
最終更新日:2025.07.04
取得すべき資格はこれだ!CCNAとLPIC、本当に必要なのはどっち?

本記事のトピックはこちら!
- CCNAとLPICどっちを取得すべきか分からない….
- CCNAとLPICはどう違うの?
- CCNAとLPICそれぞれのメリットは?
CCNAやLPICの取得を目指している、または興味をもっているそこのあなた!
CCNAとLPICはそれぞれ難易度やニーズの高さに違いがあります。
それぞれの特徴やメリットを知らないまま勉強を始めるのはなかなか気が乗りませんよね…。
まずは皆さんが抱えている「CCNAとLPICどっちを取得すべき?」というお悩みに回答していきます。
記事の要約
本記事では、元エンジニアがCCNAとLPICのどちらを取得するべきか、メリットを比較しながら解説していきます。

1.CCNAとLPICどっちを取得すべき?
CCNAとLPICどちら取得するべきなのか、この結論に関して言えば、「両方取得すべき」です。しかし、案件などを考えると順番としてはCCNAからLPICを取得する流れがベストです。
なぜ、そう言えるのか見ていきます。
1-1.未経験ならCCNAとLPIC取得はCCNAが優先
インフラエンジニアを目指すなら、CCNAとLPICはどちらも最終的に取得を目指すべき価値のある資格です。
その理由は、両者がカバーする技術領域が異なり、現代のITインフラにおいて相互に不可欠な知識だからです。
CCNAは、シスコシステムズ社の製品を中心に、ルーターやスイッチを用いたネットワークの構築・運用スキルを証明します。一方のLPICは、Webサーバーなどで圧倒的なシェアを誇るOS「Linux」の操作やシステム管理能力を証明する資格です。
Webサイトにアクセスする際、ユーザーのリクエストは必ずネットワークを経由してサーバーに届きます。
このように、サーバーとネットワークは密接に連携して初めて機能するため、片方の知識だけではシステム全体を理解し、トラブルの原因を特定することが難しくなります。
両方の知識を持つことで、対応できる業務の幅が格段に広がり、市場価値の高いエンジニアへと成長が可能です。
ただ、ネットワークがすべての入り口になることと、案件数の割合から考えてCCNAを先に取得することに一定メリットがあります。

1-2.CCNAとLPICのニーズの高さ
CCNAとLPICはどちらも取得するべき資格ですが、ニーズの高さを比較してみると、CCNAの方がLPICよりニーズが高いことが分かります。

上記のグラフは、大手求人サイト5社でのネットワークエンジニアと、サーバーエンジニアの求人数を比較したものです。
この背景には、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進やクラウド化の加速があります。
社内システムとクラウドサービスを安全かつ効率的に接続するためのネットワーク技術の重要性が増しており、専門知識を持つエンジニアの需要が高まっているのです。
しかし、LPICの価値が低いわけでは決してありません。
世の中のWebサービスやアプリケーションの多くはLinuxサーバー上で稼働しており、構築・運用スキルを証明するLPICは、サーバーエンジニアやクラウドエンジニアにとって必須の資格と言えます。
結論として、求人数の多さではCCNAに軍配が上がりますが、どちらの資格もIT業界で高く評価されています。
そのため、CCNAを取得してLPICを取るというのが、窓口を広げるという意味でも有利です。

1-3.CCNAとLPICの難易度比較
CCNAとLPICのどちらが難しいかは、個人の経験によって感じ方が異なるため一概には言えませんが、客観的な指標を見るとCCNAの方がやや難易度が高いと考えられます。
CCNA | LPIC | |
---|---|---|
合格率 | 20~30% | 45~55% |
さらに、CCNAとLPICを取得するのに必要な勉強時間は以下の通りです。
また、一般的に、初心者が合格までに必要とされる勉強時間は、LPICが約150時間なのに対し、CCNAは約180時間と、より多くの時間を要する傾向があります。
CCNA | LPIC | |
---|---|---|
初心者 | 約180時間 | 約150時間 |
基礎知識のある人 | 約100~140時間 | 約100時間 |
