について教えてくれたので、面接で「エンジニアの種類」「システム開発の流れ」などについて質問があっても話せるようになりました。
採用担当の方にも「未経験なのにそこまで理解してるんですね」と評価してもらいました…!
働きながら転職活動をして、約1か月でシステムエンジニアに転職できた方もいます。
「システムエンジニアに興味がある」という方は、まずは一度当社にご相談ください。