この差は、試験内容の違いに起因します。
LPICはコマンドや設定など暗記すべき項目が多い一方、CCNAは知識問題に加えて、実務を想定したネットワーク機器のシミュレーション問題が出題されます。このシミュレーション問題は、単に知識を覚えているだけでは解けず、実践的な理解度が問われるため、難易度を押し上げる一因です。
難易度の差はありますが、それ以上に得られるメリットは大きいため、挑戦する価値は非常に高いと言えます。
もし、現在片方でも資格を持っていれば、年収を挙げられる可能性があるので、まずは当社までご相談いただけると幸いです。
2.CCNAとLPICの違い
CCNAはネットワークの登竜門的な資格であるのに対して、LPICはサーバーの登竜門的な資格です。両者の違いをより詳しく理解するために、概要を見ていきます。
2-1.CCNAとは
CCNA(Cisco Certified Network Associate)とは、ネットワーク機器で世界トップクラスのシェアを誇るシスコシステムズ社が主催する、ネットワーク技術者の技能を認定する国際資格です。
世界中の多くの企業でシスコ社のルーターやスイッチが導入されているため、CCNAを取得していることは、ネットワーク業界の標準的な製品を扱う実践的スキルを持つことの強力な証明となります。
試験では、ネットワークの基礎理論はもちろん、IPアドレスの設定、ルーティングやスイッチングといった通信の仕組み、さらにはワイヤレス接続やセキュリティの基本、ネットワーク運用の自動化に至るまで、現代のエンジニアに求められる幅広い知識が問われます。
シスコの認定資格は5つのレベルに分かれており、CCNAはその中で下から2番目の「アソシエイト」レベルに位置付けられています。
ネットワーク技術の土台を体系的に学べる内容であることから、ITインフラ業界を目指す未経験者や若手エンジニアにとっての「登竜門」として、世界中で広く認知されている定番の資格です。
2-2.LPICとは
LPIC(Linux Professional Institute Certification)とは、カナダに本部を置く特定非営利法人LPI(Linux Professional Institute)が実施する、Linux技術者のスキルを認定する国際的な資格です。
LPICの最大の特徴は、特定企業(ベンダー)に依存しない「中立的な資格」である点です。
そのため、UbuntuやCentOSといった特定のLinuxディストリビューションに偏ることなく、あらゆる環境で通用する普遍的な知識と操作スキルを証明できます。
現代のITインフラ、特にWebサーバーやクラウド環境ではLinuxが標準OSとして広く利用されており、管理技術はエンジニアにとって必須のスキルです。
LPICは3つのレベル(LPIC-1, LPIC-2, LPIC-3)で構成されており、下位レベルから順に取得していく必要があります。

最初の関門であるLPIC-1の認定を受けるには、「101試験」と「102試験」の2つの試験に合格する必要があり、両方取得するとLinuxの基本的なシステム管理ができることを包括的に証明します。
3.CCNAとLPIC取得のための勉強方法
CCNAとLPIC取得のための勉強方法と参考書をご紹介します。
3-1.CCNAの効率の良い勉強方法
CCNAの学習を効率的に進める上で最も重要なのは、ネットワークシミュレータを積極的に活用することです。
高価な実機(ルーターやスイッチ)を購入しなくても、「Cisco Packet Tracer」などの無料ソフトを使えば、PC上でネットワークの構築や設定を自由に試せます。これにより、実践的なスキルをコストをかけずに身につけることが可能です。
具体的には以下のような順番で進めて行くのが良いです。
- 参考書と学習サイトで独学
- 動画教材をプラスして学習効率を上げる
- ITスクールで集中的に学ぶ
※Cisco Packet Tracerのインストール方法はコチラ ⇒Cisco Packet Tracer のインストールと使い方
● 参考書と学習サイトで独学
最も標準的な勉強法は、市販の参考書で試験範囲の知識を体系的にインプットし、Web上の学習サイトで問題演習を繰り返す方法です。
まず参考書を読み通して全体像を把握し、その後、学習サイト(例: Ping-t)の問題を解いて知識の定着度を確認します。
このインプットとアウトプットのサイクルを何度も繰り返すことで、理解が曖昧な部分を特定し、効率的に弱点を潰していくことができます。
特にCCNAでは、ネットワークシミュレータを使い、参考書で学んだIPアドレスの設定やルーティングなどを実際に自分の手で試してみることが、深い理解に繋がります。
学習の具体的な目標として、主要な学習サイトの問題で常に正答率85%以上を維持できる状態を目指します。このレベルに達すれば、合格は目前です。
● 参考書に動画教材をプラスして学習効率を上げる
参考書でのテキスト学習に動画教材を組み合わせることで、学習効率を飛躍的に高めることができます。
ネットワークの仕組みやコマンド操作といった抽象的な概念は、文字だけではイメージしにくいことがありますが、動画なら視覚的に動きを確認できるため、直感的な理解が可能です。
「まず動画で全体像を掴んでから参考書で深く学ぶ」「参考書で分からなかった部分を動画で補う」など、自分に合ったスタイルで活用できます。
また、スマートフォンやPCがあれば通勤中などのスキマ時間も有効活用できるのが大きなメリットです。
プラットフォームによっては講師への質問機能が備わっていることもあり、独学の弱点を補ってくれます。テキストと映像、両方からアプローチすることで記憶に定着しやすくなり、合格への道を大きくショートカットできます。
● ITスクールで集中的に学ぶ
独学でのモチベーション維持や、不明点の解消に不安を感じるなら、ITスクールの利用が非常に有効な選択肢となります。
スクールの最大のメリットは、IT知識が豊富な講師にその場で直接質問できる環境です。
複雑な概念やシミュレータの操作でつまずいても、すぐに解決できるため、学習がスムーズに進みます。また、合格に向けたカリキュラムとスケジュールが組まれているため、自己管理が苦手な人でも挫折しにくいのが特徴です。
一方で、独学に比べて費用が高額になる点や、通学の場合は時間や場所が制約される点がデメリットとして挙げられます。
近年はオンライン完結型や無料のスクールも増えているため、費用だけでなく、サポート体制やカリキュラム内容をしっかり比較検討し、自分の目標やライフスタイルに合ったスクールを選んでください。
※金額と受講期間はCCNA取得を目指せるコースの数字です。
企業名 | 金額 | 受講期間 |
---|---|---|
ユニゾンカレッジ | 完全無料 | 定めなし |
KENスクール | 約238,700円~ | 70時間/6ヶ月~ |
ネットビジョンアカデミー | 約150,000円~ | 160時間/1ヶ月 |
ソフトキャンパス | 約316,800円~ | 50コマ/4ヶ月~ |
Winスクール | 約265,100円~ | 42時間/4ヶ月~ |
リナックスアカデミー | 約175,000円~ | 40時間/約2週間~ |
ユニゾンキャリアでは、学習のサポートから転職支援を行っていますので、気になった方はぜひ一度、自分の市場価値の判別と合わせてご相談ください。
\ご相談から内定まで完全無料!/
3-2.LPICの効率の良い勉強方法
LPICの学習において最も重要なのは、参考書を読むだけでなく「実際にLinux環境に触れながら学ぶ」ことです。
LPICは覚えるべきコマンドや設定ファイルの名前が多いですが、これらを丸暗記しようとすると挫折しやすくなります。
自分のPCに「VirtualBox」などを使って仮想環境を構築し、Linuxをインストールして、実際にコマンドを打ち込み、結果やエラーを自分の目で確認するなど、実践的なアプローチが、記憶を定着させ「使える知識」にするための最短ルートです。
- 参考書と学習サイトで独学(Linux環境構築が鍵)
- 動画教材をプラスして学習効率を上げる
- ITスクールで集中的に学ぶ
● 参考書と学習サイトで独学(Linux環境構築が鍵)
LPICの独学は、参考書でのインプットと学習サイトでのアウトプットに加え、「Linux環境での実践」を組み合わせることが成功の鍵です。
学習を始める前に、まずは自分のPCに仮想環境を構築し、CentOSやUbuntuなどのLinuxをインストールしてみてください。
参考書によっては、設定済みの仮想マシンデータが提供されているものもあり、活用するとスムーズです。
学習の進め方としては、参考書で新しいコマンドや設定方法を学んだら、すぐに自分のLinux環境で実行してみる、というサイクルを徹底します。
地道な繰り返しですが、単なる暗記ではない本質的な理解に繋がります。知識の定着度を確認するため、学習サイト(例: Ping-t)を活用し、正答率70%以上を安定して取れる状態を目標に演習を重ねます。
おすすめの教材
- インプット→Linux教科書 LPICレベル1 Version5.0対応
- アウトプット→Ping-t
● 動画教材をプラスして学習効率を上げる
コマンドライン操作が中心となるLPICの学習において、動画教材の活用は非常に効果的です。
Linuxのインストールや初期設定といった環境構築の手順、複雑なコマンドのオプションや実行結果の流れ、サーバー設定の具体的な様子などを映像で確認できるため、初学者でも直感的に理解しやすくなります。
参考書を読みながら同じ操作を動画で追体験したり、動画で学んだことを自分のPCで試したりと、テキスト学習と実践学習の間のギャップを埋める橋渡し役として最適です。
CCNAと同様にスキマ時間を有効活用できる利便性や、プラットフォームによっては質問できるサポート体制も魅力です。
文字情報だけでは掴みきれない「実際の操作感」を補う上で、動画教材の併用は学習効率を大きく向上させてくれます。
おすすめの教材
- インプット→Linux教科書 LPICレベル1 Version5.0対応、Udemy
- アウトプット→Ping-t
● ITスクールで集中的に学ぶ
独学でのLinux環境構築や、数多くのコマンド学習に不安を感じる場合、ITスクールは心強い選択肢となります。
最大のメリットは、経験豊富な講師のサポートを受けられる点です。
環境構築でつまずいた時や、パーミッションなどの複雑な概念が理解できない時も、直接質問して即座に解決できます。また、LPIC合格に特化したカリキュラムに沿って学習を進めるため、効率良く、かつ挫折することなく勉強を続けやすい環境が整っています。
ただし、独学に比べて費用が高くなることや、通学が必要な場合は時間や場所が制約されるといったデメリットも考慮しなければなりません。
LPICのどのレベルまで対応しているか、実機演習の時間は十分か、サポート体制はどうかなどを総合的に比較し、自分の目的に合ったスクールを慎重に選ぶのがおすすめです。
※金額と受講期間はLPIC取得を目指せるコースの数字です。
企業名 | 金額 | 受講期間 |
---|---|---|
ユニゾンカレッジ | 完全無料 | 定めなし |
KENスクール | 約187,000円~ | 50時間/3ヶ月~ |
ソフトキャンパス | 約552,200円~ | 85コマ/6ヶ月~ |
Winスクール | 約186,000円~ | 27時間/3ヶ月~ |
リナックスアカデミー | 約90,000円~ | 15時間 |
学習環境・カリキュラムの内容・資格の種類などを比較し、何を優先したいかによって通うスクールを選んでください。
4.CCNA・LPIC取得後の仕事内容とキャリアパス
CCNA・LPICの取得に合わせてどのように仕事内容とキャリアが変化するのか見ていきます。具体的に以下の3つのパターンで紹介します。
- CCNA取得後の仕事内容の変化
- LPIC取得後の仕事内容の変化
- CCNA・LPIC両方取得後の仕事内容の変化
4-1.CCNA取得後の仕事内容の変化
CCNAを取得すると、ネットワーク技術の基礎知識と学習意欲を客観的に証明できるため、未経験からインフラエンジニアとしてのキャリアをスタートさせるための強力なパスポートとなります。
資格がない状態では応募が難しい専門的な職種への道が拓け、特にネットワークの運用・保守といった実務案件に関われる可能性が格段に高まります。
● CCNA取得後に関われる案件の変化
CCNA取得は、関われる案件の「質」と「幅」が大きく変わります。
資格取得前は、経験不問のITヘルプデスクやPCのキッティング(初期設定)といった、インフラのコア技術に直接触れる機会が少ない案件が中心となりがちです。
しかし、CCNAを取得することで、「ネットワークの基礎知識を持つ人材」として、ITインフラの中核業務への扉が開かれます。
具体的には、データセンターや企業のネットワークオペレーションセンター(NOC)における「ネットワーク監視・運用」の案件が主な案件となります。
ここでは24時間365日稼働するネットワークの安定性を守る重要な役割を担います。
また、経験豊富なエンジニアの指導のもと、小規模なオフィスLANの構築補助や、ルーター・スイッチの設置・設定作業といった、より実践的な「構築」フェーズの初期段階に関われるチャンスも生まれてきます。
● CCNA取得を活かせる業務内容
CCNAで得た知識は、インフラエンジニアの業務、特にネットワーク領域の下流工程で直接的に活かされます。
代表的な業務は「運用・監視」と「保守」です。運用・監視業務では、監視ツールが発するアラートの原因を調査し、障害の一次切り分けを行います。
例えば、PingやTracerouteといった基本的なコマンドを使い、通信経路のどこに問題があるのかを特定します。
保守業務では、手順書に基づいてネットワーク機器の設定を一部変更したり、セキュリティ強化のためにOSのバージョンアップ作業を補助したりします。また、障害が発生した機器の交換作業なども担当します。
これらの実務を通じて、CCNAで学んだVLAN、STP、ルーティングプロトコルといった知識が、実際のネットワーク環境でどのように機能しているのかを体感的に理解していくことができます。
なお、ネットワークエンジニアとして必要なスキルは以下の記事を参考にしてください。
● CCNA取得後のキャリアパス(工程)
CCNA取得は、ネットワークエンジニアとして「下流工程から上流工程へ」とステップアップしていくキャリアパスの出発点です。
フェーズ | 年数目安 | 主な業務内容 | 習得できるスキル・経験 |
---|---|---|---|
運用・保守 | 1年目〜2年目 | ネットワーク機器の監視 障害検知・ログ分析 エスカレーション対応 | トラブルシューティング力 障害対応の基礎 ネットワーク構成の理解 |
保守・構築 | 2年目〜4年目 | 詳細設計書に従った設定・接続作業 ルーター・スイッチの設定・導入 検証作業 | 構築手順の理解と実行 Cisco機器設定スキル(CLI) ネットワーク検証ノウハウ |
設計・構築 | 3年目〜5年目 | 顧客要望のヒアリング 詳細設計の作成 実構築のリーダー テスト計画 | 要件定義力・設計力 コミュニケーション能力 ベンダー調整 |
基本設計・要件定義 | 5年目〜以降 | システム全体設計 要件定義・提案書作成 プロジェクト管理 | 顧客折衝力 ITインフラ全体の理解 提案スキル・リーダーシップ |
将来的には、技術を極めてネットワークのスペシャリストやアーキテクトになる道、あるいはプロジェクト全体を管理するマネージャーへの道が拓けます。
CCNAを取得しても仕事内容や振られる案件が変わらないケースは転職をおすすめします。
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4-2.LPIC取得後の仕事内容の変化
LPIC、特にLPIC-1の取得は、サーバーインフラの基盤となるLinux OSの操作・管理スキルを証明するものです。これにより、サーバーエンジニアとしての実務の未経験者であっても、サーバーの技術案件に挑戦する資格を得られます。
● LPIC取得後に関われる案件の変化
LPICを取得すると、サーバーエンジニアとしてのキャリアの道が具体的に見えてきます。資格がない場合、サーバーに直接触れる業務は難しく、応募できる案件は限定的です。
しかし、LPICレベル1を取得することで、Linuxの基礎スキルを持つ人材として、サーバー関連の案件が見えてきます。
特に、Webホスティング会社やデータセンター、自社でWebサービスを展開する企業のインフラ部門などが募集する「サーバー監視・運用」の求人です。
ここでは、多数のLinuxサーバーの正常性を確認し、リソース使用状況を監視する業務を担当します。
また、手順書に基づいたユーザーアカウントの管理や、簡単なシェルスクリプトの修正、アプリケーションのテスト環境構築補助など、サーバーの管理・運用に直結する多様なタスクに関われる機会が増えます。
● LPIC取得を活かせる業務内容
LPICで習得したLinuxの知識は、サーバーエンジニアの幅広い業務で基盤となります。
特に「運用・監視」と「保守」のフェーズで即戦力として活かせます。
運用・監視業務では、サーバーのCPU、メモリ、ディスク使用率といったリソースを監視し、パフォーマンスの低下や異常の予兆を検知します。
また、システムのログファイルを定期的に確認し、エラーの原因を調査するのも重要な役割です。
保守業務では、yumやaptといったパッケージ管理コマンドを使い、OSやミドルウェアにセキュリティパッチを適用したり、アップデートを行ったりします。
これらの業務を通じて、LPICの試験勉強で学んだファイルシステムの構造、パーミッションの概念、各種コマンドのオプションといった知識が、サーバーを安定稼働させるために不可欠であることを実感できると思います。
なお、サーバーエンジニアに必要なスキルは以下の記事を参考にしてください。
● LPIC取得後のキャリアパス(工程)
LPIC取得後のキャリアパスもCCNA取得後と大きくは変わりませんが、扱う案件としてサーバー側も増えます。
フェーズ | 年数目安 | 主な業務内容 | 習得できるスキル・経験 |
---|---|---|---|
運用・保守 | 1年目〜2年目 | Linuxサーバーの監視(Zabbix等) 障害の一次対応 メンテナンス作業(ログ確認・再起動など) | Linux基本コマンドの運用 サービスの稼働管理 障害時の初動対応、構成の理解 |
構築 | 2年目〜4年目 | OSインストール(RedHat, Ubuntuなど) Web・DB・メール等の各種サーバー構築 検証環境の構築 | Apache/Nginx、MySQL/PostgreSQLの構築 ユーザー管理、cron、権限設定 スクリプト自動化の基礎 |
設計 | 3年目〜5年目 | サーバー構成の要件定義・設計 可用性・拡張性・セキュリティ設計 OSやミドルウェアの選定 | インフラ設計力(高負荷/冗長化) 顧客要件に基づく提案力 セキュリティベストプラクティス |
将来的には、データベースやクラウド、セキュリティなどの専門性を深め、インフラスペシャリストやアーキテクトを目指すことになります。
実務的なサーバー案件を扱うならできればLPIC-2などの資格も取得していきたいところです。
\あれ?思ったよりキャリアが…/
4-3.CCNA・LPIC両方取得後の仕事内容の変化
CCNAとLPICの両方を取得している人材は、ネットワークとサーバーというインフラの二大要素の基礎知識を併せ持つ、市場価値の高いエンジニアと見なされます。
これにより、どちらか一方の資格を持つ場合と比べて、関われる仕事の幅と深さが格段に広がります。
● CCNA・LPIC両方取得後に関われる案件の変化
CCNAとLPICを両方取得していると、単体資格の保有者とは一線を画し、「インフラ全体を見れるエンジニア」としてのポテンシャルを評価されます。
これにより、応募できる案件の選択肢が大幅に増加します。
特に近年需要が急増しているAWS、Azure、GCPといったパブリッククラウド環境のインフラ構築・運用案件では、VPCなどの仮想ネットワーク知識(CCNA領域)と、EC2などの仮想サーバー知識(LPIC領域)の両方が必須となるため、まさにうってつけの人材です。
また、障害発生時に問題の切り分けをスムーズに行える人材として、SRE(Site Reliability Engineering)チームや、技術レベルの高いMSP(マネージドサービスプロバイダ)の案件でも重宝されます。
CCNAとLPICの両方を取得しても運用・監視案件ばかりという場合は、企業が案件を持っていない可能性も高いです。このような会社にいても市場価値が上がりにくいので早めに転職することをおすすめします。
\あれ?思ったよりキャリアが…/
● CCNA・LPIC両方取得を活かせる業務内容
CCNAとLPIC両方の知識は、インフラ業務のあらゆる場面で相乗効果を生み出します。
最も価値を発揮するのが「トラブルシューティング」です。
例えば「Webサイトの表示が遅い」という問題に対し、サーバーのリソース不足(LPIC領域)が原因なのか、ネットワークの帯域逼迫や遅延(CCNA領域)が原因なのかを、多角的な視点から切り分けることができます。
また、「構築」フェーズにおいても、クラウド上で仮想ネットワークを設計・設定し、その上にLinuxサーバーを構築してアプリケーションを動かすまでの一連の作業を一人で完結させる能力の基礎があることを示せます。
さらに、Ansibleなどの構成管理ツールを用いてインフラのコード化(IaC)を進める際も、ネットワークとOSの両方を理解していることで、より効率的で堅牢な自動化スクリプトを作成することが可能になります。
\勉強したことが活かせていない…/
● CCNA・LPIC両方取得後のキャリアパス(工程)
CCNAとLPICを両方取得している場合、キャリアパスの進行速度と選択肢の豊富さが大きなアドバンテージとなります。
フェーズ | 年数目安 | 主な業務内容 | 習得できるスキル・経験 |
---|---|---|---|
運用・保守 | 1年目〜2年目 | ネットワーク機器&Linuxサーバーの監視・運用 障害一次対応・ログ分析 スクリプトによる自動化・定期作業の効率化 | – ネットワークとOS両面の運用スキル – トラブルシューティング力 – システム全体の構成理解と改善視点 |
構築(NW+SV) | 2年目〜4年目 | Cisco機器の設定・接続、Linuxベースのサーバー構築(Apache/Nginx、MySQL等) 仮想環境・クラウド(AWS等)構築対応 | NW/SVの構築実務力 クラウド設計・IaCの基礎(Terraform, CloudFormation) セキュアな環境構築ノウハウ |
設計・自動化 | 3年目〜5年目 | システム全体の設計(NW+SV+クラウド) 高可用性・拡張性・セキュリティを意識したアーキテクチャ設計 要件定義・選定 | クラウドアーキテクチャ設計力(冗長化、オートスケーリング) 顧客折衝・要件定義力 DevOps・SRE的思考 |
上位職種・専門職 | 5年目〜 | クラウドアーキテクト、SRE、DevOpsエンジニア等へ 大規模インフラの最適化・CI/CDの設計・運用 | 全体最適視点のアーキテクチャ力 自動化・可観測性・パフォーマンスチューニング 技術選定・リーダーシップ |
将来的には、特定の技術に特化したスペシャリストではなく、システム全体の最適化を考える「クラウドアーキテクト」や、開発と運用の両方に精通した「SRE(Site Reliability Engineer)」といった、より高度で市場価値の高い専門職を目指すための強固な土台にもなります。
実際に、当社でも資格取得をした方が上流工程へキャリアアップしたりしているので、まずは一度ご相談いただけるとキャリアパスと資格取得のご相談など承ります。
5.キャリアアップ転職はユニゾンキャリア
ユニゾンキャリアでキャリアアップ転職を果たした事例と、サービスの特徴について詳しくご紹介します。
5-2.ユニゾンキャリアのサービス特徴
本記事をここまで読んでいただきありがとうございます。
資格取得はゴールではなく、理想のキャリアを歩むためのスタートラインです。
しかし、「取得した資格をどう活かせば良いか」「自分に合った企業はどこか」といった悩みは尽きないものです。そうした際、IT業界に詳しい人に相談するのは、有効な選択肢の一つとなります。
ありがたいことに、Googleの口コミで平均4.8★という高い評価をいただいております。
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5-1.ユニゾンキャリアの転職成功事例

成功者インタビューより
ーまず初めに、転職しようと思ったきっかけは何ですか?
エンジニアの転職は初めてで、最初の未経験からエンジニアになる際の転職でもユニゾンキャリアさんにお世話になりました。前回転職を支援してもらった際、担当のキャリアアドバイザーの佐瀬さんに、キャリアアップできるプランを考えてもらっていて、年収もキャリアも上げたいと考え、改めて相談させていただきました。
ー転職活動を進めていくなかで、不安だったことは何かありますか?
1社目でのエンジニア経験が1年間しかなく、正直転職するには早いかな?と感じていました。あとは「転職後に年収は上がるのかな」とか「エンジニア歴が短いことで前職と同じような下流工程の業務に当たらないかな」という不安もありました。
ー今回、転職した結果どのようになりましたか?
本当に満足いく転職でした。年収も上がったし、さらにスキルアップすることができると感じました。
ひとりの求職者につきひとりのIT業界を知り尽くしたプロのアドバイザーがご相談から内定まで「完全無料」でサポートします。
まずは、お気軽にお問い合わせください。